投稿者:まなこ 投稿日:2015年11月 9日(月)06時42分21秒   通報 編集済
盤石な「家庭革命」の勝利を
■ 「実証」に勝る雄弁なし

名誉会長: この間(99年2月)、沖縄にアジアの代表の方々が来られた。そのなかのあるご一家に関して、私は言いました。
「お嬢さんは高校三年生 —- 将来、恋愛したり、お嫁に行くとき、一番、寂しがるのは、お父さんです。お父さんは娘が一番かわいいものだ。
お母さんは『年をとれば、結婚してもしかたない』と思っている。でも、お父さんは、ふとんの中で熱い涙を流している(笑い)」
「法華経には竜女の成仏が説かれる。『竜女』の『竜』は父、『女』は娘。関係が深いのです。だから、お嬢さんは、恋愛しても、お嫁に行っても、『私は、お父さんが一番好き!』と言ってあげれば、一番喜ぶし、一番の親孝行なんです。最後まで『パパ、大好き!』と。それが一番、一家が幸せになります」

斉藤: たしかに、簡単なようで、根本的な人間学だと思います。

名誉会長: 日蓮大聖人は「物に随って物を随える」(御書 p1088)という智慧を教えられた。仏法心理学であり、人間学です。当時の社会状況を踏まえて、女性に対しての御指導になっているが、男女ともに必要な智慧でしょう。夫婦でも、親子でも同じです。

遠藤: 未入信のお父さんに対しても同じですね。

名誉会長: 同じです。いや、なおさら、お父さんを大事にしてあげることです。「お父さん、お父さん」と慕って、「お父さん、体を大事にしてね」「お父さん、長生きしてくださいね」と真心から大切にしてあげてほしい。
良き子ども、良き妻、良き夫になるのが信心の実証です。それが、信心したために、反対になったのでは、何のための信仰かわからない。
信仰のことで争っては愚かです。
また、信仰のことで未入信家族が反対する場合も、実は信仰そのものよりも、信仰している家族の振る舞いについての不満の場合が多いのです。
夫婦間の問題を、信心にかこつけていることも多い。もちろん根本的には、自分自身の宿業の問題がある。三障四魔の場合もある。ゆえに大聖人は「此の法門のゆへには設ひ夫に害せらるるとも悔ゆる事なかれ」(御書 p1088) —- この法門のためには、たとえ夫に殺されたとしても後悔してはならない —- と教えられている。
「善に付け悪につけ法華経をすつるは地獄の業なるべし」(御書 p232)です。どんなことがあっても、強盛な信心を貫いていく。それが「幸福」の根本です。
自分の信心を深める。強くする。これが一切の根本です。それが一家一族全体を、幸福の軌道に引っ張っていくのです。そして、強盛な信心というのは、勇ましい格好のことではない。相手の立場を思いやれる境涯のことです。ちょっとした配慮のなかに、きらりと光るものだ。
■ 「子を、妻をかわいがりなさい」 —- 戸田先生

名誉会長: 戸田先生の質問会でも、「家族に信心を反対されている」という悩みが多かった。先生は、子どもが信心に反対の人には、「本当に真剣に、子どもをかわいがっておあげなさい」と教えておられた。
「親が子どもを献身的にかわいがって、それで、その親に、はむかうはずがありません。親の慈悲には勝てません。子どもを愛する情熱にとぼしいから、家庭にそういう争議が起こってくるのです。子どもが悪いのではない。親が悪いのです。それを御本尊が悪いように、なんくせをつけると、災難は大きいのです」と。
また妻が信心に反対する人にも、「主人としての務めをきちんとしなさい。かせぎが足りないのです。女房をかわいがってやり、たまには、着物の一枚でも買ってやれない主人では困ります」と。
「まずあなたから解決しなさい。問題は女房にあるのではない。あなたにあるのです。まず自分自身が変わることです。立派になることです。あなたは反対されることで、女房の家来になっているのです。自由奔放になりなさい。それぐらいの境地を開きなさい」
「女房に文句を言ううちは、まだまだ信心ができていません。女房を仏さまみたいに、ありがたいと、このようになると、女房が文句言うわけがありません」
「大体、女房に不足を言う理由がないのです。みんな、女房に月給なんか払ったことないでしょう(笑い)。
着物なども買ってやったことないではないですか。だから、あんまり、ぐずぐず言わず、女房を大事にしなさい。それが信心の始まりです。自分がろくなこともやらないで、女房が信仰しないとか、女房を責めてばかりいるのは、私はきらいです」。大体、こんなふうに、指導しておられた。

遠藤: 明快ですね。

須田: 創価学会の指導の在り方は、一貫していますね。

斉藤: 「妙荘厳王品」を勉強する前に、結論が出てしまったみたいですが(笑い)。

名誉会長: いやいや、きちんと裏づけをもっていることが大事です。
本当に立派な「一家和楽の信心」ができるためにも、しっかり学んでおこう。また、この品には、さまざまに大切なことが、ちりばめられている。

遠藤: 「妙荘厳王本事品(第二十七章)」。本事とは由来のことですから、妙荘厳王という王様がどういう人であったか、どんな物語、体験があったか、それを説いています。
名誉会長: 内容は有名だね。

須田: はい。王様だけが「未入信家族」で、夫人と二人の子どもは仏法を信仰していました。三人が、どうやって王を入信させたか —- その物語です。