投稿者:KS部OB    投稿日:2015年 8月 3日(月)10時21分48秒     通報
【第61回本部幹部会・第15回全国婦人部幹部会・第4回信越総会】(2006・6・15)

皆さん、お元気でしょうか!
元気にも、“カラ元気”と、本当の元気がある(笑い)。
たとえ今、大変な境遇にあっても、この信心を持った人は、世界最高の福運の種を、わが生命に持っていることを、どうか強く確信してください(大拍手)。

先ほど私は、世界的な野球の英雄であるオーランド・セペダさんより、伝統ある球団(サンフランシスコ・ジャイアンツ)からの顕彰状と、大切な宝の記念品をいただいた。
また昨日(14日)、セペダさんは、創価学園と創大の野球部も激励してくださった。
日本中の同志を代表して、心からの御礼を申し上げたい(大拍手)。
セペダさんは、アメリカ野球界の歴史に燦然と輝く強打者として有名である。
守備は一塁。「新人王」「打点王」「最優秀選手賞(MVP)」など幾多の栄誉に輝いている。
どうせ人生を生きるならば、何かで勝つ。結果を残す。そのための実力と福運を持つことだ。
皆さんも、”あの地域には、あの人がいる”“あの方面には、あの人がいる”と言われるような、折伏と広宣流布の闘士として、また、何らかの分野の一流として、素晴らしい歴史をつくっていただきたい。
価値ある歴史をつくらない人生は、わびしい。
セペダさんは、オールスターゲームにも数多く出場している。通算379本の本塁打を放ち、「1960年代に、最も恐れられた打者の一人」と言われる。
1999年、セペダさんは最高の栄誉である「野球殿堂入り」を果たされた(大拍手)。
偉大な選手への最大の敬意を表して、その背番号「30」は、サンフランシスコ・ジャイアンツの「永久欠番」となっている(大拍手)。
セペダさんのモットーは、「ネバー・ギブアップ」──「絶対にあきらめるな!」である。
勝利の人生を飾りゆくために、大事なことは何か。
それは、セペダさんが模範を示されているように、「真剣」と「誠実」と「智慧」、そして「執念の行動」である。これが、セペダさんの人生訓である。

また、セペダさんの人生哲学は、「報恩感謝」である。
たとえ有名であっても、この一点を断じて忘れてはならないと、深く決意しておられる。
そして殿堂入りの式典の際には、何万人も集まった大会場で、全米にテレビ中継されるなか、この仏法とSGI(創価学会インタナショナル)への感謝を、堂々と語られたのである(大拍手)。
〈式典でセペダさんは次のように語った。
「私は、師匠である池田SGI会長に心から感謝したいのです。
会長の指導によって、私は、人格を磨き、良き人間へと成長することができたのです。
苦しみも、反感も、怒りも乗り越えることができたのです。
サンキュー・センセィ!」〉
日本でも、大きな反響があった。
偉くなると、人は大事なことを忘れてしまうものだ。
しかし、本当に偉い人には、ありのままの真実を宣揚する信念がある。一番大事な「根本」を忘れない。
セペダさんのような方こそ、真の日蓮大聖人の弟子であり、創価学会の同志である。
インチキな人間、はったりと虚栄の人間は、いざという時に、真実を叫ぶことができない。

創価大学硬式野球部の、全日本大学野球選手権での「2年連続ベスト4」、そして「特別賞」、おめでとう!(大拍手)
1年生、2年生、3年生が主力となって、若獅子のごとく、快進撃を果たした。
私も試合の際には、神宮球場の周囲を車で通り、声援を送らせていただいた。
徹底した猛練習。そして4年生を中心に、試合に出ることのできなかった選手の、尊い陰の戦いがあったことも、私はよくうかがっている。
先輩たちが、母校の勝利のために、試合に出場する後輩たちを支え、守ってくれた。グラウンドを一生懸命、整備し、ボールも磨いてくれた。
後輩も、その心に応えて、全力を出しきった。
先輩と後輩が、互いに讃え守り合う姿は美しい。誇り高き「日本一の人間野球」の開花を、私は心から期待し、祈っている。

きょうは、真の広宣流布の同志であり、青年僧侶改革同盟の集いである「創光塾」の皆さまが、おいでくださっている。ありがとう!ご苦労さま!(大拍手)
きょうは12人が参加されている。皆、戦っておられる。素晴らしいお花もありがとう!
そして、海外17力国・地域の同志の皆さん、遠いところ、忙しいところ、ようこそおいでくださいました。ありがとう!
全員で、立って拍手したい(大拍手)。
マレーシア、韓国、台湾。さらに、アメリカ壮年部、ドミニカ共和国、ポルトガルの皆さんをはじめ、本当にご苦労さまです。
「白ゆり合唱団」の皆さん、創価の母の勝利の歌声、本当にありがとう!(大拍手)
世界一の婦人部、結成55周年、おめでとう!(大拍手)

