投稿者:赤胴鈴之助 投稿日:2016年 8月 5日(金)01時47分45秒
しじょう、きんご、
かしゃく、ほうぼう、めつざいしょう、
しっぴつ、 ぶんえい、じゅうねん。ごじゅうにさい、p1125。
おんふみ、くわしく、うけたまわりそうらう、ほけきょうの、おんゆへに、いぜんに、いずのくにに、ながされそうらいしも、かうもうせばへらぬ、くちと、ひとは、おぼす、べけれども、こころばかりは、よろこびいって、そうらいき、むしより、このかた、ほけきょうの、おんゆへに、まことにても、そらごとにても、とがに、あたるならば、いかでか、かかる、つたなき、ぼんぶとは、うまれそうらうべき。
いったんは、わびしきしようなれども、ほけきょうの、おんためなれば、うれしと、おもいそうらいしに、すこしせんしょうの、つみは、きえぬらんとおぼしかども、むしより、このかたの、じゅうあく、しじゅう、ろくじゅう、はちじゅう、じゅうじゅう、ごむげん、ひぼうしょうほう、いっせんだいの、しゅじゅの、じゅうざい、たいざんよりたかく、たいかいより、ふかくこそ、そうやらめ、ごぎゃくざいと、もうすは、いちぎゃくをつくる、なお、いちこう、むげんのかを、かんず。
いちこうと、もうすは、にんじゅはちまんさいより、ひゃくねんに、いちをへらし、かくのごとく、ないし、じゅっさいになりぬ、また、じゅっさいより、ひゃくねんに、いちをくわうれば、しだいに、まして、はちまんさいに、なるを、いちこうともうす、おやを、ころすもの、これほどの、むげんじごくに、おちて、すきもなく、だいくを、うくるなり、ほけきょうひぼうの、ものは、こころには、おもはざれども、いろにも、ねたみたわむれにも、そしるほどならば、きょうにて、なけれども、ほけきょうに、なを、よせたるひとを、かろしめぬれば、かみの、いちこうを、かさねて、むすうこう、むげんじごくにおちそうらうと、みえてそうらう、 ふきょうぼさつを、のりうちし、ひとは、はじめこそ、さありしかども、のちには、しんぷくずいじゅうして、ふきょうぼさつを、あおぎとうとぶこと、しょてんの、たいしゃくを、うやまひ、われらが、にちがつを、おそるるが、ごとくせしかども、はじめそしりし、 だいじゅうざい、きえかねて、せんこう、だいあびじごくに、はいって、にひゃくおっこう、さんぼうに、すてられたてまつりたりき。 p1126
ごぎゃくと、ほうぼうとを、やまいにたいすれば、ごぎゃくは、かくらんのごとくして、きゅうに、ことをきる、ほうぼうは、びゃくらいびょうのごとし、はじめは、ゆるやかに、のち、ぜんぜんに、だいじなり、ほうぼうのものは、おおくは、むげんじごくに、しょうじ、すこしは、ろくどうに、しょうをうく、にんげんに、しょうずるときは、びんぐ、げせんなど、びゃくらいびょうなどと、みえたり。
にちれんは、ほけきょうの、めいきょうを、もって、じしんに、ひきむかかへたるに、すべて、くもりなし、かこの、ほうぼうの、わがみに、あること、うたがいなし、このつみを、こんじょうに、けさずば、みらいに、いかでか、じごくの、くをば、まぬかるべき、かこおんのんの、じゅうざいをば、いかにしてか、みなあつめて、こんじょうに、しょうめつして、みらいの、だいくを、まぬがれんと、かんがえしに、とうせ、ときに、あたって、ほうぼうの、ひとびと、くにぐにに、じゅうまんせり、そのうえ、こくしゅ、すでに、だいいちのひぼうの、ひとたり、このとき、このじゅうざいを、けさずば、いつのときをか、ごすごべき、にちれんが、しょうしんを、にほんこくに、うちおおうて、ののしらば、むりょうむへんの、じゃほうの、ししゅうなど、むりょうむへんの、くちをもっていちどきに、そしるべし、そのときに、こくしゅは、ほうぼうの、そうらが、かたうどとして、にちれんを、あだみ、あるいは、くびを、はね、あるいは、るざいに、おこなふべし、たびたび、かかること、しゅったいせばむりょうこうの、じゅうざい、いっしょうのうちに、きえなんと、くわだてたるたいじゅつ、すこしも、たがふことなく、かかるみとなれば、しょがんも、まんぞくなるべし。
