投稿者:信濃町の人びと   投稿日:2015年 5月21日(木)01時15分7秒     通報 編集済
ちょっと時間が空いてしまいましたので、ポイントをまとめました。まだ、スピーチの触りだけしか掲載できていませんが、
順次再開したいと思います。

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池田大作全集71巻より
墨田、荒川区記念支部長会 (1988年10月12日)①
http://6027.teacup.com/situation/bbs/24759

【要旨】
■戸田先生がつくられた出版社から発刊された本題名は「大道」。
作家・ 子母沢寛しもざわかん の作品集である。

■「英雄には悲劇がつきものである」との戸田先生の言葉

■この「大道」という小説も、歴史に埋もれた悲劇の英雄を描いたもの

■この「大道」の内容は、私どもの生き方にとっても示唆するところが多いと思う。

■子母沢寛氏は、戦前、戦後を通じて人気を博した有名な作家。
戸田先生と子母沢氏がともに同じ北海道・厚田村の出身で、同郷のよしみもあり、大変に仲良く交際をしておられたことは、先生のもとにいた私も良く知っている。

■先生が子母沢氏の「大道」を発刊されたのは昭和十五年。その際、この作品にちなみ出版社を「大道書房」とされた。

■旧幕臣であった子母沢氏の祖父が、 彰義隊しょうぎたい に参加して敗れ、さらに落ちのびた函館でも 五稜郭ごりょうかく の 戦いくさ に負けて、生き残りの仲間とともに身を寄せたのが厚田村であった。

■勝敗の現実の姿は厳しい。いかなる戦いであれ「敗北」は 辛つら く、敗残の身はあわれである。
現実は「勝てば官軍、負ければ賊よ」の姿

■祖父を尊敬していた子母沢氏は、人間の実像と社会の評価のあまりの落差に対して、幼心にも 憤いきどお りを抑えることができなかった。

■「正義」とは、「歴史の真実」とは何か──。氏は生涯、「勝者によって書かれた歴史の 表おもて 通り」ではなく、「陰に埋もれた人間の真実」を発掘し残すことに努めた。この「大道」もその一つである。

■ナポレオンは「歴史とは合意の上の『つくり話』以外の何物だろうか」と言った。彼は「歴史」というものがいかに勝手につくられ、真実が覆われてしまうかを喝破(かっぱ)していたといえる。

■偏見とまやかしの構図のために、これまでどれほど善人が悪人の汚名を着せられたか。反対に、どれほど悪人が善人として功名を残していることか──。

■紙は白い。白いゆえに何でも書ける。″ 傲おご りの力″に「正義」が負ける時、敗者に声なく、″ウソ″に″真実″の装いを着せて歴史はつづられていく。

■その意味で「正義」であるがゆえにこそ、断じて最後には勝たねばならない。負ければ、その「正義」もゆがめられてしまう。

■とともに、″文字でつづられた虚偽″を見破る「史眼」「心眼」というものをもたなければならない。

【ポイント】

戸田先生の思い出を通し、子母澤寛氏の作品を通して、歴史観を教えてくださっている。

歴史の見方、虚偽を見破り真実を見抜く慧眼、
そして、勝負は勝たねばならない。負けてしまうと、それを覆す労力は並大抵ではない。

ゆえに断じて青年部は勝てと。
正義が正義たり得るために。

これは、54年の弟子の敗北を踏まえて、当時反転攻勢を開始されてから数年(昭和63年)たち、
青年部が態勢を整えつつある中での、先生の厳しくも慈愛溢れた指導だと捉えたい。(前年より音声の同時放送が開始されており、池田先生のスピーチを直に聞ける体制に)

また、子母澤氏の作品タイトルが「大道」である
ことも、戸田先生、池田先生の生き方に通じるものがあると感じる。