幹部(リーダー)のあり方の基本。

投稿者:河内平野  投稿日:2014年10月 2日(木)12時43分57秒    通報
きょうは幹部(リーダー)のあり方の基本について、確認の意味も含めて、簡単に要点を述べておきたい。

①幹部は「威張ってはいけない」。どこまでも「謙虚」なリーダーであっていただきたい。

②「叱ってはいけない」。つねに「優しい」リーダーであっていただきたい。
御書に「彼が為に悪を除くは即ち是れ彼が親なり」(御書二三六頁)と『涅槃経疏』の文(大正三十八巻)を引かれているように、慈愛の真心からの注意、また励ましは当然、必要であろう。しかし感情的な叱責はいけない。

③会員、同志に対して「大声で怒鳴ってはいけない」。あくまでも対話の力で人々を「納得」させゆく、「道理」の人であっていただきたい。

④「ウソはついてはいけない」。「正直」の人に、皆の信頼は集まる。凡夫の世界であるから、時には失敗もある。それをごまかそうとしたりする必要はない。ありのままの姿で、裏表なく語れる世界が信心の世界なのである。

⑤「個人のプライバシーを絶対にもらしてはならない」。組織において、幹部はメンバーから個人的な悩みなどの相談を受ける機会も多い。その信頼を裏切って、個人のプライバシーを守れない人は、リーダー、信仰者として失格であり、人間として失格である。人の人権を大切にする、「口のかたい」誠実の人でなければならない。

⑥「人を見くだしてはならない」。自分の立場に傲って、人を見くだし、差別する人間は、自分が行きづまっていく。立場にかかわりなく、皆、平等に尊い人間である。皆を心から「尊敬」できる人が、立派なリーダーである。

⑦「不公平であってはならない」。貧しき人も、富める人も、社会的地位のある人も、平凡な庶民も、かけがえのない仏子である。「公平」「公正」のリーダーであってほしい。

⑧「決して無理をしてはいけない」。無理は長続きしない。それが強信ともかぎらない。賢明な「ゆとり」が皆の力を引き出していく。

⑨次の二つは、これまで言ったことに基本は含まれている。まず「傲ってはいけない」。傲慢は人間性を失わせ、信心をも破っていく。

⑩「意地悪をしてはいけない」。意地悪な人が幹部であれば、皆がかわいそうである。広い心で、後輩を自分以上の人材にしようと、あたたかく応援できる人が偉いのである。

ともあれ、「常識」「教養」「確信」「思いやり」「励ましの心」に満ちたリーダーであっていただきたい。
友の悲しみにはともに悲しみ、苦しみにはともに苦しむ――そうしたあたたかな心で同志を慈しむ人。
確信にあふれ、勇気と希望を与えてくれる人。
いつもさわやかで、会う人になんともいえない安心感と勇気を与える人
――そうしたリーダーのもとで、メンバーは生き生きと活動し、伸び伸びと成長できるのである。

【「世界平和の日」記念の集い 平成三年十月二日(大作全集七十八巻)】