全集未収録スピーチ 投稿者:無冠 投稿日:2016年 7月19日(火)22時19分39秒   通報

全集未収録のスピーチ144編の各抜粋(聖教新聞 2006.5~2010.4)を掲示します。

2006-8-2 【各部合同研修会】

●広布に戦う人は誰なのか?
 一、法華経の法師品に、「仏を讃嘆すれば、無量の功徳を得るであろう。法華経を受持する者を讃嘆すれば、その福徳はまた、それ以上であろう」とある。
 末法の悪世において「法華経を受持する者」とは、いうまでもなく、別しては、末法の御本仏たる日蓮大聖人であられる。
 総じては、日蓮大聖人と「同じ心」で、広宣流布に進みゆく、地涌の菩薩の我々なのである。
 本当に広宣流布のために戦っている人は、だれなのか。
 その人を、どこまでも大切にせよ! 最大にほめ讃えよ! その功徳は無量無辺である ── それが法華経の心である。

●婦人を大切に! 陰の人に光を!
 一、大聖人は、この法華経の文を引かれた「国府尼(こうあま)御前御書」の中で、大難にも屈せず、懸命に大聖人をお守りし、けなげな信心を貫いてきた女性門下を最大に讃えておられる。
 わが学会も、「創価婦人学会」といってもいいくらい、婦人部の皆さんが、広布の一切を担ってくださっている。本当に頭が下がる思いである。
 男性幹部は、心して、婦人部、そして女子部の皆さんを、尊敬し、大切にし、讃嘆していかねばならない。
 さらに学会は、警備や設営、救護、整理・誘導など、陰の立場で奔走してくださっている多くの方々に支えられている。
 仏法の指導者は、そういう方々の労苦をきちんと賞讃し、それに報(むく)いていくことだ。その心が幹部にあれば、学会は、今の10倍の力を発揮することができる。

●嫉(ねた)みは全ての良いものを抑える
 一、現代文明に鋭い批評を浴びせた20世紀スペインの哲学者オルテガは言う。
 「恩しらずな人間は、彼の所有するものの大部分が自分で作りだしたものではなく、それを創りだしたり、手に入れるために努めた人びとから譲り受けたものであることを忘れている」(桑名一博訳「観念と信念」、『オルテガ著作集8』所収、白水社)
 本質を突いた言葉である。
 学歴や肩書の虜(とりこ)となって、人の恩に気がつかない者もいる。社会的に偉くなり、増上慢になって、お世話になった人の恩を忘れる者もいる。
 さらには、最も大切にすべき恩人に嫉妬し、憎悪して、恩を仇で返す大悪人もいる。
 「嫉みは最も危険な悪徳である」「嫉みがすべてのより良きものを抑えようとする」(飯島宗享・細尾登訳『ヤスパース選集16 現代の政治意識(下)』理想社)とはドイツの哲学者ヤスパースの至言であった。
 こうした醜い嫉妬と忘恩の輩に、清らかな学会の世界を断じて汚させてはいけない。
 恩知らずの者が、学会を利用し、信心を利用して、学会員を踏みつけにしたり、苦しめたりするのを絶対に放置してはならない。
 不知恩と戦うのが信心の指導者である。
 戸田先生は、恩を忘れた者には厳しかった。
 ある時など、「忘恩の師子身中の虫は、叩き出せ! 」と激怒して叫ばれた。
 大聖人は、「不知恩の人なれば無間地獄に堕ち給うべし」(御書895ページ)とも仰せになっている。
 これまで私も多くの人間を見てきたが、忘恩の者の末路は、例外なく御聖訓通りの哀れな姿であった。だからこそ厳しく戒めていくのである。

●報恩の心が向上の力に
 一、御書には「仏弟子は必ず四恩をしって知恩報恩をいたすべし」(192ページ)とある。
 戸田先生は、「恩を返すのが最上の人間だ」とも言われた。
 報恩の人生は美しい。お世話になった人に恩返しをしていこうという心が、一番、自分を成長させる。限りない向上のエネルギーとなっていく。
 報恩の人こそ、人生の勝利者である。
 そしてまた、広宣流布に生き切ることが究極の「報恩の道」となることを忘れてはならない。

●正義の師匠を断じて守れ!
 一、正義の師匠を守ることが、弟子である私の戦いであった。
 戸田先生の事業が破綻し、一人、二人と去っていった時も、私は、ただ一人、先生のもとで働いて働いて働き抜いた。
 先生が75万世帯の願業を掲げられた時も、幹部の中には、「戸田先生はずいぶん長生きをされるのだな」と他人事のように思っている者もいた。
 ただ一人、私が猛然と立ち上がった。
 「断じて先生を守るのだ!」「先生のご指導のもとに一致団結するのだ!」「先生と一緒に広宣流布をするのだ!」
  ── この強き一念で、同志を糾合(きゅうごう)し、先生を中心とした完壁な異体同心の団結を作り上げた。そして怒濤のごとく前進したのである。
 戸田先生はしみじみと言われた。
 「私の心を分かってくれるのは、大作一人だな」と。
 その言葉だけで、私は幸せだった。先生に信頼していただける戦いができたことが、私の青春の誇りであった。
 この「師弟の闘争」があったから、学会は勝った。世界的になった。
 もしも、この心がなくなれば、衰亡(すいぼう)は避けられない。
 だからこそ、「師弟に生き抜け! 」とリーダーの皆さんに訴えたいのである。

●新たな決意で!
 一、新たな決意で、新たな創価学会を構築していく。今は、そのときである。
 青年部の育成にも、より一層の力を入れていきたい。
 青年部は、「師弟直結」でなければならない。師のもとで戦い、師のもとで訓練を受け、師の心を知り、師をどこまでも守り抜く。これが、戸田先生にお仕えした私の精神であった。これが、学会の師弟である。
 一、女子部を育成しよう。女子部を、どんどん増やしていこう。
 一人の女性が、どれほど大きな影響を、社会にもたらすか。
 職場、家族、友人に。さらに結婚したときは、夫に、子どもたちに、連なるすべての一家一族に ── 。その波動は、大きく大きく広がっていく。
 女子部の育成と拡大に、全幹部が心を合わせて取り組んでまいりたい。
 女子部を軽んじてはならない。女子部を大切にしていかなければ、学会の未来はない。女子部の成長にこそ、未来の希望がある。

●会員第一で!
 一、すべては、幹部の自覚と行動で決まる。
 傲慢な言動、学会利用の利己主義の振る舞い、悪と戦わない卑怯な態度 ── もしもそういう幹部が出たら、どんどん声を上げていくことだ。
 異体同心の団結で、「師弟の精神」と「会員第一の精神」が脈打つ、最高の創価学会を築いてまいりたい。
 長時間、本当にありがとう!お元気で!
 それぞれの地域に戻られましたら、同志の皆さんに、くれぐれもよろしくお伝えください。
 一緒に戦おう!(大拍手)