第二次、河内たちはパルチザン部隊として戦った①

投稿者:河内平野  投稿日:2014年10月 2日(木)18時02分29秒
第二次大戦中の歴史をとおしてお話ししておきたい。
狂気の独裁者ヒトラー。彼は、無数の悲劇を生んだ。
一国も団体も家族も、たった一人の指導者によって、幸福にも不幸にも動いていく。

父親が酒乱とか、母親が嫉妬深くヒステリーであるとか、それだけで皆、苦しみ、おびえて暮らさねばならない。
いうまでもなく、ヒトラーによる悲劇は筆舌に尽くしがたい。

一方、独裁者への抵抗のなかで、無数の「人民の英雄」も生まれた。
善と悪、正と邪――その相克は永遠である。

成仏も「天魔」と戦い、打ち勝つところにある。
これは、現在、不幸なことに内戦が続いているユーゴスラビアの話である。
平和への祈りをこめて語っておきたい。

第二次大戦中、ユーゴは、ヒトラーのナチス軍に占領された。
ユーゴの軍隊のなかにも、ナチスに協力する者が多く出た。
戦っているふりだけをする者も――。

いつの世にも変わらない人間模様である。
そうしたなか、徹底抗戦を続けたのが、チトー(のちのユーゴスラビア大統領)率いるパルチザン部隊である。

これは、まさに人民軍であり、正規の軍隊ではない。
いわば《同志の軍隊》であった。
年寄りもいる。
女性もいる。
子どもも一緒である。
彼らは神出鬼没のゲリラ戦を展開して、強力なナチスの軍隊を苦しめた。

【第一回静岡合唱友好祭 平成三年十月十三日(全集七十九巻)】