投稿者:KS部OB    投稿日:2015年 8月10日(月)00時07分48秒     通報
【東京・関東・東海道合同研修会-①】 (2006・8・16)

きょうは、ご苦労さま!
使命深きリーダーの皆さまに、懇談的にお話ししたい。
『三国志』に登場する〝五虎〟の将軍は、ご存じだろうか。
蜀の国で、劉備玄徳とともに戦った、関羽、張飛、趙雲、馬超、黄忠の5人。「五虎大将」とも呼ばれる。
さらに、劉備のもとには、希代の名軍師・諸葛孔明がいた。
戦いは、一人だけでは勝てない。衆知を集め、心を一つにして事に当たらなければ、インチキで邪悪な人間たちを打ち砕くことはできない。
その態勢を、具体的に整えることだ。
これからの学会で大事なことは、全員が「広布の責任者」との自覚に立つことだ。一人一人が、しっかりすることである。
学会の根幹は「師弟」である。「信心」である。それさえ忘れなければ、恐れるものなど何もない。
皆の自覚と団結で、わが地域から世界へ、新しい「勝利の鐘」「希望の鐘」を、ともどもに打ち鳴らそう!(大拍手)

かつて〝関八州を制する者は、天下を制す〟といわれた。
今、時代は変わった。
東京、関東、東海道を制する者は、世界を制すその心意気で進んでいただきたい。
新たな勝利は、この3方面にかかっている。
日本の総人口は、今年、減少に転じた。
そのなかにあって、東京、関東、東海道は、人口が増加中である。
〈総務省の発表によれば、本年3月31日現在の全国人口は1億2705万5025人。1968年の調査開始以来、初めて、前の年より3505人減少した。そのなかで、東京と山梨で約8万7000人、埼玉、千葉、茨城、群馬、栃木で約2万1000人、神奈川と静岡で約4万人、それぞれ人口が増加した〉
この3方面の合計人口は、約4570万人。これは、日本の総人口の約36%にあたる。この人口は、たとえば、カナダやアルゼンチン、スペイン、オーストラリァよりも多い。
人口の都道府県別の〝上位10傑〟には、東京、関東、東海道の5都県が名を連ねる。
〈人口の多い都道府県から、東京、神奈川、大阪、愛知、埼玉、千葉、北海道、兵庫、福岡、静岡の順になる〉
人が集い、活気にあふれる。全国、さらには世界的にも、大きく注目される。
そうした大きなエネルギーを秘めた天地が、東京であり、関東であり、東海道なのである。

日蓮大聖人が御聖誕され、世界広布の旭日が昇ったのは、「関東」である。〈1222年、千葉で御聖誕され、1253年に立宗宣言〉
大聖人が大法戦を展開され、襲いかかる大難を越え、正義の勝利を打ち立てられたのは、「東海道」の天地である。〈1260年、鎌倉で「立正安国論」を提出され、翌1261年、伊豆に流罪。1271年、竜の口の法難。1279年、熱原の法難〉
大聖人が「立正安国論」の最後の講義をされ、万年の令法久住を遺命されて、御入滅されたのは「東京」である。〈1282年、池上で御入滅〉
そして、700年の時を経て、創価学会は「東京」で創立され、「関東」「東海道」で発展してきた。
東京、関東、東海道には、全世界の広宣流布の大本陣たる宿縁があり、使命がある。
私は期待している。
ありとあらゆる広布の戦を勝ちまくれ!
それは大聖人への最大の報恩となるからだ。
本陣が強ければ、未来は盤石である。皆さんの勝利は、世界の勝利である!(大拍手)

戸田先生は、わが恩師である。世界一の師匠である。
思えば55年前、昭和26年(1951年)7月11日の夜。男子部の結成式は、豪雨のなかであった。
会場は、西神田の古い小さな本部。
戸田先生、51歳。
私が23歳の時である。
先生は、開口一番、約180人の参加者を前に語られた。
「きょう、ここに集まられた諸君のなかから、必ずや、次の創価学会会長が現れるであろう。必ずや、私は、このなかにおられることを信ずるのであります。その方に、私は深く最敬礼をしてお祝い申し上げたい」
鮮烈であった。
厳粛であった。
師弟は不二である。
忘恩の愚者は、それを軽く見、ばかにする。崇高な魂がわからない。
戸田先生は、牧口先生とともに、軍国主義と戦い、牢獄に行かれた。戸田先生のもと、すべてをなげうって、先生を守り抜いた。
あの剛毅な先生が「すまないな、すまないな」と言われていたことが、今も胸から離れない。
先生は、膨大な借金を抱え、最大の窮地にあった。「戸田の野郎」「インチキ野郎」と罵倒し、去っていく者もいた。
先生は、熟慮の結果、学会の理事長を辞任。
男子部結成の1年前のことだった。
私は、阿修羅のごとく戦い、活路を開いた。
「先生、会長になってください!準備は整いました!」
そう申し上げたときの先生の喜び。
「本当に、弟子というのは、ありがたい。こんなすごい弟子をもって、俺は本当に幸福だ」
先生は、昭和26年の5月3日、ついに会長に就任された。師弟の道は、わが栄光の道である。

