投稿者:無冠 投稿日:2016年 7月23日(土)02時05分52秒

全集未収録のスピーチ144編の各抜粋(聖教新聞 2006.5~2010.4)を掲示します。

2006-8-19 【信越最高協議会】

■ 私は、世界の指導者や一流の知性と、平和と友情のネットワークを築いてきた。その根幹は信頼であり、誠実の行動である。
 私が開いた「対話と友情の道」に、どうか皆さんも続いていただきたい(大拍手)。
 〈インド国立ガンジー記念館前館長のラダクリシュナン博士は、池田名誉会長について、次のように述べている。
 「(今こそ)全人類に対して、『この暗黒の世界にひたっているだけではなく、これから行動を開始しよう!』という呼びかけが必要です。
 我々は人間の機械化に反対します。非暴力を支持します。信念をもち、勇気をもち、わが身を賭(と)して、あらゆる形の暴力に反対すべきです。
 池田会長は、それを『対話』によって実行しておられます。会長は、素晴らしい教師であり、哲学者であり、思想家です。そして、歴史をつくる方です」〉

●権力との攻防戦
 一、また、戸田先生は言われた。「広宣流布の道程は、権力の魔性との熾烈(しれつ)な攻防戦とならざるをえない」
 その最初の大きな攻防戦となったのが、昭和32年(1957年)、北海道の夕張炭労との人権闘争であり、「大阪事件」である。
 この時、戸田先生は、私を指名された。
 「夕張で学会員がいじめられているんだ。大作、行ってくれるか」と。
 私に任せていれば安心だと、全幅の信頼を寄せてくださっていた。
 「分かりました」
 私は命を受けて、北海道に乗り込んだ。
 しかし、炭労との闘争に決着をつける札幌大会、夕張大会をあす、あさってに控えた6月30日のことである。
 東京の留守宅に大阪府警の刑事が現れた。いわれなき公職選挙法違反の容疑で私を逮捕するためであった。
 警察には、出頭を7月3日まで待つように申し入れ、その間に、私は、炭労事件を学会の勝利で決着させて、3日に大阪に赴いたのである。
 先日もお話ししたが、先生は経由地の羽田に来てくださり、「もしも、お前が死ぬようなことになったら、私もすぐに駆けつけて、お前の上にうつぶして一緒に死ぬからな」とおっしゃってくださった。歯ぎしりするように、泣いておられた。
 ありがたい師匠であった。荘厳な師弟のドラマを刻んでくださった。

 一、あの豪快な戸田先生も、牧口先生に対しては、ひれ伏すように仕えておられた。
 私も常に、居住まいを正して、戸田先生をお迎えした。青春のすべてをなげうって、先生をお守りしてきた。
 先生の方も、どれほど私を大事にしてくださったか。私を苦しめた人間がいると、「大作をいじめるのか! 」と五体を震わせて怒っておられた。
 戸田先生は私を、命をかけて育ててくださった。それ以上の栄冠は、ほかにないのである。

●組織は人が根本
 一、創価の父・牧口先生は、こう戸田先生に言われたという。
 「組織がどのように完備されたとしても、それを運営するのは人なのだ。人が根本なのだ」
 全くその通りだ。
 どんな大組織も、それを運営する「人」が慢心になり、油断すれば、崩れるのは早い。
 反対に、リーダーがたえず自身を鍛え、成長するならば、組織はどこまでも発展していける。
 私は、特に男性の幹部に何度でも申し上げたい。
 それは、徹(てっ)して、女性を大切にするということである。女性を下に見て、命令するような態度の男性幹部ほど、愚かなものはない。
 また会合でも、格好をつけた話や、難解な話ではなく、皆が心から納得し、感動し、勇気と希望をもって進んでいけるよう心を砕くべきである。
 地域広布に一番、一生懸命に戦ってくださっているのは婦人部である。
 そして女子部は、学会の宝である。
 女性を尊敬し、大事にしていくことが、広宣流布の道なのである。

●信心で決まる
 一、戸田先生は「全体観に立って、陰で万全を尽くして手を打つ人間がいてこそ、戦いは勝利できる」と言われていた。
 私は、広宣流布のため、一瞬、そして一日たりとも無駄にしないで戦ってきた。日本中、世界中にあらゆる手を打ってきた。
 要領など一切、使わない。真剣勝負で行動してきた。だから格好だけ、表面だけの人間は、すぐにわかる。
 また、有名大学を出たからといって、信心があるとは限らない。
 学歴があるから、その人を大切にする。幹部にする ── それでは学会の組織はダメになる。
 これまでも学歴を鼻にかけて増上慢となり、皆から嫌われ、ついには退転していった幹部がいた。
 学歴がなくても、信心があり、人間性が立派な人がリーダーになる ── これが学会である。この点を勘違いしてはならない。

●今いる場所で全力を尽くせ
 一、「信心即生活」である。現実に勝つための仏法だ。
 真剣に祈り、努力する。最高の智慧を発揮して、仕事で実証を示していく。
 そうであってこそ、仏法の偉大さも証明される。
 戸田先生は、きちんとあいさつができない人間、朝、遅刻するような人間は出世できないと言われた。
 上に立つ人間は、何事も人より率先して行わなければならない。また、礼儀正しくなければ務(つと)まらない。
 「おはようございます! 」と元気にあいさつをする。「ありがとうございます! 」と、すがすがしくお礼を言う。
 一遍(いっぺん)のあいさつが、相手を感動させることがある。人の心を動かすのだ。
 また、戸田先生は、こう言われていた。
 「はじめから希望通り理想的な職業につく人は、まれだろう。思いもかけなかったような仕事をやらなければならない場合のほうが多い。
 こういう時、へこたれてはいけない。自分の今の職場で、全力を挙げて頑張ることだ。『なくてはならない人』になることだ」
 大切なのは、今、いる場所で勝利していくことだ。信頼を勝ち取っていくことだ。
 その上で、信心根本に戦っていくならば、必ず自分が望むような、最高の舞台が開けてくる。それが妙法である。

■ きょうは長時間、本当にありがとう!
 各地の同志の皆さまに、どうか、くれぐれもよろしくお伝えください。またお会いしましょう! (大拍手)