投稿者:無冠 投稿日:2016年10月 3日(月)19時40分26秒   通報 編集済
全集未収録のスピーチ144編の各抜粋(聖教新聞 2006.5~2010.4)を掲示します。

2009-9-10 【新時代第32回本部幹部会】

■ 一、いつも変わらざる広宣流布への前進、本当にご苦労さまです。
いついかなる時も、常に、「勇猛精進」の強い決意だけは、そして前へ前へ進んでいこうという決意だけは、忘れてはいけない。
ともあれ、毎日毎日の広宣流布の戦い、本当にありがとう! ご苦労さま!(大拍手)
きょう集った皆さんが、それぞれの地域の同志に、後輩の方々に、この私の心を伝えていただきたい。

■ 少し時間をいただいて、未来のために、スピーチを残したい。さっぱりとした、ゆったりとした気持ちで聞いていただきたい。

●最上第一の相伝とは?
一、日蓮大聖人は、法華経の最上第一の相伝とは、“法華経の行者を、まさに仏のごとくに敬え”と述べられた経文にあると教えられた。
〈御義口伝で、大聖人は、次のように仰せである。
「この品(法華経普賢菩薩勧発品第28)の時に、最上第一の相伝がある。釈尊が8年にわたって説いた法華経を8字に留めて、末法の世の人々に譲り与えられたのである。
その8字とは『当起遠迎当如敬仏(当に起って遠く迎うべきこと、当に仏を敬うが如くすべし)』の文である」(御書781㌻、通解)〉
法華経を受持している者を見たならば、必ず、立ち上がって迎えるべきであり、まさに仏を心から敬うようにすべきである──。
これこそが最上第一の相伝であり、法華経の中で一番大事なことだと教えてくださっている。
この一点を断じて忘れてはならない。
法華経の行者である日蓮大聖人の教えのままに進む、偉大な世界広宣流布の指導者の方々を、私たちは最敬礼して、お迎え申し上げたい。本当にご苦労さまです(大拍手)。
とくに今回、真剣な求道の研修で来日されたSGI(創価学会インタナショナル)の友を紹介したい。
アメリカの皆さん、台湾の皆さん、香港の皆さん、マレーシアの皆さん、韓国の皆さん──本当によくお越しくださいました。
どうか、風邪などひかれませんように!
各国・各地域の大切な大切な同志の皆様に、くれぐれも、よろしくお伝えください(大拍手)。

■ ニュージーランドの先住民マオリの英知の箴言に、こうある。
「世界で最も大切なものは何か?
それは、民衆だ! 民衆だ! そして、民衆だ!」
正しい。その通りだと思う。
民衆である。一番大事なのは、一番強いのは。庶民の信念にこそ真実はあるのだ。
なかんずく、広宣流布のために戦う学会員の皆様こそ、最も偉大であり、最も大切な存在である。
私が若き日から愛読してきた、アメリカの民衆詩人ホイットマンは歌った。
「私は、民衆の中から、民衆の心で進む」
民衆とともに!
民衆のために!
常にこの原点に立ち返れば、無限の力と、無量の智慧が湧いてくる。
戸田先生は、「学会の大地は、全民衆から盛り上がる力に満ちている」と大確信で訴えておられた。
正義の民衆の力ほど偉大なものはない。

●師弟に生き抜く勝利者と光れ!
一、古代ギリシャの大哲学者ソクラテスは叫んだ。
「永久により有益でもあり、より立派でもあることを成し遂げた者、その者こそ勝利者である」(クセノポン著、船木英哲訳『ソクラテスの弁明・饗宴』文芸社)
嫉妬と中傷によって不当に死刑を宣告された正義の師・ソクラテス。彼は、自らの思想を書物に書き残すことはしなかった。
しかし、プラトンをはじめとする弟子たちが立ち上がった。そして、師匠の思想を著作に書き残して、その偉大な精神を永遠ならしめたのであった。
師匠ソクラテスの勝利は、後世の弟子が実証したのである。
ともあれ、人生の勝負は、長い目で見なければ分からない。
ましてや、仏法という永遠の次元から見れば、移ろいゆく、さまざまな評価など、どれも、はかないものである。
我らの広宣流布は、人類の幸福の大道を開きゆく永遠の大事業である。
この広布に生き抜く創価の師弟こそ、永遠の栄光と福徳に包まれる、生命の大勝利者なのである(大拍手)。

