【小説「九十三年」革命は死なり】池田先生指導③
投稿者:河内平野 投稿日:2014年11月12日(水)13時41分58秒

ユゴーは黙らなかった。
怒号し、撃ち、指弾し、また道理で説いた。

理不尽な権力とは断固として戦いぬく。
ここに文豪の不撓不屈の信念があった。

次元は異なるが、日蓮大聖人の仏法も、
「一閻浮提」(全世界)、「一切衆生」(全民衆)の幸福のための教えである。

ゆえに私どもは民衆とともに進む。
世界に開かれた大道を進む。
ただ御本仏の仰せのままに。

戸田先生が、なぜ、この『九十三年』を私たち青年部に読ませたのか。
その先生の思いが、私には深く理解できる。

《何ものにも人間を睥睨させてはならない!
だれ人にも民衆を恫喝させてはならない!
人間は皆、平等ではないか。
だれ人も庶民を侮辱する権利はない。
また、される義務も断じてない。
そうさせてしまえば、広宣流布という「民主」と「共和」の理想は絶対に実現できない》

この一点を、妙法の若き革命児たちの魂に、強く打ち込まれたのである。

三十年以上前に、このことを示された先生は、広布の将来をはっきりと見とおしておられた。
まことに偉大な指導者であられた。

そして、その恩師のお心を若き生命に刻んで、私は立った。戦って、戦いぬいてきた。
現在、私が全魂をそそいで行っているスピーチも、未来万代にわたって確かな指針を示しておきたいからである。

かりに今は、すべては理解できなくとも、時とともに、その意義を深く実感し理解していただけると確信している。

【第一回第二東京総会 平成三年四月二日(全集七十六巻)】