2016年9月18日 投稿者:SaySaySay 投稿日:2016年 9月18日(日)09時35分48秒 通報 生涯広布さんから面白い資料をいただき、許可を得ていたので、アップします。なかなかアップせず、シビレを切らしたのか、一部をご本人で投稿されていましたが、その全文です。「草木成仏」「一念三千」を科学的に証明しようとしているようなレポートです。長文を一気に載せます。ご容赦ください。興味がない方は飛ばして下さい。 【新紀元】 植物にも感情がある (一) https://c1.static?ickr.com/9/8417/15488181308_920b959f01_c.jpg 2010/11/05 07:48 【大紀元日本11月5日】人類は、自分たちが「万物の霊長」であり、感情と思考があり、喜怒 哀楽を表現し、クリエイティブに新しいものを発明することができると認識してきた。一方、植 物は感覚器官もなく智恵もない、低級な生き物のように見なされてきたが、本当にそうなのだろ うか? 60年代、米国の科学者クリーヴ・バクスター(Cleve Backster)氏は、嘘発見器(ポリグラフ) を使った実験で、偶然にもリュウゼツラン(竜舌蘭)が人間のように感知し、感情があることを 発見した。更に、植物は人間が考えていることさえ感じる取ることが分かった。バクスター氏は その後、タマゴやヨーグルト、細菌、人体の細胞などに対しても様々な実験を行い、同様の現象 が現れたことを記録した。 生命に対する認識を覆す「生物感応現象」 ポリグラフで植物にも感情があることを発見した、 科学者のクリーヴ・バクスター(Cleve Backster)氏 1966年、バクスター氏が同発見を「生物感応現象(バクスター効果)」と名付けて発表したが、 科学界から注目されることはなかった。UFOの目撃者は多いのに、その存在が科学界に受け入 れられないのと同じである。「植物の感情をコントロールする生命は、どうやってその植物に入 り込み、輪廻するのか?」 「その生命を作ったものは誰なのか?」などの質問に、科学者らは 答えられない。バクスター氏の発見は、科学界に大きな挑戦状をたたきつけたのかもしれない。 現代の科学では、この発見を証明できないからだ。 一方、中国では古代から、「万物に霊あり」(すべての生物には魂がある)と考えられていた。 バクスター氏の発見は、中国伝統文化に根付いた万物に対する見方と一致している。 過去40数年にわたって「生物感応現象」の研究を続けてきたバクスター氏は今、86歳。あ る人は彼を「神の使者」と呼ぶ。いつの日か彼の研究により、人々の持つ観念と生命に対する認 識が変わることを信じているという。 バクスター氏は新唐人テレビの「世事関心」という番組で、自らの過去について語っている。 嘘発見器の研究で得た意外な発見 バクスター氏は米ニュージャーシー州のラファイエット(Lafayette)という町に生まれた。第 二次世界大戦中、戦争の影響で大学を中退し、海軍の士官を務めた。彼は兵士として服役する前 から、超自然現象について興味を持ち、当時としてはまだ珍しい催眠術の研究を重ねた。 ある日、バクスター氏は極秘の書類を入手するため、司令官の秘書に催眠術をかけ、無事に成 功した。秘書は目が覚めた後も、自分が催眠術をかけられていたことに全く気づかなかった。翌 日、バクスター氏は秘書から得た書類を司令官に手渡してから「警察を呼んで私を逮捕するか、 私の話を真剣に聞くかは司令官次第です」と述べ、催眠術をかけた全過程を司令官に話した。司 令官は話を注意深く聞いた後、彼を信じた。その頃、設立されたばかりの中央情報局(FBI) がこの件を聞きつけ、彼を嘘発見器を使った調査の仕事に就かせた。 嘘発見器は、主に情報関連の業務などに用いられる特殊な機械である。被験者は両手の指に電 極を貼り、肌の中の電気抵抗の変化によって、グラフが描かれ情緒の変化を測定できる。バクス ター氏の仕事は嘘発見器を使って応募者をテストし、適切な者を採用し、彼らに仕事を割り当て ることだった。 バクスター氏は嘘発見器に興味を持ったが、FBIの仕事にはあまり乗り気ではなかった。彼 は、嘘発見器を使って人間の思考力に関わる分野での研究を進めるため、FBIの仕事をやめて 自らの研究に専念することにした。 