また、信越の栄光の総会、おめでとう!(大拍手)
よく来られました。ありがとう。信越の皆さんは頑張った。
一昨年の地震も、今年の大雪も、信越の同志は、勇敢なる信心ですべてを乗り越え、勝ち越え、見事に信越の広宣流布の地盤を広げられた。
信越は、女子部の拡大も最優秀だとうかがっている。未来部の育成も全国の模範である。わが信越は立派な破邪顕正の大勝利を綴ってこられた。
日蓮大聖人は、信越婦人部の大先輩にあたる千日尼に、有名なこういう御書を残された。
「ただ法華経だけが女人成仏の経であり、悲母の恩を報じる真実の『報恩の経』であると見きわめました。
そこで(私は)悲母の恩を報じるために、この経の題目を一切の女人に唱えさせようと願ったのです」(御書1311ページ、通解)
「母の幸福」の拡大こそ、広宣流布の実相である。
学会は幸いなことに、世界一の誉れの婦人部をつくりあげることができた。
婦人部の皆さんを大切にし、後継の女子部を大事にしていくならば、学会のさらなる大発展は間違いない。
このことを、この場をお借りして、明確に宣言しておきたい。
男子部、壮年部の皆さん、よろしく頼みます。〈会場から「ハイ!」と返事が〉

ポルトガルの皆さん、歴史的な第1回の研修会、おめでとう!
本当に、よく来られた。ようこそ! ようこそ! (大拍手)
私がポルトガルを初めて訪問したのは、1965年(昭和40年)の秋、10月のことであった。
当時、ポルトガルにメンバーは一人もいなかった。
一人もいないからこそ、私は行った。
当然ながら、迎えてくれる人はいない。通訳もいない。
私はポルトガルの大地に立って、地涌の菩薩よ躍り出でたまえと、深く祈った。
ポルトガルだけではない。世界中のあの地この地で、私はそうしてきた。人生のすべてを捧げて、妙法流布の道なき道を切り開いてきた。
世界の広宣流布など、だれも夢にも思わない時代から、人知れず知恵を絞り、人材を育て、手を打ってきた。
何の苦労もなく、黙って見ているだけで、今日の壮大な世界広布が成るわけがない。
私は、戸田先生の弟子として、また広布の指導者として、人一倍の責任を果たし、模範を示してきたつもりである。
ちょうど20年前、夫の転勤に伴ってポルトガルに渡り、広宣流布の道を開いてくれた女性がいる。
その人の名は、今西澄子さん。きょうは、現在住んでおられる北海道から駆けつけてくださった。ありがとう!(大拍手)
お元気そうで、本当にうれしい。
今西さんの人生は、波瀾万丈であった。世界の各地に滞在しては、行く先々で妙法の種を蒔き、広布の礎を築いてこられた。
アメリカの後に行かれたニカラグアでは大地震にあったが、困難に屈せず戦い抜かれた。
本当に、よく頑張ってこられた。私は、すべて存じ上げている。
今も、本当に若々しい。ご主人に、どうかよろしくお伝えください。
〈今西さんは、メキシコ、アメリカ、ニカラグア、パナマ、ポルトガルの5力国に、通算15年半、滞在。草創の中南米女子部長、北米女子部長としても活躍した。
1972年、ニカラグアでは「マナグア大地震」に遭遇。九死に一生を得た今西さんは、一時避難した後、町に戻り、瓦礫の中を弘教に歩いた。75年にニカラグア支部が誕生。今西さんは初代支部婦人部長となった〉

