投稿者:寝たきりオジサン 投稿日:2016年10月30日(日)07時59分3秒   通報
遠山清彦氏の母・敏子さん(57歳)の集会での
あいさつを紹介いたします。

(2001年)

ごあいさつ

皆さん、こんにちは。遠山清彦の母でございます。
今、毎日が驚きと緊張でいっぱいです。この度は、沖縄の
皆様に大変お世話になると聞き、感謝の思いでいっぱいです。
母親があまり表に出るのはいかがなものか、との迷いも
ありましたが、すこしでも皆様のお役に立てればとの思いで、
ごあいさつさせていただきます。
今は亡き両親や親戚は皆、沖永良部出身で、何か深い縁を
感じています。

幼い頃から、私は、沖縄の三線と踊りで育てられました。しかし、
父が酒におぼれ、暴力が始まり、経済的に苦しくなり、東京の
叔母の家に養女に出されるなど、理想と現実の余りの違いに
悩んだこともありました。

優しくて大好きな母が49歳の若さで突然亡くなった後、上の姉
二人が結婚し、父も再婚。住む家がなくなった私と妹二人、
小学校6年の弟の私たち4人の苦労が始まりました。
私一人の収入でボロアパートを借りての出発でした。やがて、
新潟の青年と縁があり結婚し、幸せな家庭を築くことができました。

4人の男の子に恵まれた私は、主人の仕事の関係上、転勤の旅が
始まりました。埼玉、青森、仙台、新潟と7回の転勤です。
そんな中、常に心掛けてきたことがあります。引越しをするたびに、
子供たちが寂しい思いをするので、せめて家だけでも明るく、
主人を中心に何でも話せる家庭に、と努力しました。

月1回の日曜日には、朝から洋食パーティーとし、料理に腕を
ふるいました。また、一人一人の個性を見ながら、短所を
たしなめ、長所をほめて、伸び伸びと育ててまいりました。

長男・清彦は、とても素直で明るく元気な子でした。体がとても
よく動くので、少々落ち着かず、小学校から高校まで通信簿には、
まず最初に「落ち着きがない」と書かれました。
また、主人の出張が多く、留守がちなため、早くから一家の主の
ようでした。

主人は、出張する度に、清彦に対し、「家族を頼む」と言って出か
けるので、私が戸締りをして寝ようとすると、清彦は、全部の部屋を見て点検し、
「僕が皆を守らなければ」と腕組みをして言うので、
まるで主人が二人いるみたいでした。また、中学1年で転校した時
には、クラスで弱い女の子を2,3人の子が毎日いじめるのを見かねて、
注意したところ、逆にいじめの対象となってしまい、その時は本当に親子で悩みましたが。が、結局はいじめていた友人を全部味方に変え、クラスも学校全体も良くし、たった1年しか在籍しなかった中学校でも、最後には生徒会議長となり、将来すばらしい人になるでしょう、
と先生方から絶賛されました。主人はそんな時、「悔しかったら勉強で見返せ」と言ったものです。本人はすごい努力をし、学年でトップの成績を勝ち取りました。主人は、大変喜び、当時10万円もした天体望遠鏡を無理して、プレゼントしたことがあります。

その後、清彦は、青森の地より夜汽車に一人で乗り、東京の創価高校へと旅立っていきました。そして、創価大学に進学。さらに、イギリスで平和学博士号を取得いたしました。イギリスに6年間在住した中で、たった一度だけ、愚痴をこぼしたことがあります。
「お母さん、仕送りをして頂いて申し訳ないのですが、寂しくて、
寒くて、日本語が聞きたくて」と2月の寒い真夜中に電話をして
きました。

私は「寂しいのも修行のうち、頑張ってね」と言いましたが、その夜、心配で、飛んで行くこともできず、「強くなれ、本人の強い生命力が出ますように」と祈ったことがありました。次男・俊彦(30歳)は、お兄ちゃんとのギャップに悩んだ時もありましたが、今は立派に自立し、創価大学の通教生をやりながら主人の会社の取締役として、誰よりも働き者として、社員全員から尊敬されています。

三男・政彦(28歳)は、創価大学を出て、一女の父として、次男とともに主人の会社の片腕として、頑張っています。 四男・明彦(22歳)は、未熟児で生まれ、大変体が弱かったのですが、無類の努力家で自ら体を鍛え、創価高校に入り、3年間、特待生として通し、東大へと進みました。これもすべて、私たち一家を見守ってくださった皆さんのおかげと感謝に絶えません。

現在、私たち夫婦は、15年前に主人の郷里の新潟に帰り、90歳のお姑さんと3人で暮らしています。サラリーマンをやめて、会社経営に入り、13年目になりました。3人で始めた会社も、今は23人となり、何とか成功しています。 21世紀の出発のこの時、長男・清彦がこのような立場にさせていただき、思いもかけない出来事に、親戚はじめ、家族中が、さらに決意に燃えています。身の引き締まる思いでいっぱいです。

どうか、まだ若く、まだまだこれからですが、本人は何としても〝いい日本にしたい。世界に誇れる日本にしたい〟と、ものすごい勢いです。 どうか、よろしくお願いいたします。お世話になります。
今日は本当にありがとうございました。

(2001年当時)遠山清彦氏プロフィール
1969年、千葉県生まれ。32歳。創価大学法学部卒。
英国ブラッドフォード大学大学院で平和博士号取得。
リーズ・メトロポリタン大学非常勤講師などを経て、
99年から宮崎国際大学専任講師。党国際局次長。