投稿者:無冠 投稿日:2016年 9月23日(金)19時47分45秒   通報

全集未収録のスピーチ144編の各抜粋(聖教新聞 2006.5~2010.4)を掲示します。

2009-2-11 【新時代第26回本部幹部会】

■ 一、お休みのところ、ご苦労さまです(大拍手)。
 きょうは、雨かとも思ったが、とても晴れやかに本部幹部会を開催することができた。
 〈本部幹部会は、東京・千駄ヶ谷の創価国際友好会館で行われた〉
 本日の好天を折ってくださった皆様方に心から感謝申し上げたい。本当にありがとう!「東京、万歳!」である(大拍手)。
 一、「厳寒の2月」。そしてまた、「伝統の2月」。
 これからも寒い日が続くと思うが、「絶対に風邪をひかない」と心に決め、強く祈って、楽しく、価値ある一日一日を過ごしていただきたい。
 ご一家も、お父さまも、お母さまも、みんな、お元気で!──そうなるように、皆で祈っていただきたい。私も祈ります。
 そしてまた、毎日を有意義に、同志たちと朗らかに、和気あいあいと勝ち越えていく歴史をつくり上げていただきたい。お願いします!〈「ハイ」と会場から元気な返事が〉

●恩師・戸田先生の誕生日を祝う
 一、この2日は、日蓮大聖人の御聖誕の月である。
 また、きょう2月11日は、私たちの恩師・戸田城聖先生の誕生日である。
 時間が許せば、誕生日を祝して、3時間でも4時間でも、先生のことを話してあげたい。本当に、うれしい。
 その先生の誕生日を、真心の祈りで荘厳してくださった東京婦人部の皆様に、重ねて御礼申し上げたい。
 先ほども、妻とともに「すごいですね」
 「ありがたいね」と喜び合ったところである。
 ともあれ、きょうは、懐かしい戸田先生との思い出を振り返りながら、先生の折々の指導を皆さんに贈りたい(大拍手)。

●天才的な頭脳!
 一、戸田先生は、数学の大教育者であられた。
 初代・牧口会長に仕え、そして、仏法の指揮を、広布の指揮を執り始めていかれた。
 私は、毎日、この戸田先生のお側で、お仕えすることができた。
 先生の偉大さ!
 先生の天才的な頭脳明晰!
 ありとあらゆる大難を乗り越えて戦われる勇気!
 貧しい人々、苦しみ悩む人々を、心から励まし、断じて幸福にしていかねばならないという、大慈悲を持たれた指導者であられた。
 戸田先生は、権力に対しては、強かった。対抗した。
 傲慢な人間に対しては、強かった。絶対に屈しなかった。
 有名人に対しては、あまりにも冷静であられた。

●学生部に頼む
 一、戸田先生は、厳しく言われた。
 「学会からも、将来、大勢の指導者が出るだろう。しかし、決して、威張らせてはいけない」と。
 歴史上、増上慢の指導者たちによって、どれだけ、罪なき人、正義の人が、苦しめられてきたか。指導者が、愚かで、貪欲で、傲慢であれば、どれほど民衆が、かわいそうか。
 第2次世界大戦中、軍部に反対して、牢獄に入った戸田先生は、その一点の重要性を鋭く見つめていかれた。
 そして、指導者とは、「民衆を護り」「民衆に尽くす」ために存在することを強く叫ばれた。
 それが、戸田先生の指導者観であり、仏法の指導者観である。
 その理想を実現しゆくことが、わが青年部の戦いである。なかんずく、恩師が生涯の最後に結成された学生部の使命である。
 一、先生は、青年部に厳命された。
 「増上慢の輩、人をバカにする輩、虚栄の自分が偉いと錯覚し思い上がっている輩などには、絶対に君たちは屈してはならない」と。
 戸田先生の時代も、宗教的権威を笠に着て、庶民をいじめる悪侶が出た。また学会の中からも、社会的な立場を鼻にかけて、師匠を軽んじ、崇高な師弟を壊そうとする者が現れた。
 私は青年であった。正義のため、学会のため、こうした人間とは、猛然と「言論の力」で戦った。
 この師弟の「正義の魂」を、青年部の諸君は、断じて受け継いでいただきたい。
 いざというとき、立ち上がるのが青年部である。