しかれれども、ぼんぷなれば、ややもすれば、くゆるりこころありぬべし、にちれんだにも、かくのごとく、はべるに、ぜんごもわきまへざる、にょにんなんどの、おのおのぶっぽうを、みほどかせ、たまわぬが、いかほどか、にちれんに、ついて、くやしと、おぼすらんと、こころくるし、かりしに、あんに、そういして、にちれんよりも、ごうじょうの、おんこころざしども、ありときこへそうらうは、ひとえに、ただごとに、あらず、きょうしゅしゃくそんの、おのおののみこころに、いりかわらせ、たもうかと、おもへば、かんるい、おさえがたし。
みょうらくだいしの、しゃくにいわく、きのなな、 「ゆえにしんぬ、まつだい、いちどきも、きくことを、えききおわって、しんを、しょうずること、しゅくしゅなるべし」、とううんぬん、また、いわく、ぐのに、「うんぞうまつに、あって、この、しんもんを、みる、むかしに、みょういんを、ううるに、あらざれば、じつに、あいかたしと、なす」とううんぬん。
みょうほうれんげきょうの、ごじをば、よんじゅうよねん、これをひしたもふのみにあらず、しゃくもん、じゅうよんほんに、なお、これをおさへさせたまひ、じゅりょうほんにして、ほんが、ほんいんの、れんげのにじを、ときあらわしたもふ。
このごじをば、ほとけ、もんじゅ、ふげん、みろく、やくおうなどにも、ふぞくせさせたまはず、じゆのじょうぎょうぼさつ、むへんぎょうぼさつ、じょうぎょうぼさつ、あんりゅうぎょうぼさつなどを、じゃっこうのだいちより、めしいだして、これをふぞくしたもふ。
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ぎしき、ただごとならず、ほうじょうせかいの、たほうにょらい、だいちより、しっぽうのとうにじょうじて、ゆげんせさせたもふ。
さんぜんだいせんせかいの、ほかに、よんひゃくまんのく、なゆたの、こくどをめきよめ、たかさごひゃく、ゆじゅんの、ほうじゅをことごとく、いっせんどうに、うえ、ならべて、ほうじゅいっぽんのもとに、ごゆじゅんの、ししのざを、きべしきならべ、じっぽうぶんしんの、ほとけ、ことごとくきたりざしたもふ。
また、しゃかにょらいは、くえをぬいで、ほうとうをひらきたほうにょらいに、びならびたもふ、えたとば、せいてんに、にちがつのならべるがごとし。
たいしゃくと、ちょうしょうおうとの、ぜんぽうどうに、おわすがごとし、このかいの、もんじゅなど、たほうのかんのんなど、じっぽうのこくうに、うんじゅうせること、ほしのこくうに、じゅうまんするがごとし。
このとき、このどには、けごんきょうの、ひちしょはちえ、じっぽうせかいの、だいじょうの、るしゃなぶつのでし、ほうえ、くどくりん、こんごうどう、こんごうぞうなどの、じっぽうせつど、じんてんすうのだいぼさつうんじゅうせり。
ほうどうの、、たいほうぼう、うんじゅうの、ほとけ、ぼさつ、はんにゃきょうの、せんぶつ、しゅぼだい、たいしゃくなど、だいにちきょうの、はちよう、きゅうそんのしぶつ、しぼさつ、こんごうちょうきょうの、さんじゅうしちそんなど。
