2014年12月5日 投稿者:大仏のグリグリのとこ 投稿日:2014年12月 5日(金)15時15分21秒 小説『人間革命一巻』には「愚かな指導者に率いられた民衆ほど哀れなものはない」――とあるように、指導者の誤りほど恐ろしいことはありません。 指導者の誤りは、国内を混乱させ、民衆を不幸のどん底に落とします。さらには、国を滅亡に導き、民衆をしてその後、何百年、何千年と悲劇の道をたどらせることにもなるのです。 だから、個人の幸福を説く仏法が、単に個人にとどまらず、指導者と仏法の関係を強調するのは当然のことです。誤った指導者が、いかに民衆を不幸のどん底にし、社会を滅ぼすものであるかは、古今の歴史がよく物語っています。宗教界においては、日本天台宗しかり、日蓮正宗しかりです。 立正安国論に示されたこの四経(金光明経、大集経、仁王経、薬師経)の文は、指導者こそ、正法をたもたなければならないことを教えているのです。そして主人は、「以上のように、この四経の経文はまことにはっきりしている。誰人たりとも、これを疑うことはできない。 しかし、道理に暗く、法の正邪の区別がつかない人や、正邪に迷っている人が、邪説を信じて正しい教えをわきまえず、すべての諸仏や衆経に対して、無関心になり、捨て、離れる心をおこし、仏法を護る志がない。そのため、諸天善神も聖人も、その国を捨てて他所へ去ってしまい、かわって悪鬼、外道が災難を起こすのだ」(二〇頁)と結論するのです。 災害の起こる理由は、 第一に、人々が悪思想を信じること。 第二に、そのために道理が通らなくなり、弱肉強食の力の論理が幅を利かす社会になること。 第三に、悪思想が社会に蔓延し災難が起こること、の三つです。 これを道理と経文によって、主人は明らかに示していきました。 Tweet