投稿者:信濃町の人びと   投稿日:2015年 4月25日(土)00時49分58秒     通報
池田大作全集97巻より
各部代表者会議 (2004年10月28日)③

世界一の団結こそ学会の誇り

ここで、次の五十年の広布の基盤建設のために、日夜、奮闘されている皆さまのために、古今の箴言を紹介したい。

まず、古代ギリシャの哲学者デモクリトスの言葉。

「不正を行なう者には力の限り復讐しなければならず、これを見過ごしてはならない。そうすることが正義であり善であり、そのようにしないことが不正義であり悪なのである」(日下部吉信編訳『初期ギリシア自然哲学者断片集』3、筑摩書房)
悪とは、徹底的に戦うことだ。
そうしなければ、自分が負けることになる。
不正を見て見ぬ振りをしたり、それと戦わないのは、悪と同じになってしまう。
次に、アインシュタインの言葉。

「避けなければならぬ最大の危険は、分裂による弱体化である」

「その訳は、一度分裂が起こると協同は困難となり、同一組織内の対立抗争が不可避になるからです」

「組織体が弱化すると、病を生み出す病源菌が力を得る」(O・ネーサン、H・ノーデン編『アインンュタイン平和書簡』2、金子敏男訳、みすず書房)
いずれも、第二次世界大戦中、平和の勢力の団結を訴えた言葉である。
団結は力なり。世界一の団結こそ、学会の誇りである。学会の強さである。

一方、日顕宗は、自界叛逆が始まったようだ。四分五裂で、衰亡の坂を転げ落ちていることは、周知のとおりである。

勇気!賢者はあきらめない

ドイツの文豪ゲーテは謳った。

「誰が自分自身を知ろう、自分の能力を誰が知ろう。
勇気ある人はやれるだけやってみるのだ。
自分が何をなしたか、失敗だったか成功だったか、
それは時を経てみてわかることだ」(「人に宛てて」松本道介訳、『ゲーテ全集』1所収、潮出版社)
だれが何と言おうと、自分の信じたことを真剣にやりぬくことだ。いっときの評判など、はかないものである。厳然たる「時」こそが、その成否を証明する。

そのために、最も大切なものが「勇気」である。臆病者は、敗北者である。

ずるくて、臆病な人間は、悪との戦いを避ける。

そうした要領のいい姿が、人格者に見えたり、公平な善人に見えることがあるが、だまされてはならない。
ゲーテは、作中人物にこう語らせている。

「世の中には人間はたった二いろっきりいやしないんだ、正直者か悪党か」(『ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン』中田美喜訳、『ゲーテ全集』4所収、潮出版社)と。

皆さんは、悪と戦う勇気ある人であっていただきたい。
さらに、ドイツの詩人ノヴァーリスの詩篇から。
「賢い人は、嵐や波浪との戦いで
拉らっ し去られそうになっても
勝負をけっしてあきらめない」(『ノヴァーリス全集』1、青木誠之・池田信雄・大友進・藤田総平訳、沖積舎)
勝負をあきらめた人間には、敗北しかない。生きとし生けるものは、つねに戦っている。戦いをやめれば「死」である。「生きる」ということは、「戦う」ことなのである。
イギリスのシェークスピアの戯曲『リチャード二世』では、ある登場人物が言う。

「敵を恐れることは、恐れが力を 挫くじ きますゆえ、みずからの弱みとなるのみならず、敵に力を与えます」(『シェイクスピア全集』6〈小田島雄志訳〉所収、白水社)
真理を突いた言葉である。

皆さんは、臆病であってはならない。学会の中に臆病者がいれば、敵に力を与えてしまう。
折伏精神を、断じて失つてはならない。

正義の学会をおとしめたり、尊き庶民をぼかにするような人間とは、断固、戦うことだ。

厳然と非を正していくことだ。

学会の組織の中では威勢のいいことを言いながら、いざ、敵に出あったら、一言も反論できない

――そんな″内弁慶″の人間は、リーダー失格である。

戸田先生は晩年、遺言のごとく言われた。

「強く生きぬけ! 学会は強気で行け! それが正義のためだ」

鍛えと労苦から「気高い心」

ナチスと戦った、ドイツの劇作家プレヒトの戯曲の中で、侵略者と戦う民衆は叫ぶ。

「すべての手段で戦うのだ。

まずなによりも行動を起こせ!」(『ホラティ人とクリアティ人』、『プレヒト戯曲全集』8〈岩淵達治訳〉所収、未来社)
最後に、古代ローマの哲学者セネカの言葉で結びたい。

「労苦は気高い心を育てます」(『道徳書簡集』茂手木元蔵訳、東海大学出版会)
今は、あらゆる意味で環境が整っている時代である。

しかし、それに決して甘えてはいけない。

心を鍛えないと、人間として堕落する。

苦労を求め、苦労に徹し、困難と戦いぬいて、気高い心を育んでいくことだ。

気高い心を持ってこそ、立派な指導者となれるのである。

私は、次の大創価学会を担う人材を陸続と輩出するため、人材育成に全精魂をかたむけていく決心である。ともに頑張りましょう!(拍手)

(=ここで名誉会長は「熱原の三烈士」をピアノで演奏した)

どうか健康第一で!

青年の諸君は親孝行を!

きょうは、本当にありがとう!
(創価文化会館)