ねはんぎょうの、くしなじょうへ、しゅうえ、せさせたまいし、じっぽうほうかいの、ぶつぼさつをば、もんじゅ、みろくなど、たがいに、みしりして、おんものかたり、これありしかば、これらの、だいぼさつはしゅっしに、ものなれたりとみえそうらう。
いま、このしぼさつ、いでさせたもうてのち、しゃかにょらいには、くだいのほんし、さんぜのほとけの、おんははにて、おはする、もんじゅしりぼさつも、いっしょうふしょと、ののしらせたもふ、みろくなども、このぼさつに、あいぬれば、ものともみえさせたまはず。
たとえば、やまがつが、げっけいにまじわり、えんこうが、ししのざに、つらなるが、ごとし、このひとびとを、めして、、みょうほうれんげきょうの、ごじを、ふせぞくさせいたまき。
ふぞくも、ただならず、じゅうじんりきをげんじたもふ、しゃかは、こうちょうぜつを、しきかいのいただきに、つけたまへば、しょぶつも、またまた、かくのごとく、よんひゃくまんのく、なゆたのこくどの、こくうに、しょぶつのおんした、しゃっこうを、ひゃくせんまんのく、ならべたるがくごとじゅうまんせしかばおびただしかりしことなり。
かくのごとく、ふしぎの、じゅうじんりきをげんじて、けっちょうふぞくと、もうして、ほけきょうのかんじんを、ぬきいだして、しぼさつに、ゆずり、わがめつごに、じっぽうのしゅじょうに、あたへよと、おんごんに、ふぞくして、そののち、また、ひとつのじんりきをげんじて、もんじゅなどの、じかい、たほうのぼさつ、にじょう、てんにん、りゅうじんなどには、いちきょうないし、いちだいしょうきょうをば、ふぞくせられしなり。
もとより、かげのみにしたがって、そうらうように、つかせたまひたりし、かしょう、しゃりほつなどにも、このごじを、ゆずりたまはず、これは、さてをきぬ。
もんじゅ、みろくなどには、いかでか、おしみたもうべききりょうなくとも、きらいうたもべからず、かたがた、ふしんなるを、あるいは、たほうのぼさつは、このどに、えんすくなしときらひ、あるいは、このどの、ぼさつなれども、しゃばせかいに、けちえんのひあさし。
あるいは、わがでしなれども、しょほっしんのでしにあらずと、きらはれさせたもふほどに。
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よんじゅうよねん、ならびに、しゃくもん、じゅうよんほんのあいだは、ひとりも、しょほっしんのみでしなし。
この、しぼさつこそ、ごひゃくじんでんごうより、このかた、きょうしゅしゃくそんの、みでしとして、しょほっしんより、また、たぶつにつかずして、にもんをも、ふまざるひとびとなりと、みえてそうらう。
てんだいのいわく、「ただかほうの、ほっせいを、みる」とう、うんぬん、く、「これ、わがでしなり、まさに、わがほうを、ひろむべし」とう、うんぬん。
みょうらくの、いわく、「しふのほうを、ひろむ」とう、うんぬん、どうせん、いわく、「ほうこれ、くじょうのほうなるによるがゆえに、くじょうのひとに、ふす」とう、うんぬん。
この、みょうほうれんげきょうの、ごじをば、このよにんに、ゆずられそうらう。
しかるに、ほとけのめつご、しょうほういっせんねん、ぞうほういっせんねん、まっぽうにはいって、にひゃく、にじゅうよねんが、あいだ、がっし、かんど、にほん、いちえんぶだいのうちに、いまだいちども、いでさせたまはざるは、いかなることにて、あるらん。