●優秀な精神と強靭な肉体を
 一、戸田先生は、青年部に指導した。
 「優秀な精神を持ち、強靭な肉体を持った立派な人物となって、思う存分に活躍していけ。私は、青年部の諸君に、限りない期待を寄せているのである」と。
 「優秀な精神」。その根本は、信心である。
 先生は、「優秀な成績」とは言われなかった。本来、人間の成績など、簡単に測れるものではないのだ。
 そして、「強靭な肉体」。これも大事である。
 威張るのではなく、利口そうで、感じが良くて、学会には、あんなに素晴らしい人がいるんだ、学会に入ってみたいな──そう思われるような魅力ある青年部であってほしい。
 はつらつと躍動する青年の姿こそ、学会の象徴である。
 戸田先生は、青年に後継の一切を託された。その青年の一番の中心に、私がいた。
 青年部しか信じない。最後は、青年しかいない──それが先生のお心であった。
 若き私は、「先生、ご安心ください。必ずや広宣流布を成し遂げてまいります。理想の学会をつくっていきます」とお誓いして、無我夢中で、広布の大闘争に飛び込んでいったのである。
 今の私には、先生のお心がよく分かる。頼むのは青年である。
 青年部よ、勝ちまくれ!──と強く申し上げたい(大拍手)。

●生き抜く哲学を
 一、戸田先生は、「今の乱れた世の中を、創価学会が変えていくのだ。勇気を奮い起こし、一致団結して、広宣流布の大道を進もうではないか!」と叫ばれた。
 時代の闇が深いからこそ、多くの人が「生き抜く哲学」を求めている。「生命に響く励まし」を求めている。
 その民衆の心に応えてきたから、学会は伸びてきた。
 徹して一人を励まし、大切にして、善の方向へ、平和の方向へと、社会を変えてきたのである。
?
 一方で、学会を弾圧した勢力は衰亡の一途をたどっている。
 第一段階は勝った。
 私たちは、今再び、一致団結して、広布の大道を進みたい。
 大事なのは勇気である。信心とは、勇気である。歩み抜くことである。横着では、信心は貫けない。

●仏法は証拠主義
 一、亡くなられる、しばらく前のことだったであろうか。戸田先生は言われた。
 「大作を見ろ! ここに、真実の学会がある。私の精神があるのだ」
 未来のために、語り残しておきたい。
 また戸田先生は、「師匠に応えようとする弟子の心がうれしいんだ」と言われたことがある。このことを私はかつて、関西の女子部の友に語った。
 関西の女子部の方はいますか?〈会場から「ハイ!
 ありがとうございます!」と元気な返事が〉
 本当に関西は、いつも生き生きしている。元気がいい。うれしいです。
 また、先生はこうも指導された。
 「人生、真っすぐに行け!」「永遠の生命を見つめるとき、今世の小難がなんだ!」
 この気概で進もう。小さい難など、悠々と乗り越えていくのだ。
 そして、どこまでも、まっすぐに師弟の道を歩み抜く。この人生に勝るものはない。
 師への報恩を貫いたゆえに、創価の人間主義は、全世界から賞讃されているのだ。
 「仏教というのは全部、証拠主義である。証拠がなければ、観念論でしかない。それでは何の役にも立たない」
 これも、戸田先生の教えである。
 非常に深い言葉だ。明快なる証拠があるのか、ないのか。厳然たる結果が現れるのか、現れないのか。
 折伏をし、学会活動に励む。しつかり信心すれば、必ず証拠が出る。
 最後は絶対に勝利していけるのが、大聖人の仏法なのである。

●婦人部は太陽
 一、戸田先生は、ざっくばらんな”座談の名手”であられた。
 師走(12月)について、ユーモアを込め、こう語られた。
 「師走といって、文字通り、”師も走って”いるのだよ。皆さんも多忙だと思うが、私も走っている。広宣流布のために、ひとつ頑張ってくれ」
 1年365日、一時も無駄にせぬ気迫で、広布のために戦い抜かれた恩師であった。
 私もまた、同じ思いで戦っている。
 先生は、婦人部の友を励まして、こう指導された。
 「題目をあげ抜いて、勝つのだ。信心で勝とう! 時が来れば、すべてが自分目身の勝利の歴史となり、財産となるのだ」
 信心根本に戦い抜く人は、諸天をも動かし、必ず勝利の大空を仰ぐことができる。
 なかんずく、婦人部の強き祈りで、学会は勝ってきた。
 婦人部こそ希望だ。
 婦人部こそ太陽だ。
 これまで以上に、婦人部を心から尊重すれば、学会が、さらに勝ち栄えていくことは間違いない。

