投稿者:信濃町の人びと   投稿日:2015年 5月 9日(土)17時42分47秒     通報
池田大作全集84巻より
5・3記念の集い、第一回首都圏総会、第九回東京総会 (1994年5月7日)②

この栄光の「五月三日」を貫くもの。
それは、戸田先生がおっしゃった「勇気」の二字である。

いくじがなく、気の弱い信心では、日蓮大聖人の仏法は貫けない。何かあれば離れてしまう。戸田先生の精神から離れ、学会から離れてしまう。そうであってはならない。
「勇気」の二字で生き続けなければならない。

そして毎年毎年、「五月三日」が、めぐり来るたびに、ますます幸福になり、ますます福運に満ちて、素晴らしい人生を歩んでまいりましょう!(拍手)

本日の会合の模様は、五月五日の「創価学会後継者の日」の集いでも、全国で衛星中継される。そこで、大切な未来部の一人一人に、私の気持ちを伝えさせていただきたい。

私は、これまで、多くの世界の一流の人と対話をしてきた。ありとあらゆる分野の人と語りに語ってきた。

大聖人の大事な秘伝書である「御義口伝」には、

「此の法華経を閻浮提に行ずることは普賢菩薩の威神の力に依るなり、此の経の広宣流布することは普賢菩薩の守護なるべきなり」

と仰せである。

すなわち、此の法華経を全世界に行ずるということは普賢菩薩のすぐれた威力によるのである。
この経、すなわち三大秘法の南無妙法蓮華経が広宣流布するのは、普賢菩薩の守護であり、必ず広宣流布することは間違いないのである──と。
世界の広宣流布は、普賢菩薩の力による、と説かれている。

「普賢」──「普く」「賢き」菩薩の働きとは、今日でいえば、世界に通じる普遍的な知性の役割にも通じよう。

これまで私は、世界の知性と対話を重ね、また世界の諸大学等で講演を行ってきた。これも、この大聖人の教えにのっとり、法華経の法理に基づいて着実に開いてきた「広布の大道」であることを知っていただきたい。(拍手)

世界に広げた「友情」のネットワーク──その忘れ得ぬ一人に、インドの故ラジブ・ガンジー首相がいる。

一九八五年(昭和六十年)十一月、迎賓館で、来日された首相とお会いした。瞳凛々しき、若き、聡明なリーダーであられた。

迎賓館といえば、中国の周恩来総理夫人の故 鄧穎超とうえいちょう 女史が思い出される(七九年四月十二日に迎賓館で会談)。その折、女史は「本当は、時間が許せば、池田先生ご夫妻の、お宅にうかがいたいのです」と言われていた。それほど心が通い合った方であった。

残念なことに、ガンジー首相は三年前の五月、非道の暗殺に倒れた。惜しまれてならない死であった。

私は、インドを訪問した折、ソニア夫人に、心から哀悼の意を申し上げた。(九二年二月十四日)

七年ほど前(八七年七月)、首相に詩をお贈りした(長編詩「獅子の国 母の大地」。本全集41巻収録)。
その詩は、多くの親族の方が集うなかで朗読されたという。ソニア夫人は、朗読に、じっと聴き入っていた首相の姿が忘れられないと述懐されていた。

ガンジー首相「最善を尽くしたうえで、さらに努力を」

さて、ガンジー首相が、自分の子どもたちに言い聞かせていたことは、何であったか。その根幹は、「常に全力で挑戦せよ」ということであった。
首相は、子息への手紙に、こう書いている。子息も立派に成長されている。

「何事をやるにも、中途半端でやめて、『もう、これで十分だ』と言ってはいけない。常に最善を尽くしたうえで、さらに、もう一歩、努力していくのだ」と。

その通りと思う。「常に最善を尽くしたうえで、さらに、もう一歩、努力していく」
──どんな分野であれ、これが一流といわれる人の「勝利の方程式」である。例外はない。百人が百人とも、そうした努力を重ねている。

人知れず、人一倍の努力をする。最善を尽くしたうえで、さらに努力する。いずこの世界であれ、これこそが大成への鉄則である。

反対に、「もうこの辺でいいだろう」と努力をやめる。それは慢心であり、成長が止まってしまう。必ず行き詰まってしまう。

いわんや、信心の世界は、もっと厳しい。謙虚な求道心を忘れ、自分を大した存在と思ったとたんに堕ちてしまう。幹部も、地位を得た人間も、皆そうである。

首相は、手紙を、こう続ける。
「これは、単なるランニング競走でも同じだ。最後の、ひと踏んばりが大事なのだ。心臓が張り裂けそうになるかもしれない。だが、それで初めて、競走相手より前に出ることができるのだ」

負けずに全力で挑戦していくか。それとも、中途半端で、あきらめてしまうのか。

「勝者と敗者」「賢者と愚者」は、ここで分かれる。

「賢き人」は、絶対に、あきらめない。どこまでも「挑戦」「求道」の人生を進み続ける。逃げない。退かない。

「愚かな人」は、すぐに、あきらめる。鍛えの道を避けて、″うまく楽をして生きていこう″″要領よく立ち回ればいい″
──そういうことだけを考え、転落していく。何と情けない人生であろうか。

信心の世界でも、退転者、反逆者は皆そうであった。策に走り、同志を売り、卑劣に動く。みじめな敗者、愚者の姿である。

未来部の皆さん方は、若い。どうか、自分に負けない努力また努力で「勝利の青春」を、「賢者の人生」を勝ち取っていただきたい。自分自身のために。一家、一族のために。また、永遠に「立派であった」といわれるために。(拍手)

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5・3記念の集い、第一回首都圏総会、第九回東京総会 (1994年5月7日)①
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