まさしくも、ゆずらせたまはざりし、もんじゅしりぼさつは、ほとけの、めつご、よんひゃくごじゅうねんまで、このどにおはして、だいじょうきょうを、ひろめさせたまひ、そののちも、こうせん、しょうりょうせんより、たびたびきたって、だいそうなどとなって、ほうをひろめ、やくおうぼさつは、てんだいだいしとなり、かんぜおんは、なんがくだいしとなり、みろくぼさつは、ふだいしとなれり。
かしょう、あなんなどは、ほとけのめつご、にじゅうねん、よんじゅうねん、ほうをひろめたもふ、ちゃくしとして、ゆずられさせ、たまへるひとの、いまだみえさせ、たまはず、にせん、にひゃくよねんが、あいだ、きょうしゅしゃくそんのえぞう、もくぞうを、けんのう、しょうしゅは、ほんぞんとす。
しかれども、ただ、しょうじょう、だいじょう、けごん、ねはん、かんぎょう、ほけきょうの、しゃくもん、ふげんぎょうなどの、ほとけ、しんごん、だいにちきょうなどの、ほとけ、ほうとうほんの、しゃか、たほうなどをば、かけども、いまだ、じゅりょうほんの、しゃくそんは、さんじしょうじゃに、ましまさず、いかなることともはかりがたし。
しゃかにょらいは、のちのごひゃくさいと、しるしたまひ、しょうぞうにせんねんをば、ほけきょうるふのときとは、おおせられず、てんだいだいしは、「のちのごひゃくさい、とおくみょうどうに、うるおわん」と、みらいにゆずり。
でんきょうだいしは、「しょうぞう、ややすぎおわって、まっぽう、はなはだ、ちかきにあり」などと、かきたまいて、ぞうほうの、まつは、いまだ、ほけきょうるふの、ときならずと、われと、ときをきらひたもふ。
されば、をしはかるに、ぢゆせんがいの、だいぼさつは、しゃか、たほう、じっぽうのしょぶつの、おんゆずりおんやくそくを、むなしくもだして、はてさせたもうべきか。
げてんの、けんじんすら、ときをまつ、ほととぎすともうす、ちくちょうは、うづき、さつきにかぎる、この、だいぼさつも、まっぽうにいずべしと、みえてそうらう。
いかんと、そうらうべきぞ、ずいそうと、もうすことは、ないてん、げてんについてかならずあるべきこと、さきにげんずるをいうなり。
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くも、かかってよろこびりごと、きたり、かんじゃくないて、まろうどきたるともうして、しょうじすら、しるし、さきにげんず、いかにいわんやだいじをや、されば、ほけきょう、じょぼんの、ろくずいは、いちだいちょうかの、だいずいなり。
ゆじゅつほんは、また、これには、にるべくもなき、だいずいなり、ゆえに、てんだいのいわく、「あめの、たけきをみては、りゅうの、おおきなることをしり、はなのさかんなるをみては、いけの、ふかきことをしる」と、かかれてそうらう。
みょうらく、いわく、「ちじんは、きをしり、じゃは、みずから、じゃをしる」と、うんぬん、いま、にちれんも、これをおして、ちじんの、いちぶんとならん。
いぬる、しょうか、がんねん、たいさい、ひのと、みはつきにじゅう、さんにち、いぬいのこくの、だいじしんと、ぶんえいがんねん、たいさい、きのえ、ね、ふみつき、よっかの、だいすいせい、これらは、ぶつめつご、にせん、にひゃくよねんのあいだ、いまだ、しゅつげんせざる、だいずいなり。
このだいぼさつのこのだいほうをたもちてしゅつげんしうたもべきせんずいなるか、しゃくのいけにはじょうのなみたたずろ、ぎんずるにかぜ、らずな、にほんこくのまつりごとれみだばんみんくなげによつてはこのだいずいじがたしげん、だれからんしほけきょうのめつふめつのだいずいなりと。
