2016年7月19日 投稿者:無冠 投稿日:2016年 7月19日(火)00時02分52秒 通報 全集未収録のスピーチ144編の各抜粋(聖教新聞 2006.5~2010.4)を掲示します。 2006.7.31-8.1 【全国最高協議会】 ●増上慢(ぞうじょうまん)になるな 一、幹部は増上慢であってはいけない。 それでは人材も育ってこない。 戸田先生は言われた。 「御本尊の力は無量無辺に偉大である。ゆえに、いくらでも組織が伸びていくことは間違いない。しかし、それを自分の力だと思っていると、数は増えても人材は出そうで絶対に出てこない」と。 指導者は、「あの人はいいけど、この人はだめ」ではなく、「あの人はここが良い、この人はここが良い」と、一人一人に光を当てながら、その人の長所を見つけ、讃えていくことだ。 人材が育つか否か。 リーダーの一念と行動で決まってくるのである。 ●師弟の闘争で仏法は世界へ 一、仏法の根幹は師弟である。三世永遠にわたって師弟である。 戸田先生は、遺言のごとくおっしゃった。 「三代までが、万年の土台となる」と。 日蓮大聖人の御精神を現代に蘇らせ、生命の奥底からの宿命転換の方途を示し、それを日本の民衆に広めゆく基盤をつくられたのが、初代の牧口先生であり、第2代の戸田先生であられた。 そして、その基盤を受け継いで、万年の世界広宣流布の土台をつくりゆくことが、第3代である私の使命であり、実践であった。 今、太陽の仏法は、世界190力国・地域に広がり、世界の民衆を平和と文化と幸福の光彩で照らしている。戸田先生のおっしゃる通りに私はやってきた。 三代の闘争によって、万年の学会の土台は築き上げられたのである。 この三代に脈打つ「広宣流布の魂」を守り抜き、受け継いでいくならば、学会は永遠に発展し、勝っていくことができる。 それを強く申し上げておきたい。 ●大難と戦う師匠を守れ 一、戸田先生は厳しく言われた。 「師匠直結の幹部たれ」と。 私は師匠の一言一句を、一つも漏らさず心に刻んできた。冗談で言われたようなことでも、絶対にゆるがせにしなかった。 それが師弟である。 師匠の牧口先生に、弟子の戸田先生は、牢獄までお供された。 非国民とののしられ、牢獄でひどい目にあわされ、それでも耐えに耐えられた。大変なことである。 その戸田先生が今度は事業に失敗し、莫大な借金を抱え、破滅寸前に陥ったとき、だだ一人、最後まで先生をお守りしたのは私である。 大阪事件では、無実の罪を着せられて牢獄にも入った。 体は強いほうではなかった。医者には「三十までは生きられない」と言われた。 それでも、私は、祈りに祈り、命がけで戦い、家庭も何もすべて捨てて、師匠にお仕えした。大難と戦う師匠を守り抜いた。 そして、戸田先生に第2代会長となっていただく道を厳然と切り開き、万代の勝ち戦の土台をつくったのである。 自分のことになるが、後世のために、あえて明快に述べておきたい。 ●透徹した信心で 一、「青年は心して政治を監視せよ」これは、戸田先生の教えであった。 先生は、権力の魔性の恐ろしさを熟知しておられた。 「現実は修羅場であり、戦場である。社会の泥沼には、権力闘争が渦巻いている。その中で、妙法の政治家を育てていくのだから、相当の覚悟が必要だ」こう語っておられたことも、忘れられない。 さらに先生は、こう訴えておられた。 「広宣流布は、どこまでいっても結局は御本尊の仕事である。 ゆえに、いつ、いかなる場合も、透徹した信心が要請されるのだ。 それで、我々の凡夫の眼も、仏眼(ぶつげん)の一分となることができる」 一切の根本は信心である。真剣に、御本尊に祈りきっていくことだ。 「戦いは真剣さが大事だ。一日一日が真剣勝負だ。真剣でなくては悔いが残るぞ」 これも戸田先生の指導である。 きょうという日は二度と来ない。きょうを勝ってこそ、未来の勝利もある。 貴重な一日一日を、悔いなく戦い抜いていくことだ。 ●折伏精神を胸に 一、戸田先生は、「創価学会とは“折伏学会”の異名である」と語っておられた。 人々を不幸にする悪とは、敢然と戦う。友の幸せを祈り、幸福の大法である妙法を教えていく。 ここに学会の使命がある。大目的がある。 リーダーの皆さまは、「折伏精神」を全身に漲(みなぎ)らせて、進んでいただきたい。 先生は人材育成の方法について、こう述べておられた。 「学会活動に打ち込ませることが、人材を磨くことになる。これ以外に方法はない」 大切なのは実践の中で訓練していくことだ。 人と会い、語る。励ましを贈る。一つ一つ壁を破り、結果を出していく。そうした積み重ねの中で、人間が磨かれ、信心が鍛えられていく。 学会活動は、最高の人間錬磨の場なのである。 ●目的を忘れるな 一、先生は言われた。 「広宣流布を忘れて枝葉末節のことに走っては、我々の活動は活力を失うことになってしまう」 我々の目的は何か。 広宣流布である。自他ともの絶対的幸福の実現である。平和と希望の大哲学を全世界に広めゆくことだ。 