投稿者:大仏のグリグリのとこ 投稿日:2016年 7月14日(木)22時01分32秒   通報
五逆罪とは、

①母を殺すこと
②父を殺すこと
③阿羅漢を殺すこと(殺阿羅漢)
④仏身より血を出させること(出仏身血)
⑤僧団の和合を破壊すること(破和合僧)

の五つですが、これを聞いて仏法を信仰している人ならば

「こんなことは恐ろしくて絶対にできない」と思うのが普通です。

しかし、残念ながら歴史を紐解いてみると、
いつの時代も仏の弟子の中にこの五逆罪を犯した者がいたのです。

まず、釈尊の弟子(出家在家)のなかで五逆罪を犯した代表ともいえる弟子は二人います。

一人は三逆罪(破和合僧・出仏身血・殺阿羅漢)を犯した提婆達多、
もう一人は一逆罪(父殺し)を犯した阿闍世王です。

提婆達多は師匠である釈尊をねたむあまり、大衆を取り囲んで〝新仏〟になろうと画策し、
和合僧団を破って五百人の弟子をたぶらかします(破和合僧)。

そして釈尊を殺そうとして山のうえから大石を落としましたが、地神が受け止めたために、
その破片が飛び散り、釈尊の足に当たって小指から血を出しました(出仏身血)。

また、提婆達多に付き従っていた阿闍世王が釈尊に付いてしまったことで怒りが絶頂になり、
さらに比丘尼(女性出家者)に非を責められたことに激怒して比丘尼を殺してしまったのです(殺阿羅漢)。

提婆達多はこの三逆罪を犯したために、生きながらにして地獄に堕ちたと伝えられています。

大聖人はこの提婆達多の事例を通して、大聖人自身と対比してこう語られます。

「良観、道隆、悲願聖人らがそれぞれ極楽寺、建長寺、寿福寺、普門寺などを立てて、
伝教大師が建立した比叡山の円頓止観をないがしろにしている。

これらは提婆達多の三逆罪でいえば第一の破僧罪(破和合僧)にあたる(通解)」(御書一二八九頁)と。