 一、最晩年のころ、戸田先生は、周囲に、こう語られていた。
 「私は、教えるものは、もう全部、大作に教えた。多くの弟子が忘れ去っていこうとも、大作は絶対に忘れない」「すべて大作に聞いて、やっていきなさい」
 事実を、ありのままに残しておきたい。
 恩師の一言一句は、皆が冗談と思うことでも、わが魂に刻みつけた。すべて恩師の教え通りに実行した。
 これが弟子である。
 真実の弟子か。
 偽物の弟子か。
 それは”何を成したか”を見れば、明確なのである。

●師子王の心で悪を破折せよ
 一、女性の門下である千日尼に贈られた、日蓮大聖人の御言葉を拝したい。
 「法華経の師子王を持つ女性は、一切の地獄・餓鬼・畜生などの百獣に恐れることはない」(御書1316ページ、通解)
 妙法を持った皆様は、何も恐れる必要などない。また、絶対に恐れてはならない。
 なかには頭の固い男性(笑い)や、信心に無理解の人間にぶつかる場合もあろう。そういう時は、聡明に、智慧をめぐらせ、一歩一歩、正義を知らしめていけばいいのである。
 皆様こそ「法華経という師子王」を持つ女性なのだ。
 男性よりも、むしろ女性のほうが、勇気をもって、正義を語り抜いている──そう讃える人は多い。
 ずるくて臆病な男性は、いざという時、頼りにならない──そうした厳しい声もある。
 ともあれ、人権を踏みにじる言葉は、言論の自由ではなく「言論の暴力」だ。断じて放置してはならない。
 間違ったことに対して正義を訴えるのは、当然の権利だ。これがなくなれば、民主主義は崩れる。
 悪は断じて破折する。その気概で進んでいただきたい。
 苦難があるから偉大になれる!

●師弟の真髄を語り残したい
 一、アメリカの第16代大統領リンカーン。今年は生誕200周年である。〈1809年2月12日生まれ〉
 リンカーンは、こう述べている。
 「抗議すべき時に沈黙する者は、卑劣な人間となってしまう」
 不滅の叫びである。
 若き皆さんは、断じて、卑劣な人間になってはならない。
 青春時代、私は、わが師が誹謗されれば、どこへでも、抗議へ行った。堂々と師の正義を訴え、虚偽や偏見を正していった。
 これが弟子である。
 「真実は、中傷批判に対する最高の弁明である」とは、リンカーンの信念であった。
 勇気の心で真実を叫び切っていくのだ。
 さらにリンカーンの言葉を紹介したい。
 「常に、民衆と共にあれ!
 民衆は、常に正しく、人を欺いたりはしないのだ」
 幸福を願う民衆。
 平和を求める民衆。
 その声こそ正義だ。
 苦しんできた民衆が立ち上がり、権力悪と戦い、人間主義の世界を広げてきたのが、創価学会である。
 仏法史に輝く、奇跡ともいうべき、善のスクラムを築いてきた。
 この麗しき和合を永遠に護れ!
 邪悪な人間に断じて崩されるな!
 後継の皆さんに強く叫んでおきたい。
 私は80歳を過ぎた今こそ、戸田先生の真髄、牧口先生の真髄、仏法の真髄を語り残したい。
 皆様も、この崇高な創価の師弟に続いていただきたい。〈会場から「ハイ!」と力強い返事が〉

■ 「女子部、婦人部は、くれぐれも夜遅くならないように。
 皆で、朗らかに、健康で進んでいこう!
 では、以上をもって終了します。一緒にお題目を唱えたい。
 〈ここで名誉会長の導師で唱題を行う〉
 長時間、ご苦労さま! あとは、ゆっくりと、自由に、有意義に過ごしてください。
 海外の皆様も、本当にありがとう! お体を大切に。一生懸命、お題目を送ります。心から感謝します。
 音楽隊、合唱団も、ありがとう!(大拍手)