投稿者:大仏のグリグリのとこ  投稿日:2014年12月 6日(土)09時03分37秒

客の「三災七難を消し止める方法とは」の問いに答えて、主人はその解決策の結論の極理を述べていきます。それが「謗法の人を禁めて、正道の侶を重んぜば」です。そしてその後、それを法華経、涅槃経の文を引いて論証していくのです。

日蓮大聖人は、立正安国論のなかで一つ一つ経文を引いて裏づけ、経文を示して結論を導き出していきました。安国論に示された指導原理は、すべて事実の証拠と、経文による裏づけと、哲学的論理性があります。

だから、いかなる時代になろうとも、いかなる国土においても、時代を超えて共通する大原理です。安国論は、単なる歴史的文献でもなければ、文学的にもてあそぶ著述でもありません。

七百年後の今日にもそのまま通じ、民族の興亡と経済的対立、思想的、軍事的対立に苦悩する全人類に対する「警告の書」です。客はその後、主人の経文を通した主張に納得していきました。そして最後に、客は決意を述べて、主人との対話を終了します。その最後の決意こそ、日蓮大聖人の決意であり、創価三代の師匠の決意であり、全会員の決意です。

これを最後に記して終わります。

「唯、我が信ずるのみに非ず。又、他の誤りをも誡めんのみ」(三三頁)

――ただ自分一人が信ずるのみならず、他の人たちの誤りも戒めていきたいと思う――。