投稿者:まなこ 投稿日:2015年11月 1日(日)14時07分52秒   通報
■ 「聞く」「語る」ことで健康に

名誉会長: 悩んでいる人は「聞いてもらう」だけで、ぐっと心が軽くなるものです。自分の話を親身になって「聞いてくれる」。そのこと自体が、生きる励ましになっていく。
精神医学の統計でも、そういう結果が出ている。ストレスや、愛する人の死、その他の出来事で、心に深い傷を受けた人も、だれかそれを打ち明ける人がいた場合には、健康に生きられる率が極めて高いという。
反対に、自分の苦しみについて、だれにも言えなかった人は、頭痛とか内臓疾患とか、さまざまな病気にかかる率が高くなる。
ハーバード大学の心理学者(デビッド・マクレイランド氏)は、「最も深い感情を自分自身の心の中にしまっておく性向のある人は、“危機”に直面した際に、免疫系統の力を弱めるホルモンを放出する」ことを明らかにしたという。
またヘブライ大学の精神科医(ジェラルド・カプラン氏)は、「強いストレスに対して心理的なサポートのない人たちは、サポートに恵まれた人たちに比べて、身体や心の病気にかがる率が10倍も高い」と結論しているそうだ。〈ジュリアス・シーガル著『生きぬく力』小此木啓吾訳、フォー・ユー〉

遠藤: [人々のつながり」こそが、文字通り、「生命線」だということですね。

須田: それも「直接会う」ことが大事だと思います。ある調査では、「インターネットの利用時間が長くなればなるほど、憂鬱になったり、孤独感を覚えがちになる」という結果が出たそうです。

斉藤: インターネットと言えば、本来は、世界中と情報交換でき、コミュニケーションできることが“売りもの”のはずですが。

須田: ええ。アメリカでのこの調査も、その素晴らしさを証明するのが、目的だったようです。

遠藤: ところが、予想外の結果が出てしまった。

名誉会長: やはり、人間は人間に直接、会わなければ、生命の触発はない、ということだね。

斉藤: 学会の組織が、どれほどありがたいところか —- 。

名誉会長: 「孤独」になってはいけない。人を「孤独」にしてもいけない。悩みに寄りそって、その苦しい「心音」に耳を傾けてあげなければ。そうすることによって、じつは自分自身が癒されていくのです。
人を受け入れ、励ますことによって、自分の心が励まされ、開かれていくのです。

須田: たしかに、元気が出ないときでも、人を励ましているうちに、いつのまにか元気になっていることが、よくあります。

名誉会長: 自他不二だから —- 。
はじめ入信したころは、だれもが自分のことで精一杯であった。それは、ある意味で、観音にすがるような気持ちに通じるかもしれない。もちろん信じる対象が御本尊であることは根本的に違うが。
自分の「悩みの声を聞いてもらう」 —- そうゆう境涯だった。それが次第に、今度は自分が人の「悩みの声を聞いてあげる」境涯に変わっている。観音にすがっている姿から、自分が観音菩薩に変わってしまう(笑い)。

遠藤: すごいことです。

名誉会長: すごい妙法です。