今西さんがポルトガルに渡った翌年(1987年)、私たち夫婦は、パリで今西さんとお会いした。
“今西さんは、どうしておられるだろう。何とか応援してあげたい。励ましてあげたい”という気持ちだった。
私は今西さんの開拓の労苦をねぎらいながら、「題目をあげて、一人ひとりを大切に育てていけば、必ずいつの日か、多くの同志が生まれてきますよ」と申し上げた。
そして、必ず現れるであろう未来の同志たちのために、持ってきていた20ほどの念珠を、私と妻から贈った。
今西さんは、懸命に戦ってくれた。本当に、けなげだった。
5年余りの滞在を終えて、今西さんが日本に帰国した直後の1992年に、ポルトガルに念願の支部が誕生。そして今や、四つの支部へと大発展したのである!(大拍手)
源流は、一人のけなげな女性である。
その人が本物か、要領かは、必ず明らかになる。ごまかしは効かない。仏法は厳しい。
現在、ポルトガルでは、ナオハラ本部長、ルイ書記長、アゼベド婦人部長を中心に、はつらつと活動を展開している。
今月の座談会には、大勢の友人が参加し、大変にぎやかに行われたとの報告も受けている。
メンバーの6割は「青年」だとうかがった。未来は明るい。
勝ちました! ポルトガルは勝ちました! (大拍手)
〈名誉会長の賞讃に応え、来日したポルトガルのメンバーが歓喜の表情で立ち上がり、手を振った。大喝采が、しばし会場を包んだ〉

かつて私は、今西さんたちの健闘を讃えて贈った。

君ありて
ポルトガルにも
春 来る

まさしく、希望の春が到来した。本当に素晴らしいことである。
かつて、ポルトガルにこれほど多くの学会員が生まれ、広宣流布の旗が翻ると思っていた人は、一人もいなかった。
しかし私は、深く深く祈り、確固たる手を打った。そして、今西さんが立ち上がってくれた。
勝ちました! 私も勝ちました! ありがとう! (大拍手)
広宣流布のために苦労した「陰徳」は、必ず「陽報」となって現れる。絶対に仏法には無駄がない。

今、変わるべきは第一に幹部である。幹部が心がけていくべき点について、何点か簡潔に語っておきたい。
幹部は、慢心の心で話をしてはいけない。幹部の家族も同様だ。
学会員は、日蓮大聖人が仰せの「仏の使い」の使命を持った方である。大事な大事な「法華経の行者」である。
まじめに広布に励む学会員こそ、法華経に説かれる「地涌の菩薩」であり、最高の位を持った人なのである。
もしも、この大切な学会員を見下したり、バカにして、高慢な態度をとる者がいるとすれば、それは、大聖人の御心に背く大謗法である。厳重に戒めていかねばならない。
当然ながら、ウイット(機知)に富んだ話や、皆の心をなごませるユーモアは必要である。
しかし、ふざけ、威張り、増上慢は、断じて排していくべきだ。純真に仏法を求めている学会員の前で、皆の人の良さに付け込んで、調子に乗ったり、悪ふざけになってしまっては、絶対にいけない。

一つ一つの会合を大切にしなければいけない。
「大勢の会合も、少人数の会合も、大切にしていくことだ。この会合に集った人から、すべて始まるのである。この会合から勝っていくのである」──このように戸田先生は指導してくださったものだ。
会合の主催者、中心者は、皆が納得するように、自分なりに懸命に勉強し、努力し、工夫して、会合に臨んでいくべきである。事前の準備いかんで決まるのである。
そして、参加した人が、「ああよかったな」「よい点を突いてくれたな」「思っていたことを言ってくれたな」と心から満足するような話をしていってもらいたい。皆が「よし、がんばろう!」と決意できれば、その会合は大成功である。

座談会は、民主的に、皆の発言を大事にすることだ。
自分ばかりがベラベラと話すのはいけない。皆が楽しく意見を言い合い、和気あいあいと発表し合える雰囲気をつくっていく。それが座談会の根本である。
幹部が独りよがりの話をして、聞いているほうは「いつ終わるのか」と時計ばかり気にしている(笑い)。そんな会合ならば、時間がもったいない。来てくださった方が、かわいそうだ。
「もう終わったのか」「もう少し、この場にいたいのに」と言われるくらい充実した座談会をお願いしたいのである。
どんな角度の話であっても、そこに、本当の「学会精神」を伝えていこうという幹部の気迫が脈打っている。そういう話が求められている。

幹部は「礼儀正しく」なければならない。
会員の皆さんに頭を下げて、「ご苦労さまでした」「大変にお疲れさまでした」と最大の敬意を表していくことである。
幹部のために学会があるのではない。会員のために学会はあるのだ。その一点を、ゆめゆめ忘れてはいけない。
会合終了時も、可能なかぎり、幹部のほうが会員の皆さんを見送っていくのである。来てくださった皆さんへの当然の礼儀であろう。

