投稿者:虹と創価家族 投稿日:2016年 5月 3日(火)06時18分16秒   通報 編集済
「5・3」と創価の精神
「広布誓願」の獅子よ 一人立て
(随筆 新・人間革命 1998年4月29日)

狂気そのものの中傷の集中砲火のさなかにあった七十九年五月三日、本部総会が創価大学の体育館で行われた。
首脳幹部も、不安と戸惑いを隠せなかった。私への拍手も遠慮がちな姿が痛々しかった。いな、浅ましかった。
総会が終了し、渡り廊下を歩いていると、数人の婦人たちが、「先生!」と叫んで、駆け寄って来た。お子さん連れの方もいた。一目、私に会おうと、ずっと待っていてくださったのであろう。目には涙が光っていた。
「ありがとう! お元気で!」
私は、大きく手を振り、声をかけ、全力で励ましを送った。そして、思った。
〝これから、こういう人たちを、本当の善良の市民を、誰が守っていくのか!誰が幸福にしていくのか!冷酷非道な法師の皮を著た畜生たちが、民衆の上に君臨すれば、どうなってしまうのか!〟

私は信濃町の本部には戻らず、総会の会場から神奈川文化会館へ向かった。
世界につながる平和の港を望む横浜の地から、新たな戦いを起こすのだと、心に決めていたからである。
五月五日、戸田先生のお顔を胸に描きながら、わが誓いを筆に託して、私はしたためた。
――「正義」。
その脇に「われ一人正義の旗持つ也」とつづった。
私は〝今こそ本当の勝負だ。いかなる立場になろうが、私は断じて戦う。たった一人になっても。師弟不二の心で、断固として勝利してみせる〟と、深く決意した。

今、あの日から二十年目。神奈川の城が鮮やかに心に残る。
――世界に広がる港、多くの庶民が喜々として散策しゆく、希望の山下公園。
また、凛々しき決意を胸に秘めて、走り回る創価班。
〝よし、私は断固として第二章の広宣流布の指揮をとる。法剣を抜いて、宝剣を抜いて、断じて勝ってみせる〟との、あの日の誓いは、あまりにも深かった。
今や、世界の民衆が、学会に希望を託し、大きな声援を送っている。
「5・3」とは、黒き陰謀の嵐を突き抜けた、「勝利」と「栄光」の大輪の七色の虹が輝きゆく日である。三世永遠の大道、不滅の黄金の大道を進みゆく広布英雄の旅立ちの日である。
(随筆 桜の城 P.50~52)