戸田先生は宣言された。
「3代会長は、青年部に渡す」「譲る会長は一人でありますが、そのときに分裂があってはなりませんぞ。今の牧口門下が私を支えるように、3代会長を戸田門下が支えていきなさい」
昭和27年の2月17日、第1回青年部研究発表会でのことである。
私も出席した。当時、女子部だった妻は研究発表をしている。
先生は、こうも叫ばれた。
「私は広宣流布のために、身を捨てます。その屍が品川の沖に、また、どこにさらされようとも、3代会長を支えていくならば、絶対に広宣流布はできます」
その言葉の通り、私は世界広布の道を開いた。190もの国と地域に、平和と文化のスクラムを広げた。皆さまが、ご存じの通りである(大拍手)。
先生は常々、「偉大な第3代会長を全魂込めて守れ!3代を中心に生き抜け!  そうすれば、広宣流布は必ずできる」と語っておられた。これは多くの最高幹部が知っていることだ。
あの厳格な、人をめったにほめない先生が、こう言い残された。
私は先生の遺言のままに戦った。先生を世界に宣揚した。
師の言を、現実にするか、どうか。これが峻厳なる分かれ道である。悪名を後世に残してはならない。
〈ある人は、こう書き残している。
「戸田先生の逝去の後、池田先生が第3代会長に就任されると確信していた。なぜなら、かつて市ケ谷の(学会の)分室に戸田先生に指導を受けに行ったところ、戸田先生はしみじみと『私の後は、私の一番かわいい、しかも目の中に入れても痛くない、私の大事な懐刀の大作がやってくれるから……』と話してくださったからだ」
また昭和33年3月16日の戸田会長の話として、次のような証言がある。
「戸田がいなくなっても、第3代会長になられる方は、すでに決まっている。第3代会長になられた方が、戸田亡き後、広宣流布のすべての指揮を執り、世界広布の教えを、すべて残してくださる。第3代会長の後は、だれが会長になっても、第3代会長の教え通りにやっていけば、世界広布は自然にできるようになっている。
4代から先は、公平な方であれば、だれが会長になっても困らないように、第3代は仕上げてくれます。
第3代会長の言う通りに実行していけば、世界広布は必ず実行できるのです」〉

昭和32年の7月12日、不当な権力に抗議する東京大会が行われた。戸田先生は命を振り絞るように師子吼された。
「会長になった時から、この体は捨てるつもりでいるんだから何も怖くない」
先生の胸中には、学会こそが、大聖人の御精神を継ぎ、その仰せのままに広宣流布をしてきた教団であるとの自負が燃えていた。この学会の信心以外に、大聖人の御心にかなう信心はない ── この大確信と誇りを胸に、勇敢に前進してまいりたい(大拍手)。

私のもとには、毎日、全国、全世界から、さまざまな報告や連絡、手紙が届く。
先日、ある婦人部の方からいただいたお便りには、亡くなられたご主人の分まで広宣流布に邁進する決意が綴られていた。
── 青春時代の原点を胸に、また、多くの励ましをいただきながら、夫は、使命の晴れ舞台で戦いました。私は、夫の遺志を受け継ぎ、さらに強く、明るく、地域広布に走り抜きます ──
私は、ご一家の幸福を願い、合掌する思いで読んだ。お盆でもあり、妻とともに、懇ろに追善をさせていただいた。
亡くなられたご主人はご家族をはじめ、多くの人々の心の中に生きている。広布の理想に徹した姿は、永遠に輝く。
波瀾万丈を乗り越えて進む〝勝利のお母さん〟を、私は深く讃えたい(大拍手)。
大難の嵐の中の昭和54年4月2日 ── 恩師の命日に私は書き留めた。

「死身弘法 不惜身命 此の心は 学会精神のみにある」

限りある人生。どうせ生きるならば、「あの人の生きたように!」と、後世の人に希望と勇気を送る人生でありたい。
かの熱原の三烈士のごとく、広布の鑑と仰がれる一生でありたい。