「個人会場」のご家庭を大切にしてもらいたい。
会場は、汚さないように丁寧に使用して、終了後は、「ありがとうございました」「今後もよろしくお願いします」と幹部がきちんと礼を尽くしていくべきである。
とくに、お手洗いは、皆できれいに使う。最後は掃除をして帰るくらいの気持ちが、幹部には必要である。
そのうえで、参加者一同からの真心の感謝状を贈るなど、具体的に感謝の心を伝えていく努力をしてもらいたい。

純粋に、まっすぐに、わが生命の燃え尽きるまで、広布の使命をまっとうする。尊き同志に尽くし抜いていく。それが学会の幹部の根本精神である。
偉ぶって、生意気になって、会員を見下すような人間ならば、学会の幹部でいてもらう必要はない。
今は会員のほうが、ずっと成長している。
とくに、婦人部・女子部を頭ごなしに叱ったり、アゴで使ったりするような幹部がいれば絶対に許してはいけない。
きょうは、その点を皆で決議しておきたいと思うが、いかがだろうか(大拍手)。

御書に「法妙なるが故に人貴)し」(1578ページ)と記されている。
「法」が素晴らしいゆえに、その法を受持する「人」も貴い。
最高の法を持った我々は、最高に尊貴な一人ひとりである。
信心が輝いていれば、どんな人も、自分らしく輝いていく。自然のうちに、きりっとして、誠実な振る舞いが光ってくる。リーダーとして、多くの友を糾合していくことができるのである。
「幹部革命」は、幹部一人ひとりの「人間革命」から始まる。
リーダー自身が変わることである。だれよりも悩み、祈り、成長することである。広布の第一線で戦い、結果を出すことである。
「幹部の成長」のなかにこそ、学会が、さらに大きく発展していくカギがある。

また、幹部は、会合の終了時間を厳守することである。
だらだらと話をしては、皆が迷惑する。
女子部の皆さんも、婦人部の皆さんも、参加者は皆、忙しい中、予定をやり繰りして集って来られるのである。そのことを、とくに男性の幹部は忘れてはならない。
自分勝手ではなく、法に則った、明快な話をする。ここに徹するかどうかで、会合の充実も、組織の発展も、天地雲泥の差となっていく。
やむを得ず会合が長引いた場合も、たとえば中心者が「これで時間になりました。用事がある方は、どうぞご自由に退席してくださって結構です」と声をかけるなど、臨機応変の配慮をお願いしたい。
また、幹部は、さわやかなあいさつを心がけたい。
細かいことのようであるが、そうしたところにも、リーダーの心は反映される。振る舞いを見れば、その人のことがよく分かるものである。
私は、世界の広宣流布を進める指導者として、数多くの人々の行動を目にし、このことを深く実感してきた。
ともあれ、友に出会ったら、「こんにちは!」「いつもありがとうございます!」などと自分から声をかける。心から励ます。生き生きとしたリーダーであっていただきたい。

古代ローマの哲学者セネカは洞察した。
「恩知らずの種類は多い」
「その内訳は多種多様である。恩恵を受けたが、受けたと言わない者は恩知らずである。恩恵を受けなかったように偽る者も恩知らずである。また恩に報いない者も恩知らずであるが、しかし何と言っても一番の恩知らずは、恩を忘れた者である」(茂手木元蔵訳『セネカ道徳論集(全)』東海大学出版会)
「忘恩」こそ最大の悪である。
牧口先生の御書には、至るところに書き込みがされている。
“ここは大切だ”とのお心が伝わってくる。この御書は、今も大切に保管されている。
牧口先生が印をつけられた御聖訓に、開目抄の「仏弟子は必ず四恩をしって知恩報恩をいたすべし」(御書192㌻)との一節がある。「知恩報恩」の個所が、線で囲まれている。
信仰をもった人は、必ず恩を知りなさいという御文である。
恩を知る人は、最も偉い人である。これが、仏法の骨髄である。人間の骨髄なのである。
師匠の恩、衆生の恩に報いることが、人間の道であり、仏法の道である。
恩知らずは、畜生である。いわんや、学会の大恩を仇で返す、畜生以下の連中は、青年が鋭く見破り、たたき出せ──これは、戸田先生の厳命であり、遺言であった。
青年部は、この精神を受け継いでもらいたい。〈会場から「ハイ!」と力強い返事が〉