●仏法には微塵も無駄はない
一、学会創立80周年へ、いよいよ新たなスタートである。
ドイツの文豪ゲーテは「われらが魂の炎を更新せよ!」(片山敏彦「盟約の歌」、『ゲーテ全集第1巻』所収、改造社)と謳った。
一日一日、生まれ変わったように生きる。その人生には感傷もない。愚痴もない。
堅実な一歩一歩が、必ず偉大な使命の人生となっていく。これが「創価の道」であり、妙法の「師弟の道」である。
わが恩師・戸田先生は語られた。
「一生のすべての体験が生きてくるのだ。何ひとつ、塵も残さず、無駄はなかったことが分かるのです。これが妙法の大功徳です」
塵も残さず、無駄はない──先生のおしゃる通りだ。
信心の眼で見れば、必ず全部、意味がある。
学会活動は、人のために歩き、心を砕く、尊き修行だ。御聖訓通りの悪口罵詈を浴びて、苦労することもあるかもしれない。
しかし、悔いなく戦い抜いた人は強い。私は全国の健気な同志に対して、もう一度、「日々の広布の戦い、本当にありがとう。ご苦労きま!」と心から申し上げたい(大拍手)。

●『誰かがやる』との油断を排せ!
一、「命をかけた人間でなければ、命をかけた人のことはわからない」
戸田先生の言葉である。
先生は厳しかった。今の私には、先生のお気持ちが、手に取るようにわかる。
「不惜身命」が学会の魂である。“誰かがやるだろう”という油断ほど、恐ろしいものはない。
「自分がやる」以外にないのだ。まず、自分がやる。そのうえで他人に頼むのはいい。
自分がやらないで他人に押しつける。リーダーにそのようなずるさがあれば、根本から崩れてしまう。
私は命をかけて戦った。そしてここまでやってきた。
若き日より師に仕えた人生である。二十二歳の私は、苦境を迎えた戸田先生の事業を、人知れず支える心情を日記に記した。
「一念三千の大波動を、常に、つくりゆけ。
信念だ。苦闘の連続、その中に、生き、勝ち、証明してこそ、偉大なことなのだ」
これからの学会を担う諸君もまた、「すごい勢いだな!」と感嘆されるような歴史をつくっていただきたい。

●皆のために動けば力がつく
一、草創期の関西の同志に宛てて、青年時代の私は次のように綴った。
「皆が楽しんで、信じながら、闘争してゆける指導者に。
一度会えば、皆が安心し、皆が喜んで、苦悩を吹き飛ばしてゆける指導者に。
兵の将たるは易く  将の将たるは難し」
力がなければ、厳しき現実を勝ち抜いていくことはできない。
リーダーは、御本尊に祈って力をつけるのだ。
皆のために尽くせば実力がつく。
逆に、自分の保身のために人を動かせば、成長などしない。それどころか、本来、持っていた力まで減っていってしまう。
また、ある関西の同志に、「隼の如く 速く 猛虎の如く 強く進め」と認めた扇を託したこともあった。
私は「大阪の戦い」をはじめ、関西中をまわって、常勝の歴史をつくった。
わが愛する関西に対する思いは、今も微塵も変わらない。

●変毒為薬だ!
一、戸田先生は、苦難と闘う同志に対して指導された。
「今が勝負だぞ。難があった時に、信心し抜いていけば、あとは功徳が大きい。題目を唱え切れ!」
「信心を磨くのだ。磨けば磨くほど、何でも転換できる。変毒為薬できるのだ」
また先生は、経済的に苦境にあった友を、こう励まされた。
「たとえ一時的に損をしたように見えても、信心さえ貫けば、元の10倍にもすることができる。これが、変毒為薬というものだ」
どこまでいっても、根本は信心だ。強盛な信心を貫いていけば、必ず勝利の人生を飾っていける。
何も心配などいらない。断じて戦い抜いていくことだ。

●「同志を頼むよ」
一、先生は、こうも言われた。
「会員を大切に頼むよ! 頼むよ!
学会員は大聖人の子どもである。大聖人の仏法を流布している仏さまである。
ゆえに、大切に励ましていくのだ」
深く心に刻んでいくべき指導である。
リーダーは、徹して会員を励ましていくことだ。
先生の指導を、私は妻とともに大切に書きとどめてきた。夜中までかかって記録したこともある。後世のために。未来のために。
これは、その一つである。
それほど師匠の指導というのは、大切なのである。

●負けるものか!と強盛な折りを
一、最後に、戸田先生の指導を贈ってスピーチを結びたい。
先生は病と闘う同志を、こう励ましておられた。
「『三障四魔なにするものぞ! 負けてたまるか!』と、きょうよりは大確信をもって、御本尊に唱題し、祈念していきなさい。
広宣流布の使命に立つ人間が、勝てないわけがないのである」
先生の確信は、ものすごかった。深き慈愛の大指導者であられた。
ともあれ、私たちは、何があっても真剣に御本尊に祈っていこう! 頼むよ!〈参加者から「ハイ!」と元気な返事〉
ありがとう!(大拍手)
〈ここで名誉会長の導師で、全員で唱題した〉
皆さん、お疲れのところ、本当にありがとう! ありがとう! サンキュー!
お元気で!(大拍手)