投稿者:信濃町の人びと   投稿日:2015年 3月18日(水)09時02分46秒     通報
歴史と人物を考察ー迫害と人生より

歴史的偉業といえども一人の手で成し遂げられるものでは絶対にない。多くの無名の民衆に支えられ包まれながら、支持されて成就するのが道理であると信じております。
歴史的偉業というものは、どんなに偉大な個人の名が冠せられていようとも、民衆という大地に、しかと根を張っているものなのであります。だからこそ民衆の犠牲のうえに君臨しゆく権力者やエリートは、野望と保身から発する、ドス黒いねたみと羨望の炎に焼かれるのであります。彼らの地位や位がどうあれ、その心根ともいうべき本質を、ゲーテは「人間もほんとうに下等になると、ついに他人の不幸や失敗を喜ぶこと以外の関心をなくしてしまう」(『ゲーテ全集』大山定一訳)境涯にまで堕落してしまっていると言っております。そこから民衆のリーダーに対して、迫害の嵐が巻き起こるのは必然の理なのであります。