ここ東京牧口記念会館の庭園には、英雄ナポレオンのブロンズ像がある。
13年前、アメリカの高名な実業家であるブラスナー氏から寄贈されたものである。
有名な「アルプス越え」を描いた絵画「サン=ベルナール峠を越えるボナパルト」をもとに、アメリカの有名な彫刻家モントーヤ氏が制作してくださった。〈1993年11月に除幕〉
台座には、ナポレオンの言葉が刻まれている。
「世界には二つの力しかない。『剣』と『精神』の力である。そして最後は『精神』が必ず『剣』に打ち勝つ」
最後は「精神」である。私たちで言えば「信心」である。
政治家よりも、どんな著名人よりも、信心を持った人が、最後は勝つ。
ナポレオンの言葉は、じつに味わい深い。
「いかなる障害を敵が我々の行くてに置こうとも、我々はそれを打ち越えるであろう」(マルテル編、若井林」訳『ナポレオン作品集』読売新聞社)
「不幸を乗り越えるのが高貴で勇気あることなのだ!」(ラス・カーズ編、小宮正弘訳『セント・ヘレナ日記抄』潮出版社)
常勝の英雄の、確信の一言である。
「正義なくして力はないのです」(大塚幸男訳『永遠の言葉叢書ナポレオン』創元社)
正義があるかないか、だ。仏法は、最高の正義である。仏法を持つなかに、人生の勝利は決定づけられる。
「人間は善を成す為には渾身の力を傾倒せねばならぬ」(大住舜・神村興三編『大奈翁日記』東亜堂書房)
まさに、学会員の生き方である。
「私があれほど強力な軍隊をもてたのは、私自らが、細かいところまですべて気を配っていたからだ」
リーダーが心を配り、率先して責任を担い立ってこそ、新しき平和の前進は生まれる。
ナポレオンは、こうも述べている。
「戦闘に勝っただけでは何の価値もない。その成果を有用に利しなければならない」(柳澤恭雄訳『戦争・政治・人間 ── ナポレオンの言葉』河出書房)
勝利の結果を、どう次の前進へ生かしていくか。これが大切である。
ナポレオンは晩年、セントヘレナ島で祖国への思いを語っていた。
「団結しなければ、破滅してしまうぞ」(前掲『セント・ヘレナ日記抄』)
また、文豪ユゴーが綴った言葉を、青年部に贈りたい。
「我等の魂には、唯一の感情、友情があるばかりではないか」
「強勁(=強いこと)ならんがために集団せよ、幸福ならんがために一致せよ」(神津道一訳「追放」、『ユーゴi全集第9巻』所収、ユーゴー全集刊行会。現代表記に改めた)
永遠の発展のために、大切なのは団結だ。心を合わせていくことだ。

きょうは、研修のために来日した、アメリカ壮年部の代表も参加してくださっている。社会で見事な活躍をしておられる方々である。
遠いところ、本当にありがとう! SGIの同志の皆さまに、もう一度、盛大な拍手を送りたい(大拍手)。
ここで、戸田先生の指導を紹介したい。
先生は言われた。
「何事にも急所がある。急所をはずすな!」
何が戦いのホシなのか。リーダーは、それを見極めていくことが必要である。
また先生は、こうも言われた。
「広宣流布をなさんとする学会員こそ、地涌の菩薩である」
「学会員こそ諸仏の集まりである」
先生は、最前線で戦う同志を最大に大切にしておられた。
青年部の集いでは、歴史上の人物などを通して、こう指導された。
「綿密な作戦が大事である。企画をきちんと立てていくことが大切である」
一つ一つが、深き人間学に根ざした珠玉の指導であった。
古代ローマの哲学者セネカは述べている。
「高く上ったものほど落ち易い」(前掲『セネカ道徳論集(全)』)
どんなに高い地位や名声を得たとしても、それは永遠には続かない。むしろ、はかなく消え去っていくことが多い。
大切なのは、わが生命に崩れざる幸福境涯を築いていくことである。

きょうは、若々しい青年部が集っている。
戸田先生は青年に、どんどん本を読ませた。
男女青年部に対しては『永遠の都』『九十三年』、女子部には『小公子』なども薦められた。
男子部の「水滸会」、女子部の「華陽会」では、世界的な文学などを通して、組織論やリーダーのあり方などを縦横に教えてくださったのである。
若き青年部の皆さまもまた、寸暇を惜しんで良書に挑戦していただきたい。
〈水洋会・華陽会の教材として、ほかに、『水滸伝』『三国志』『モンテ・クリスト伯』『ロビンソン・クルーソー』『隊長ブーリバ』『二都物語』『人形の家』『スカラムーシュ』『平家物語』『テス』『若草物語』などが取り上げられた〉
それでは長時間、本当にありがとう!
海外の友をはじめ、全同志のご健康とご長寿、幸福を祈り、スピーチを結びたい。
どうか皆さん、お元気で!(大拍手)