世界各地でSGI(創価学会インタナショナル)の運動が注目され、その卓越性が評価されている。そういう時代に入った。
アメリカの著名な宗教ジャーナリストであるクラーク・ストランド氏も、創価の人間主義に期待する一人である。
氏は、最近も、こう語っておられた。
「創価学会の創立によって、仏教の本格的な国際化が始まった。私は、そう見ています」
「SGIは、驚異的で、強力な組織を持っています。しかも、そこに属する会員は、個人が、高いレベルで自らの力を発揮しています」
世界の識者は、正視眼で評価する。
一人一人が自分らしく力を発揮し、幸福になっている。ゆえに、SGIは世界中に広がり、強い組織になった。
一人も残らず友を幸福に ── ここにリーダーの責務がある。なかんずく最高幹部は、会員の幸福のために捨て身になって進んでいくことだ。
さらに、ストランド氏は分析されている。
「組織が人々を制限しすぎると、組織は発展しません。しかし、制限を取り払うと、組織は分解してしまいます。
その点、創価学会は、絶妙なバランスを保持していると思います」
「そのカギは、組織がコミュニケーションを大切にしていることにあるのではないでしょうか」
「SGIには、『組織のための信仰』でなく、『個人のための信仰』の実践が貫かれています」
だから、学会は伸びている。それが、いかに至難なことであるか。識者の目は鋭い。
その難事を成し遂げる根本の力こそ、妙法である。信心の団結である。師弟の精神である。
〈ストランド氏は、こうも述べている。
「池田SGI会長の指導性の意義は、運動に制限を加えることなく、運動の発展を啓発しているところにあると思います。それには、並外れた能力が必要となります。
一般に、宗教指導者は、自らの力を人々に与えながら、同時に、それを通して、人々を支配しようとします。
SGI会長は、実に強力な組織を築き、信仰の体系を創り出されましたが、あくまでも、人々が自ら力を発揮できるよう、導かれています」
「とくに、SGI会長は、対話を通して、コミュニケーションをはかられています。
世界の宗教指導者のなかで、人々との対話を最大の仕事とされているのは、SGI会長をおいて他にはいないでしょう」
「法が広まるには、力ある指導者の存在が不可欠です。創価学会の三代の会長の存在の意義も、そこにあります」〉

きょうは、女子部の代表の皆さんも参加されている。
〈名誉会長が紹介すると、女子部の友が立ち、「新しい勝利の突破口を開いてまいります!」と抱負を語った〉
すごいことだ。ありがたいことだ。
自分の娘だと思えば、その尊さがわかる。
父親にとって、娘がどれほど大事か。本音を言えば、外に出したくない(笑い)。
余計なことはさせたくない。それが親心というものだ。
しかし、皆さんは、人のため、法のため、自身の一生の幸福のために、日々、勇んで前進しておられる。
それは、一家の幸福のためでもある。
わが娘ならずとも、涙が出てくる思いだ。
今、女子部が一番、伸びている。こんなうれしいことはない(大拍手)。
男性の幹部は、女子部に対して、最大に感謝し讃えゆくことだ。お世辞やごまかしの言葉ではなく、真心こめた励ましを贈ることである。
そして、徹底して女子部を守りたい。
女子部の帰宅が遅くならないよう、こまやかな配慮も大事である。
「いつも、本当にありがとう」「気をつけて帰ってください」など、心を配り、温かい声をかけていきたい。

東海道の地で活躍した南条時光。彼の姪に、石河の兵衛入道の姫御前がいた。
病気のために若くして亡くなったが、最後まで清らかな信心を貫き通した女性だった。
女子部の大先輩とも言える姫御前の信心を、日蓮大聖人は次のように讃えておられる。
「この女性(姫御前)は、自然のうちに、この義(=末法では、余経も法華経も無益であり、ただ南無妙法蓮華経のみが肝心であること)に適って、信心をやり遂げられたのである。尊いことである。尊いことである」(御書1546ページ、通解)
女子部の純粋な信心。まっすぐな求道心。これが、どれほど尊貴であることか。
もしも女子部を軽く見るような幹部がいたら、とんでもないことだ。
思えば、戸田先生も、女子部を、とりわけ大切にされていた。
どうか、壮年部や婦人部の皆さんは、女子部を自分の娘のように大事にしていただきたい。
とくに男性は、紳士らしく、礼儀正しく、丁寧な言葉で、女性に接していくべきである。
そして、女子部や婦人部を守り、代わりになって戦うくらいの責任感と闘魂をもつべきだと私は思う(大拍手)。

大聖人は、東海道の門下である四条金吾の夫人に対し、こう仰せになられた。
「此の経を持つ女人は一切の女人に・すぎたるのみならず一切の男子に・こえたり」(同1134ページ)
また別の御書では「今日蓮等の類い・南無妙法蓮華経と唱え奉る者は男女・貴賎共に無上宝聚・不求自得の金言を持つ者なり」(820ページ)とも仰せである。
日蓮大聖人の仏法は、男女平等である。
これは、当時の社会状況を考えると、きわめて先駆的であり、偉大な人権思想でもある。
健気に広布に進みゆく女性を最大限に尊重するのが、日蓮大聖人の仏法の根本精神である。
そして、女性が最高に幸福になるのが、創価の世界である。
ともあれ、女子部は、あまりにも大切だ。
女子部の一人一人には洋々たる未来が広がっている。皆さんの使命は限りなく大きい。
家庭にあっても、女性は要の存在である。結婚した場合には、夫、そして子どもたちに大きな影響を与えていく。
その幸福の光は、地域へ、社会へ、そして未来へと、幾重にも大きく広がっていくのである。
一人の女性を立派に育てていけば、幾百人、幾千人の勝利につながる。
一人の人材を見つければ、一万人の勝利になるのである。
女子部を増やそう。皆で女子部を応援しよう。
女子部の皆さんは、聡明に、そして伸び伸びと、思う存分、活躍していただきたい。それこそが、創価の希望なのである(大拍手)。