【大紀元日本11月6日】1966年2月2日、バクスター氏はニューヨークにある実験室で、彼 の一生の中で最も重要な発見をした。 バクスター氏は当時を振り返り、次のように語る。「この実験室に、リュウゼツラン※(竜舌 蘭)という茎と葉の長い熱帯植物がありました。リュウゼツランの根元に水を注いだ時、その水 分が茎を通って葉の先に到達するまでにかかる時間に興味があったのです」 「嘘発見器(ポリグラフ)を使ってリュウゼツランの葉に電極を繋ぎ、根元に水を注ぐと電子 ペンが描き出したグラフに変化をもたらす・・・つまり、水分が葉の先に到達すると、葉の電気 抵抗が低下するため、電気の伝導性能が高まっていくだろうと思っていました。しかし、グラフ は絶えず低下し、機器の針を上に移動しても変わらず下がっていきました。そして、このグラフの 曲線に目を見張りました。それは、人間が測定された時、大脳が一瞬、感情的な興奮を感じたと きに表す曲線ときわめて似ていたからです」 実際に実験に使われたリュウゼツラン 一般的に、人は嘘発見器にかけられ、身の安全が脅される時、情緒の起伏が生じ、恐怖心から 皮膚の電気反応のグラフ曲線に変化をもたらすことが分かっている。 植物の感知能力は人類をはるかに上回る 「私は植物と会話ができないため、どのようにリュウゼツランに恐怖を生じさせるか、想像で きませんでした。そこで試しにリュウゼツランの葉をぎゅっと引っ張り、熱いコーヒーの中に入れ てみました。その反応は、ノコギリの歯のようなギザギザの図のグラフを示し、あまり大きな起 伏はなく、失敗に終わりました。 そして13分55秒が経過した時、突然、『葉を焼く!』という一念が頭に浮かんだのです。その 途端、電極に繋がれた一枚の葉が反応し、機器の針は一挙に最上端を指しました。手元にマッチ がなかったので、マッチを取りに秘書の机に向かって行くところでした。そのとき、私はリュウ ゼツランと約5メートルほど離れた所に立ち、機器とは約1.5メートルの距離でした。しかし、 曲線は激しく起伏し、まるで葉が本当に焼かれていると感じているようでした」。 そのとき、バクスター氏は、「神様!リュウゼツランは私の考えを知っているのです!」 と 心の中で叫んだという。 バクスター氏は、「リュウゼツランの次の行動を知りたくて、植物の警戒心を解くために、マッ チを元の位置に戻しました。その後、曲線は徐々に緩和していき、実験前の状態に戻りました。 私は、その時の実験は大成功で、内容も深いと感じました」と微笑んだ。 バクスター氏は、「生物のこのような本能は、いかなる後天に形成された能力より、はるか前 から備わっていると思い、自分の著書を『原始の感応』と名付けました。一部の人は、人間もか つてこのような本能を持っていたと考えています。しかし今は逆に、私たちは、そういう本能が表 した現象を通じて、これを研究しています。この能力を否定する人もいれば、一生を費やして研究 する人もいます。実は、植物は一種の他心通の能力を持ち合わせていて、人類と交流することが できるのです」と語った。 葉っぱを焼くことを思いついた瞬間、リュウゼツランが反応した記録 (続く) 【新紀元】 植物にも感情がある (三) http://www.epochtimes.jp/jp/2010/11/img/m90484.jpg 2010/11/07 07:00 【大紀元日本11月7日】クリーヴ・バクスター(Cleve Backster)氏と彼の同僚はさらに、植物 の種類や嘘発見器の種類を変え、全国各地にある研究機関をまわり、同様の実験を行った。実験 の対象はレタスやタマネギ、ミカン、バナナなど25種類以上の植物で、その結果は類似していた。 植物が持つ驚くほどのテレパシー能力 実験を行ったリュウゼツラン。2002年になると、 天井よりも高くなった バクスター氏はある植物の前で、生きたエビを沸騰している湯の中に入れると、どんな反応を するかという実験を行った。すると、植物は即座に極度の反応を示した。実験は何回も繰り返さ れたが、毎回同様の反応だった。 バクスター氏らはその後、より精度の高い機器を使い、用意した3つ の部屋それぞれに植物を1本ずつ置き、それらに電極を繋いでドアを 閉め、隔離して実験を行った。全ての記録によると、エビを沸騰した湯 に入れてから6~7秒後、植物たちの活動グラフは急激に上昇していた ことが分かった。