投稿者:大仏のグリグリのとこ 投稿日:2014年12月 5日(金)15時11分5秒  

また、「是くの如き不善業の悪王・悪比丘、我が正法を毀壊し、天人の道を損減し、
諸天善神王の衆生を悲愍する者、此の濁悪の国を棄てて皆悉く余方に向わん」(同頁)
――このような不善業の悪王や悪比丘がわが正法を破り、天界、人界の道を滅し、諸天善神の梵天、帝釈、四天王などの衆生を哀れむべき善王も、この濁悪の国を捨てて皆ことごとく他方へ向かうであろう――とあります。

「不善業の悪王・悪比丘」とは、政治的指導者であり、宗教的指導者です。現代でいえば、民衆の生活にもっとも影響力のある政権与党の政治家であり、多くの人々に影響を与える教団首脳陣と捉えることもできます。それらが、私利私欲にふけり、派閥抗争に明け暮れ、不正を事とし、陰険で善人を迫害しようとする姿を見るにつけ、民衆は疲弊し苦悩する。それは今も歴然としています。

しかし、このような指導者を誕生させたのは、いったい何が原因か。そこに黒々とした民衆の生命の濁りを見いだすことができるのです。これこそが、人間を奴隷化と向かわす低級宗教であり、悪思想の害毒です。人間性を無視し、官僚主義に陥った宗教が横行し出すと、人々は無気力となり、退廃と狂気の温床となります。

無気力な民衆を食いちらす狂気のごとき邪宗、邪義、邪智・・・、そこから生まれる指導者、この三拍子がそろえば、まさに地獄です。

「不善業の悪王(政治家)」は「不善業の悪比丘(宗教指導者)」とともに、民衆の幸福を説いた思想を隠し、道理は通らなくなり、すべてがパワーゲームで物事が動いていくのです。

そして、魔来り、鬼来り、災起こり、ついに国が滅びていくという事です。