にせんよねんの、あいだ、あくおうの、ばんにんに、そしらるる、むほんのものの、しょにんに、あだまるるなど、にちれんが、とがもなきに、たかきにも、ひくきにも、めり、きにく、とうじょう、がりゃくなど、ひまなきこと、にじゅうよねんなり。
ただごとにはあらず、かこの、ふきょうぼさつの、いおんのうぶつの、まつに、たねんのあいだ、めりせられしに、あいにたり。
しかもほとけ、かの、れいをひいて、いわく、わがめつごの、まっぽうにも、しかるべしなどと、きせられてそうろうに、ちかくはにほん、とおくは、かんどなどにも、ほけきょうのゆえに、かかることありとは、いまだきかず、ひとは、にくんで、これをいわはず。
われと、これをいわはば、じさんににたり、いわずば、ぶつごを、むなしくなす、とがあり、みをかろんじて、ほうを、おもんずるは、けんじんにて、そうろうなれば、もうす。
にちれんは、かの、ふきょうぼさつに、にたり、こくおうのふぼをころすも、たみが、ちち、ははを、がいするも、じょうげ、ことなれども、いちいんなれば、むげんにおつ。
にちれんと、ふきょうぼさつとは、くらいのじょうげはあれども、どうごうなれば、かのふきょうぼさつ、じょうぶつし、たまはば、にちれんが、ぶっかうたがうべきや。
かれは、にひゃく、ごじゅっかいの、、じょうまんのび くに、のられたり、にちれんは、じかい、だいいちの、りょうかんに、ざんそせられたり。
かれは、きえせしかども、せんごう、あびごくにおつ、これは、いまだ、かつごうせず、しらず、むすうこうをや、へんずらん、ふびんなり、ふびんなり。
うたがって、いわく、しょうかの、だいじしんなどの、ことは、いぬる、ぶんのう、がんねん、たいさい、かのえ、さる、ふみつき、じゅうろくにち、やどやのにゅうどうに、つけて、こ、さいみょうじ、にゅうどうどのへ、たてまつるところの、かんもん、りっしょうあんこくろんには、ほうねんが、せんちゃくに、ついて、にほんこくの、ぶっぽうを、うしなふゆえに、てんち、いかりをなし、じかいほんぎゃくなんと、たこくしんぴつなん、おこるべしとかんがへたり。
p1130
これには、ほけきょうの、るふすべき、ずいなりと、もうすせんごの、そうい、これあるか、いかん。
こたえていわく、なんじ、よくこれを、とえり、ほけきょうの、だいしにいわく、「しかも、このきょうは、にょらいげんざいすら、なお、おんしつ、おおし、いわんや、、めつどののちをや」とう、うんぬん。
どうだいしちに、きょうめつどごを、かさねてといて、いわく、「わが、めつどの、のち、のちの、ごひゃくさいのなかに、えんぶだいに、こうせんるふせん」とう、うんぬん。
ほとけめつごの、たおんは、のち、ごひゃくさいに、みょうほうれんげきょうの、るふせんときと、みえてそうらう。
つぎしもに、またいわく、「あくま、まみん、しょてんりゅう、やしゃ、くはんだ」とう、うんぬん、ぎょうまんざす、でんきょうだいしをみていわく、「せいご、くちずいま、このひとにあえり、われ、ひえつするところのほうもん、にほんこくの、あじゃりに、じゅよす」とう、うんぬん。
いまも、また、かくのごとし、まっぽうの、はじめに、みょうほうれんげきょうの、ごじを、るふして、にほんこくの、いっさいしゅじょうが、ほとけのげしゅを、かいにんすべきときなり。
れいせば、げじょが、おうしゅを、かいにんすれば、しょにょ、いかりを、なすがごとし、げせんのものに、おうちょうの、たまを、じゅよせんに、だいなん、きたらざるべしや。
いっさい、せけん、たおん、なんしんの、きょうもんこれなり、ねはんぎょうにいわく、「しょうにんに、なんをいたせば、たこくより、そのくにをおそう」と、うんぬん。
にんのうきょうも、またまた、かくのごとし、しゅい。