バクスター氏は、植物たちがエビの死を感知し、激 しいグラフ反応を示したと指摘した。同氏が感じたのは、これは決して 偶然の現象ではないということ、そして植物たちは互いに交流でき、植 物とその他の生物間でも互いの意思の疎通が可能だということだった。 これについてバクスター氏は、米エール大学で別の実験を行った。彼 は皆の前で一匹のクモと植物を同じ部屋に置くという実験を行った。 すると、クモを徘徊させる前から、植物が反応していることを測定器は 記録した。明らかに、植物にはクモの行動意識を感知するテレパシー 能力があることを示していた。 また、バクスター氏は植物の記憶能力を研究するために、2本の植物を同じ部屋に置き、一人 の学生に1本の植物の前で、もう1本の植物を踏みつぶさせた。それからこの学生=「殺害者」 をほかの数名の学生と一緒にし、みな同じ服装を着せ、マスクを付けさせてから、その生きてい る植物に向かって歩かせた。最初の数人までは何の反応もなかった。最後にその「殺害者」が植 物に近づいたとき、嘘発見器の針は大きく振れだし、恐怖をあらわにした。 似たような植物を対象にした実験は、ほかにも数多くある。たとえば、嘘発見器を一本のサボ テンに繋ぎ、ある人がそのサボテンを根こそぎ引っこ抜き、地面に捨てさせた。それから、その サボテンを鉢に植え、再びその人をサボテンに近づかせたところ、嘘発見器の針はすぐに振れだ し、サボテンがこの人をとても怖がっていることを示した。 無精卵にも感知能力がある 電流を繋げられた卵 ある日、バクスター氏は餌を用意するためにタマゴを割っ たとき、嘘発見器の針が直ちに振れだしていることに気 づいた。探究心に満ち溢れたバクスター氏は1966年 5月24日、ニューヨークの実験室で、まだ孵化してな いタマゴの観測を行い、タマゴにも感知能力があること を発見した。 嘘発見器に繋げられたタマゴは、ギザギザのグラフを描 き出した。バクスター氏によると、この形のグラフは、 通常、タマゴが孵化した2~3日後、胚胎の心臓の動き を表すものであるという。しかし、実験用タマゴは無精 卵であるにもかかわらず、有精卵と同じ曲線が描かれていた。 バクスター氏は、植物に感情があることを測定し、またいくつかの偶然な発見をし、驚きの実験 結果を得た。 大紀元日本11月8日】偶然にリュウゼツランの実験から、植物にも感情があることを発見したバ クスター氏は、その後一連の実験を引き続き行った。バクスター氏は一つの規律を見つけた。す なわち、質の高い実験結果は綿密な設定によるものではなく、思いつきで行った実験から得られ る。すべてが自然に発生したとも言える。タマゴの実験の後に、 次の実験を行った。 「ある日、ヨーグルトを食べているときに、スプーンでカップ の底についているいちごジャムをスプーンですくい、ヨーグルト の上にのせてみたら、リュウゼツランにつなげていた音波測定 器が反応した音が聞こえました。」とバクスター氏が話した。 これについて、バクスター氏はヨーグルトを攪拌したことで細 菌が刺激を受け反応したことをリュウゼツランが感知したのだろうと解釈した。つまり、リュウ ゼツランは直接ヨーグルトに接触していなくても感知できるのだという。 いちごジャムをのせられたヨーグルトのパック。 その瞬間、リュウゼツランが激しく反応した。 バクスター氏はその後の実験で、細菌と細菌との間の多くの感知結果を得た。 その中の一つの例だが、バクスター氏は鮮度の落ちた鶏肉を使って実験を行った。冷蔵庫から取 り出してしばらく経過した鶏肉を割いたとき、4つの部屋を隔てた先の場所に置いてあるヨーグ ルトの乳酸菌などが反応し、曲線を描き出した。鶏肉の鮮度が落ち、腐敗菌が生じ始めたころに あたる。バクスター氏は次に、鶏肉を高温電気照明の下にしばらく置き腐敗させた。案の定、腐 敗菌が増殖し始めたときにヨーグルトの菌が再び反応したという。実験は繰り返され、その都度 ヨーグルトに含まれる特定の細菌が反応を示した。バクスター氏はこれを「有益菌が腐敗菌を感 知する実験」と名付けた。 細胞の本能的感知能力 バクスター氏は、最後に鶏肉を飼っている猫に与えた。猫が鶏肉を食べてから約10秒前後で、 ヨーグルトの中の細菌の反応が止まった。