この目的を忘れて、枝葉のことにとらわれたり、かえって学会員を苦しめるようなことがあっては本末転倒である。 皆が生き生きと、心軽やかに活動できるように、リーダーの皆さんには縦横の指揮をお願いしたい。 戸田先生は、調子に乗って威張ったり、尊き同志を見下したり、和合僧を破壊するような幹部に対しては、それはそれは厳しかった。 「幹部も、いい気になっていると、皆から浮き上がって、最後には地獄に沈むぞ」とまで言っておられた。 厳愛の指導として、未来のために残しておきたい。 (2006・7・31) ●広布に尽くす人を大切に 一、先生は、こうも語っておられた。 「学歴がなければ駄目だというような風潮があると、その組織は駄目になる」 学会は信心の団体である。学歴があるからといって、その人を特別扱いする必要などまったくない。 むしろこれまで、一流大学を出た幹部で、慢心を起こして同志を見下し、愚かにも退転していった人間がいた。 大切なのは信心だ。学会のため、友のため、広宣流布のために尽くす人を大切にしていかねばならない。 「焼きもちや利欲や、自分が威張りたいがために、内輪争いをしてはならぬ。最もみっともないことである」 これも先生のご指導である。 自身の虚栄や欲望のために、広宣流布の団結を破壊するようなことがあってはならない。また、それを許してはならない。 ●リーダーが先頭に立て 一、先生は、「八方に戦いの火ぶたを切れ!新しい道をつくれ!」と、青年部に呼びかけられた。 私は、先生の言われた通りの行動を展開した。あらゆる分野に挑(いど)み、新しい道を開いた。どんなことであっても、すべて師匠に直結して行動した。 自分を守ろうとか、いい格好をしようとか、そんな思いなど、これっぽっちもなかった。 先生のために、泥まみれになり、傷だらけになって、阿修羅のごとく戦った。 これが師弟不二である。創価学会の根本精神である。師弟不二とは、人間の尊極(そんごく)の生き方である。 先生は、よく言われていた。 「同志は皆、厳しい現実と格闘しながら、一生懸命、広布に尽くしてくださっている。それなのに、リーダーが先頭に立って戦わないのは、とんでもないことだ」 リーダーは、わが身を省みて、深く肝に銘じてほしい。 「広宣流布の戦だけは絶対に負けるわけにはいかない。民衆救済の尊い使命ある学会は、何があろうと負けてはならないのだ」 これもまた、先生の痛切なる叫びである。 大聖人の仏法は、人類を根本から救いゆく大法である。広宣流布によってこそ、本当に平和な世界を築いていける。もしも、広布の戦いに敗れれば、民衆の苦しみはやまない。人類の未来はない。 先生は、広布のすべてを担い、凄まじい責任感で指揮を執っておられた。あらゆる魔性と戦っておられた。 ■ 師匠というのは、本当にありがたいものである。 私にとって、戸田先生は「ただ一人の師匠」だった。 戸田先生にとって、私は「ただ一人の真実の弟子」だった。 戸田先生と私は、「不二」であった。 今も私は、毎日毎日、先生を思い、先生と対話しながら、生き抜いている。戦い抜いている。 いつも師匠と一緒。いつも同志と一緒。この心があれば、何があろうと、断じて負けることはない。 師弟不二の心で、晴れ晴れと栄光の人生を飾っていこう! (大拍手) ●死身弘法に真の仏法の実践が 一、人間を苦しめる悪を許すな! 権力の魔性とは断固、戦え! ── 戸田先生も、常々、このことを叫んでおられた。 庶民の真心に支えられて政治家になった人間に対して、先生は厳しく言われた。 「決して気取るな! 威張るな! 見栄っ張りになるな!」と。 民衆とともに語る。民衆のために戦う。そして、民衆のなかで死んでいく ── これが真の政治家であるというのが、戸田先生の信念であった。 一、戸田先生は「学会は第3代の会長で決まる」と繰り返し語っておられた。 その言葉のままに、私は、何十年にもわたって、ありとあらゆる悪口、非難中傷に耐え抜き、全世界に人材を育ててきた。 ただ一人、「防波堤」となって、学会を守りに守ってきた。 これが真実の歴史である。 この厳粛なる事実を忘れ、現在の学会の大発展を当たり前のように考える幹部がいるとすれば、それは恐ろしいことだ。 法華経の行者に迫害があるのは当然である。 三障四魔・三類の強敵を呼び起こし、それを打ち破っていく。 この死身弘法の闘争に、真実の仏法の実践がある。 戸田先生は、「何でもビクビクして、臆病な兎のような奴は人間として最低だ」とまで言われていた。 どうか、リーダーの皆さまは、大勇猛心(だいゆうみょうしん)を奮い起こして、一切の闘争の指揮を執っていただきたい(大拍手)。 ■ 世界の識者は、私たちの前進に強く期待してくださっている。 全国、そして全世界のあの地この地で、広宣流布を目指し、信念に生きゆく創価の同志こそ、「世界の真の宝」なのである。 ますますの誇りに燃えて、勇敢に行動を起こそう! (大拍手) (2006・8・1) Tweet