投稿者:赤胴鈴之助 投稿日:2017年 8月16日(水)02時22分11秒   通報
画一化は死、多様性こそ文化の生命力 P81

テヘラニアン
しかし一四九二年に、ムスリムがスペインから追い出されるやいなや、ユダヤ教徒も追い

出され、以後、キリスト教の異端者に対する暗黒の宗教裁判が続きました。

こうした歴史に基づく教訓の意味は明らかです。すなわち、多様であることが文化の

生命力の淵源であり、画一化は文化を沈滞させるのです。

池田
多様性の否定について、テオドール・アドルノも「純粋な同一性は死であるという哲学命題

の正しさをアウシュヴィッツは証明している」
(木田元訳『否定弁証法』、作品社)と述べています。

生命とは多様性の別名です。画一化は死です。多様な文化を尊重し、ともに共存の道

を模索することが、文化の画一化が進行する現在、最も求められていることではないでしょうか。

人間と人間が語り合うこと、これがすべての始まりです。

人間と人間が心を開き合い、知り合い、友情を深め合えば、そこからいくらでも相互の違いや

多様性に対する理解が生まれるのです。

テヘラニアン
同感です。そして、この対談こそが、そうした努力を促進するものとなることを願ってやみま

せん。