これはおそらく腐敗菌が猫の胃の中で分解され消化さ れたからだとバクスター氏は解釈する。この実験では、接触していない細菌が別の細菌を感知す ることができることが示された。これに啓発されたバクスター氏は次に、人間から切り離された 細胞とその本体(持ち主)との連係の有無について、強く興味を持った。 バクスター氏は、別の実験でその連係を裏付けた。石油化学関連の仕事に従事するビジネスマン の血液を遠心分離器にかけ、分離された白血球を嘘発見器につなげ、白血球の持ち主の感情変化 に対して、白血球がどう変化するかを観測した。実験当時、ビジネスマンは新聞で国会公聴会の 報道を読んでおり、化学工業界への厳しい行政管理を実施することについて、怒りの感情を表出 した。すると同じときに白血球も同じ感情を表し、嘘発見器がその変化を描き出した。 バクスター 氏はその後、自身から取った白血球に対しても様々な実験を行った。 バクスター氏はさらに、友人のスティーブン氏からも細胞を採取し、次の実験を行った。彼は 採集した細胞を電極とつなげた。ビデオカメラをスティーブン氏の後ろに設置し、雑誌「プレイ ボーイ」を見せた。スティーブン氏は、最初は雑誌の中にある遺伝子学の文章を読んだが、嘘発 見器からはなんの変化もみられなかった。しかし、彼が雑誌の中にある裸の女性の写真を見たと き、彼の白血球は激しく反応した。 スティーブン氏は後のインタビューで、「私はまだ大学生でした。プレイボーイ誌で裸の女性の 写真を見たときに白血球の反応が最も顕著で約2分と30秒にわたり長く続きました。その後、実 験をやめて雑誌を閉じて横に置いて、目を閉じ休憩に入りました。しばらく経って、自分も落ち 着いたと感じたから、再び雑誌に手を伸ばそうとしたその瞬間、嘘発見器がまたも大きな曲線を 描き始めました。そのとき、私たちは本当に笑いが止まらなかったのです」と当時を語った。 たくさんの実験結果から、主体(細胞の持ち主)の情緒の変化は、主体から採取した細胞は意識的 に感知することができると分かった。「この研究は極めて重要なものです。私は人々に対して一 対一で話していくのではなく、一対百万の形で、さらに多くの人々に生物が本能的に感知する能 力が備わっていることを理解してもらいたいのです」とバクスター氏は語っている。 生命は奥深いところに本当に内なる連係が存在するのだろうか?バクスター氏の実験から16年 が経った1982年、フランスの物理学者アラン・アスペクト氏と彼が率いる研究チームは、ミ クロ粒子の間に「量子もつれ(Quantum entanglement)」が存在することを発表した。量子力学 の中では、源が同じである2つのミクロ粒子の間には何らかのもつれ関係が存在しており、2つ の粒子はどんなに遠く離されていても、どちらかの粒子を動かせば、もう1つの粒子が即時に感 じるという。 量子もつれはすでに世界で行われた多くの実験で実証されており、多くの科学者は量子もつれ を、ここ数十年間で最も重要な発見に数えている。その意義は明確ではないが、 哲学界、科学界、 宗教界にかなりの影響をおよぼしており、西洋科学の主流思想に対しても大きな衝撃となった。 これらの実験結果から、さらに中華民族の伝統思想である「天と人の合一(天と人が一つになる)」、 「万物に霊が宿る(生物・無機物を問わず、あらゆる物の中に生命がある)」、「万物に仏性あり」 の広域な奥深さも再認識させられた。 バクスター氏は、援助や予算もない悪条件下で一台のコンピュータといくつかの手紙、自分の 社会福祉関係の補助金で研究室を維持した。そして、自然界への畏敬の念を頼りに生命への探求 を研究し続け、人類に新しい発見の世界を見せたいと望んでいるという。バクスター氏のパートナー でもあるスティーブン氏は、「全く金儲けにならないのに、彼ほど自分の信念を守り歩み続ける 人は本当に稀です。 彼は、金を目的とせず、 世の人々に自分の研究を知ってもらうことを目標と して掲げているのです」と高く評価している。 翌2014年には、バクスター氏は90歳になる。「私にとって9という数字はとても重要で す。90歳になったとき、私は自分の全てを捧げることになるでしょう」と語っている。 植物は、今まで思われていたように「見えない」、「聞こえない」、「話せない」生き物ではな い。植物は人間のように思考能力を持っているということを、バクスター氏は発見した。