にちれんを、せめて、いよいよ、てんち、しほうより、たいさい、あめのごとくふり、いずみのごとくわき、なみのごとく、よせくるべし。
くにの、おおいなむしたる、しょそうなど、きんしんなどが、にちれんを、ざんそする、いよいよ、さかんならば、だいなん、ますますきたるべし。
たいしゃくを、いるしゅらは、や、かえって、おのれが、まなこに、たち、あなばだった、りゅうを、おかさんとする、こんじちょうは、みずからひをいだして、じしんをやく。
ほけきょうを、たもつぎょうじゃは、たいしゃく、あ なばだった、りゅうに、おとるべきや。
しょうあんだいしの、いわく、「ぶっぽうを、えらんするは、ぶっぽうのなかの、あだなり、じなくして、いつわり、したしむは、すなわちこれ、かれが、あだなり」とう、うんぬん。
またいわく、「かれがために、あくをのぞくは、すなわちこれ、かれが、おやなり」とう、うんぬん。
にほんこくの、いっさいしゅじょうは、ほうねんが、しゃへいかくほうと、ぜんしゅうが、きょうげべつでんとの、おうげんに、たぼらかされて、ひとりもなく、むげんだいじょうに、おつべしと、かんがへて、こくしゅ、ばんみんを、はばかからず、だいおんじょうをいだして、にじゅうよねんがあいだ、よばはりつるは、りゅうほうと、ひかんとの、じきしんにも、おとるべきや。
だいひ、せんじゅかんのんの、いちじに、、むげんじごくのしゅじょうを、とりいだすににたるか、ひのなかの、すうしを、ふぼが、いちどきに、とりいださんと、おもふに、て、すくなければ、じひ、ぜんごあるににたり。
ゆえに、せんじゅ、まんしゅ、おくしゅある、ふぼにて、いますなり、にぜんの、きょうきょうは、いっしゅ、にしゅとうに、にたり、ほけきょうは、「いっさいしゅじょうを、けして、みな、ぶつどうにはいらしむ」と、むすうしゅの、ぼさつこれなり。
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にちれんは、ほけきょう、ならびに、しょうあんの、しゃくのごとくならば、にほんこくの、いっさいしゅじょうの、じひの、ふぼなり。
てん、たかけれども、みみとければ、きかせきたもうらん、ち、あつけれども、まなこはやければ、ごらんあるらん、てんちすでに、しろしめしぬ。
また、いっさいしゅじょうの、ふぼを、めりするなり、ふぼを、るざいするなり、このくに、この、りょうさんねんが、あいだのらんせいは、せんだいにも、きかず、ほうにすぎぎてこそ、そうらへ。
そもそも、ひものこうようのこと、おおせつかわされそうらう、かんるい、おさへがたし。
むかし、もとしげなどの、ごどうは、ごぐんの、いせいの、たにんなり、きょうだいのちぎりをなして、たがいに、あいそむかざりしかば、たからさんぜんを、かさねたり。
われら、おやというものなしと、なげきて、とちゅうに、ろうじょを、もうけて、ははと、あがめて、いちぶんも、こころに、たがはずして、にじゅうよねんなり。
はは、たちまちに、やまいにしずんで、ものいはず、ごしてんに、あおいでいわく、われらこうようの、かんなくして、ははものいわざる、やまいあり、ねがわくは、、てん、こうのこころを、うけたまはば、このははに、ものいはせ、たまへともうす。
そのときに、はは、ごしにかたっていわく、われは
もと、これ、たいげんの、ようもうというものの、むすめなり、どうぐんの、ちょうぶんけんに、かす、ぶんけん、しにき、われに、ひとりのこあり、なをば、ういと、いいき、かれが、ななさいのとき、らんに、あうて、いくところをしらず、なんじら、ごしに、やしなはれて、にじゅうよねん、このことを、かたらず。
