2014年10月10日 投稿者:河内平野 投稿日:2014年10月10日(金)15時45分45秒 通報 これは、伝統的な上座部系統の行き詰まりを打破しようとする仏教の「一大革新運動」とも考えられます。 このように「正法五百年」説が強まってきた背景には、実際に当時の仏教教団内に危機意識があったからでしょう。 釈尊の仏法の正統を受け継ぐとされた教団が、いくつもの部派に分裂し互いに閉鎖集団を作っている。 そして、大衆からは遊離する一方だった。 こうした背景があったからこそ、在家信者を中心とした大乗教徒が仏滅後五百年前後に一斉に興起したものと思われます。 これは「末法」についても同様で、日本における平安朝末期の末法観とは別に、中国には中国の、やはり世の中が衰微したときに末法観が流布しています。 インドの場合も、仏教教団は仏滅後五百年にして、一つの大きな革新を必要としたことは事実だったのです。 まさに、時代の大きな転換期に突入していたわけです。 池田先生は、 「もし、大乗仏教が興らなければ、仏法はインドから中国へ、そして日本へとは伝わらなかったかもしれない。 というのは、小乗教団はあくまで出家した修行僧の集団であり、その実践も世俗社会から遊離したものだ。 そのような宗教は、それ自体、布教精神を欠いてしまうし、社会のほうでも受け入れることがむずかしい。 中国人や日本人は、インド人と違って現実主義だから、小乗的思想にはあまり興味を示さなかっただろうね。 仮に入ってきたとしても、一部の人間の趣味のようなものになってしまったにちがいない。 やはり、日本や中国は「大乗有縁の国」といわれるように、大乗仏教だからこそ仏法が広まったと思われる。 もし仏教が小乗的な教えのままにとどまっていたとすれば、とっくに滅んでしまったのではないだろうか」 (私の仏教観 一一七頁)と述べられています。 創価学会もまた、現在192ヶ国地域に広がり、世界同時進行で、 日蓮大聖人の御書を学び、池田思想を学び、人間革命運動を展開している時代になりました。 さらに、世界各国の各機関が「池田大作研究所」を開設し、 内外問わず、池田思想を研究し、世界の時代精神に昇華されつつある時代を向かえました。 この時にあたり、社会や活動現場を知らない、苦労知らずの職員が考える活動方針など、これからの社会現場には通用しないでしょう。 しかし、創価三代に亘る師匠が命懸けて築き上げた創価学会です。 この創価学会を永遠に発展させていくために、本部職員は現場の声を謙虚に聞くことです。 現場にこそ、学会を永遠たらしめる答えがあるのです。 完 Tweet