投稿者:寝たきりオジサン 投稿日:2016年11月29日(火)08時49分50秒   通報
ハービー・ハンコックさんの友人が入信  2003/3/5
民音 小林代表理事

モダンジャズ最大の巨人、マイルズ・デイヴィスとジョン・コルトレーンの生誕75周年を記念して、2001年に結成された現代ジャズ界のドリームバンドDIM(ディレクションズ・イン・ミュージック)が、全米40ヶ所、ヨーロッパ10ヶ所、アジア7ヶ所そして、最終公演を日本の東京と大阪で民音主催で行いました。これを最後にメンバーは解散となりました。
DIMのメンバーはハービー・ハンコック、サキソフォンがコルトレーンの後継者マイケル・ブレッカー、トラン

ペッターがマイルスデービスの再来といわれるロイ・ハーグローブ。
 2月23日にニューヨークで発表されたグラミー賞ではジャズ部門でDIMのアルバムがグラミー賞を獲得しました。またハービーさんがソロプレーヤーとしてグラミー賞を獲得しました。ソロプレーヤーとして嬉しい事にアメリカSGIのウェイン・ショーターさんもノミネートされていましたが、結局ハービーさんが獲得しました。

実は話というのは、黒人の方ですが、トランペッターのロイ・ハーグローブさんが、先日、お守り御本尊を戴きました。ハービーさんの折伏です。33歳でまだまだ将来のある方です。マイルス・デービスの再来という呼び声が高く、普通なら一発しか出せないような今まで聴いたことのない高い音をパパパパパパパパ連続して出す事ができます。きっと2年のうちに全米を席巻し、7~8年でマイルス・デービスを越えるだろうといわれている逸材です。

ハービーさんが成田空港に到着した時「お願いがあります。日本公演中にロイ・ハーグローブにお守り御本尊を授与出来ないか」という事で、本部にお願いし、あくる日、御本尊を授与できるようになりました。
私が導師で御本尊授与をさせていただいたわけですけれど、ハーグローブさんは33歳で、黒人で、ホテルでもラフなジャージ姿で、髪はカーリーヘアーというか長く編んだ髪を何本も垂らした方で、にこりともしないの

で本当に受ける気があるのかなと思いました。世界一のハービーさんなので、その言葉によって彼としてはなんとなくという気になったのではないかという気がしました。

姿で人を判断してはいけませんね。翌日、ハービーさんの部屋で2時に授与式をする事になりました。29階の部屋なのですが、本部から戴いた御本尊をお持ちして、エレベーターの扉が開いたら、そこにハーグローブさんが待ってるんですね。

ものすごくはにかんで照れて待ってるんです。何で待ってるのかなと思ったんですが、私は「あ、どーも」と言った調子で挨拶して、ハービーさんの部屋へ行って、後で聞いたら、ハービーさんが徹底して教えていた事は「あなたの御本尊が来る。ほんとに心の底からお迎えしなければ駄目だよ」と言う事で、彼はエレベーターの前で僕たちを待っていたんですね。その事が先に判っていればもっと丁寧にやったのにと思ったけれど、後の祭りでした。

ハービーさんの部屋の中では、サイドボードの上に厚さの違う本を置いて、そこにホテルのバスタオル、そして三色旗のマークのついた絹の真っ白いふくさ、其の上に彼が作らせたというお守り御本尊用のお厨子、それはそれは素晴らしいものです。作った人は信心してない人ですが、一生懸命ハービーさんが御本尊の話をした

ら、彼はお題目を唱えながら作ったという事です。そこにきちっとご本尊をご安置しました。驚いた事にハービーさんは小さなお鈴を持ってきている。すごいなと思いました。ほんとに信心が純粋な方なんだと言う事を目の当たりにしました。

ハーグローブさんはローマ字の経本を持っているんです。方便品・自我偈ですからハービーさんとハーグローブさんを後に座って戴いて、「只今より御本尊授与式を行います」と言って勤行しました。
感動しました。「妙法蓮華経方便品第二 ニージーセーソンジューサンマイ……」ハーグローブさんはしっかり勤行ができるんです。しかも、力強い調子で。びっくりしました。どれほどハービーさんの折伏が完璧か、丁

寧にされているかと言う事が判りました。そしてお題目になりました。
最初はお経が日本語ですから、ハービーさんができるのか出来ないのかと思っていましたが、ちゃんとしっかりできることにびっくりしました。ハービーさんの声は太い声で、ちょっとこう押され気味というか、そういう感じになりました。お題目に入りまして、ちょっと挽回しようかなと考えましたが、考えてみたら、後ろには一方には世界一のハービーさん、もう一方には世界一のハーグローブさんですから、ほんとに見事な勤行の

ジャムセッションみたいな、いきなり自分が成仏しそうな感じになりました。そして授与式をやった後に彼は満面の笑みになった。「うれしい、待ちに待った御本尊がやっと自分の手に入った」そういう姿を見たとき、昨日「大丈夫かな」と思った自分がほんとに情けないと思いました。それでハービーさんが御本尊のお取り扱いをしっかり教えられ、それぞれ部屋に帰ったわけです。

その翌日が大阪公演であったわけですが、ハーグローブさんは自分の楽屋に厨子と自分の御本尊を置いてずっとお題目を、またリハーサルの間もお題目を上げていた。後でハービーさんいわく「あの大阪公演はDIMの世界ツアーの掉尾を飾るにふさわしかった。何よりもメンバーの音質が変わった。それはロイ・ハーグローブが信心したからだ。」

東京に向う新幹線の中で、一人残されたマイケル・ブレッカーが大阪で実際にハーグローブの音を聞いてびっくりした。昨日までと違う、アンサンブルもぜんぜん違う。池田先生というのはどういう人だ。SGIとはどういうものかと言う話になった。ハービーさんいわく「彼もそう遠くないだろう」と。私は思うんですが、SGIメンバーのカルロス・サンタナも昨年4月カーネギーホールで公演の前に題目を10分ぐらいあげていたというから、これからアメリカのミュージックシーンはどうなっていくだろうと。

ハービーさんはその足で、有楽町で数十社の記者の集まる記者会見に臨みました。そこでハービーさんはショートスピーチをやりました。
質疑応答に入った時に、女性の記者が「ハービーさんは仏教徒として有名ですが、仏教からどういう影響を受けていますか」と質問した時に「仏法は私の音楽に対する直感、洞察力などに大変大きく、また、有意義な、急激な影響を及ぼしました」「また人間的にも総てに感謝の念を持てるようになった、また周りの人に対して批判的でなくなった。何よりも自由闊達に生きている事。これは私が南無妙法蓮華経を唱えた結果です」ときっぱりと言いました。

そして又「それでも足りなければ、先ほど私がショートスピーチをさせていただきましたが、仏法は表現そのものです」。もう私はどうだ!という気分でした。自分が喋っているわけではないのですが、皆熱心にハービーさんのスピーチを筆記している姿をみて、真実をそのまま真実として訴えること、これが大事なんだなあと言う事がつくづく判りました。