わがこは、むねに、ひちせいの、もんあり、みぎの、あしのしたに、ほくろありと、かたり、おわってしす。
ごし、ほうむりを、なすとちゅうにして、こくれいのいくにあひぬ、かのひと、ものきする、ふくろを、おとせり、この、ごどうが、とれるになして、いましめ、おかれたり。
れい、きたって、とうていわく、なんだちは、いずくのものぞ、ごどう、こたえていわく、かみに、いえるがごとし、そのときに、れい、うえより、まろびおりて、てんに、あおぎ、ちになく、ごにんの、なわをゆるして、わがざにひきのぼせて、ものがたりして、いわく。
われは、これ、ういなり、なんだちは、わがおやを、やしないけるなり、この、にじゅうよねんのあいだ、おおくの、たのしみに、あへども、ひものことをのみ、おもいいでて、たのしみも、たのしみならず。
ないし、だいおうの、けんざんにいれて、ごけんの、あるじとなせりき、たにん、あつまって、たの、おやを、やしなふに、かくのごとし、いかに、いわんや、どうふ、どうぼの、おと、いもうとらが、いういうたるを、かえりみば、てんも、いかでか、ごのうじゅなからんや。
じょうぞう、じょうげんは、ほけきょうをもって、じゃけんの、じふを、みちびき、だいばだったは、ほとけのおんてき、よんじゅう、よねんのきょうきょうにて、すてられ、りんじゅうあしくして、だいちやぶれて、むげんじごくに、ゆきしかども、ほけきょうにて、めしかえして、てんのうにょらいと、しるせらる。
あじゃせおうは、ちちをころせども、ほとけ、ねはんのとき、ほけきょうをきいて、あびのだいくを、まぬがれき。 p1132
れいせば、この、さどのくには、ちくしょうのごとくなり、また、ほうねんが、でし、じゅうまんせり、かまくらに、にちれんを、にくみしより、ひゃくせんまん、おくばいにてそうらう。
いちにちも、いのちあるべしとも、みえねども、おのおの、おこころざしあるゆえに、いままで、いのちを、ささへたり、これをもってはかるに、ほけきょうをば、しゃか、たほう、じっぽうのしょぶつ、だいぼさつ、くようきょうせけい、させたまへば、このほとけ、ぼさつは、おのおのの、ちち、ははに、ひび、よよ、じゅうにときにこそ、つげさせたまはめ。
とうじ、あるじの、おんおぼえの、いみじく、おはするも、ちち、ははの、かごにやあるらん、きょうだいも、きょうだいと、おぼすべからず、ただ、ことおぼせ、こなりとも、きょうちょうと、もうすとりは、ははをくらふ、はけいともうすけものの、ちちを、くわんと、うかがふ。
わがこ、しろうは、ふぼを、やしなふこなれども、くあしくば、なにかせん、たにんなれども、かたらひぬれば、いのちにも、かわるぞかし、しゃていらを、ことせられたらば、こんじょうのかとうど、ひとめ、もうすばかりなし、いもうとなどを、むすめとおもはば、などか、こうようせられざるべき。
これへ、ながされしには、ひとりも、とうひともあらじとこそ、おぼせしかども、どうこう、しちはちにんよりは、すくなからず、じょうげのくわても、おのおのの、おはからひなくば、いかがせん。
これひとえに、ほけきょうの、もんじの、おのおのの、おんみに、はいりかわらせたまいて、おんたすけあるとこそ、おぼゆれ。
いかなる、よのみだれにも、おのおのをば、ほけきょう、じゅうらせつ、たすけたまへと、しめれるきより、ひをいだし、かあける、つちより、みずをもうけんがごとく、ごうじょうに、もうすなり、ことしげければ、とどめそうらう。
にちれん、 かおう、
しじょう、きんごどの、ごへんじ、