投稿者:河内平野 投稿日:2014年 9月 5日(金)11時40分48秒 返信・引用

池田先生の指導です。
私どもでいえば、御書に仰せどおりの「日蓮大聖人の御精神」にあたろう。
彼はアフリカの同胞に呼びかける。

わたしは話そう そなたの高価な遺産のことを
征服者たちが踏み荒らし 伝道師たちが破壊してしもうた
そなたらの栄光の 過去のことを

彼の詩によって、とくに若者たちが、魂を揺さぶられた。
白人を恐れ、白人を見習うことはやめよう!ありのままの尊厳な「人間」として生きよう!彼らは「誇り」を表明し始めた。

「自由な自我」の境涯までみずからを高め、白人を「哀れな野蛮人」として見おろし始めた。
まさに彼の詩は、人間解放の武器であった。
この変化は重大だった。主人への下僕の反乱とは違うのである。
限られた組織的運動のみとも異なる。お願いして待遇を変えるのでもない。
海のごとく、広範な青年たちのエネルギーが燃え始めたのだ。

「人間」としての「誇り」が燃えているのだ。こうなっては、いかなる政府も抑えきれるものではない。
人々が自分の尊厳を心から自覚した時、歴史は大きく回転を始めたのだ。
「誇り」に背筋を伸ばし、胸を張った時、人々の背中にのしかかっていた権力者たちは、あわてふためき始めた――。

「誇り」――日蓮大聖人の仏法は、妙法を持つ人は「皆仏なり」(御書一三八二頁)と教える。これ以上の「誇り」はない。

私どもの運動は、こうした世界の「差別される民衆」の側に立った人権闘争である。
ここヨーロッパでは「人権」意識が発達しているが、日本では数百年も遅れていると言われる。
人権意識が低いゆえに、人権闘争の意義がわからず、的はずれな批判や妨害をする場合も多いようだ。残念なことである。

【ドイツ広布三十周年記念総会 平成三年六月八日(全集七十七巻)】