バクス ター氏の発見からしばらくの後、「植物心理学」という新しい学問が誕生したのである。 1973年、ピーター・トムスキン(Peter Tompkins)氏とクリストファー・バード (Christopher O. Bird)氏は共同で出版した著作『植物の神秘生活』(The Secret Life of Plants)の中で、植物が言語・思惟・祈りに対して反応していることを確認したと述べている。 多くの科学者が、植物には意識と思惟があり、喜怒哀楽などの感情も持ち合わせていること、さ らに、人間にはおよばない超能力を持っていることなどを報告している。 一方、1974年、「バクスター効果」は再現することができないと反論する者が現れ、科学 誌『サイエンス』も同様の疑問を呈した。これに対してバクスター氏は、「人為的に植物を破壊す る際に起きた反応を観察してはなりません。人為的に介入すると、植物の反応を妨げることにな ります。あくまでも『自然発生』した過程でなければなりません」と話した。当時の主流を占め る科学者たちは、彼の説明を受け入れず、植物が電子伝達活性を持っていることさえ疑問視した。 今では、植物の電子伝達活性は既に認識されているものの、一部の科学者の固定観念が強く、研 究が進められていないのが現状だ。 「天人合一」の思想と一致 一方、「バクスター効果」を説明することができるのは、※「量子非局所性理論 (nonlocality)」だけかもしれない。即ち、同一原子から出された二つの光子(こうし、photon) は、両者の離れた距離に関係なく、一つの極性が変えられるともう一つの光子もその影響を受ける。アインシュタインはかつて、量子(りょうし)が非局所性を持つため、粒子間は「まるで霊 体のように距離を超えた力」が存在し、時間と空間を越える力で互いに連係作用を持つ、と言っ た。もし非局所性が量子次元から、人間の肉眼で認知できる次元まで表わすことができれば、「バ クスター効果」も容易に説明できるだろう。これは、宇宙全体が互いに影響し合っていることを 指しており、まさに中国の道家が唱える「天人合一」の思想と一致している。 人類が大自然を観察することは、研究室で実験している時とは訳が違う。例えば、山奥に生息 する希少動物を写真に撮ろうと、1万人が山に登ってその動物を見つけようとするが、一枚も撮 れなかったとする。しかし運良く一人だけ写真を撮ることに成功した時、その事実を決して否定 してはいけない。一度でも発見されたのなら、この現象は真に存在しているということが充分に 証明できるのであり、繰り返し証明する必要はない。 また、研究室で実験を行う際、人間が主体となって、どのように繰り返し実験するのかは自由 である。しかし、大自然の中では自然を主体とし、人間は、あるがままを観察したらよい。人為 的な介入は大自然の流れを破壊するだけである。 バクスター氏の実験は、彼が行なう催眠術と同じように、誰もができるとは限らない。実験者 と被験者の間には協力関係が必要であり、もし片方に敵意があれば、実験はできなくなる。これ は超能力の実験でよく目にする現象である。 一方、ほかの分野においても、一般的に認識されていない特異な現象を理解できる人は少数派 で、多くの人はそれらを理解できない。しかし、多数派は決して、少数派が見た真実を否定するこ とはできない。真実は人数の多少で判断することではないからだ。 また、私たちが住んでいる環境は騒がしく、いたる所に騒音が充満している。この様な状態で 静かに植物の心から出てくる音に耳を傾けられる人がいるだろうか? 「静かに」とは、音の静 かさだけではなく、思ったり考えたりする雑念のない静けさを指す。誰もがバクスター氏のよう に、物質世界の雑念から離れ、心を静めて植物の変化を捉えることが出来るとは限らない。 バクスター氏の実験は、中国の「万物に霊あり」(すべての生物には魂がある)」という思想 を証明している。そして、中国古代の人々の知恵にも感服せずにはいられない。古代中国人は最 も簡単な言葉を使って、宇宙の最も奥深い思想を後世に伝えたのである。 ※量子非局所性理論(nonlocality)― この宇宙における現象が、離れた場所にあっても相互に 絡み合い、影響し合っているという理論 (完) Tweet