投稿者:JACK 投稿日:2016年 7月25日(月)23時33分24秒   通報
――いま日本では軍備の増強論が巻き起こっている。
これはかなり大きなうねりです。
そうした状況の中で、公明党も徐々に右寄りになりつつある、とみられています。
平和を希求する創価学会としては、こうした動きにどう対処するおつもりか。

池田 大局的、長期的に公明党を見守ってもらいたい。
短絡的でなくて……。
ともあれ、最近のわが国における防衛問題の論じ方には非常に危険なものを感じますねえ。
とくにソ連の脅威といったものがかなりセンセーショナルに取りざたされている。
意図的な世論操作とも思えるんですね。
かつてのアメリカ帝国主義の脅威の喧伝と同根といっていいんじゃないでしょうか。
私は、こうした外的を強調して国民の危機意識をあおり、防衛力を強化しようとする、いわゆる戸締まり論には反対です。
われわれはそんな論にはくみしません。

――では平和憲法は絶対に守ると?

池田 その通りです。
これは去年でしたか、ある外交官の人たちと懇談したときに、同じような話題になったんです。
そのとき、学会がどうあれ、また公明党がどうあれ、これはその状況によっていろんな指導者が出て、どうするかわからんけど、私はいままで学生部の会合などでいってきたこの信念だけは、どんな犠牲を払っても貫き通すから、それだけ胸においてください、こういったんです。
そうでなかったならば、時代迎合になりますしね。

――そのことと、最近の公明党の自衛隊容認姿勢とはどういう関係に?

池田 私は平和憲法とくに前文と第九条に盛られた精神は堅持するべきと考えています。
この精神からした場合、自衛隊の存在は、率直にいって違憲性を免れないと思います。
しかし、現実の問題として、では違憲だから即座になくしてしまう、というわけにはいかない、柔軟な対応が必要と思うんです。