投稿者:無冠 投稿日:2016年 8月 1日(月)22時00分7秒   通報
全集未収録のスピーチ144編の各抜粋(聖教新聞 2006.5~2010.4)を掲示します。

2007-6-14 【創価教育代表者会議】

■ 「進取の気性」こそ、今後ますます重視される、人材の必須の要件であるといってよい。
「これまで」に安住してしまえば、そこに惰性が始まり、衰退が始まる。
常に「改革」であり、「刷新」である。
この点については、創価大学の講座「トップが語る現代経営」でも、各分野の第一人者が異口同音に強調されているところだ。
うれしいことに、創価同窓生の「進取の気性」は、今、社会の各界で高い評価をいただいている。この伝統を、さらに深め、強めてまいりたい。
なお、「トップが語る現代経営」は、1995年から現在まで、じつに170人を超える日本の各界のトップリーダーが担当してくださっている。
講座を収録した本も、すでに19巻に及ぶ。今年の秋も、さまざまな分野の最高指導者がお越しくださる予定である。
錚々たる方々が、激務のなか来学してくださり、青年を愛する心で、生きた経営の真髄とともに、人間学、指導者論の真髄を語りかけてくださっている。
まことに感謝に堪えない。

●負けじ魂”こそ創価同窓の誇り
一、創価教育の使命の舞台は全世界である。
かつて、私は思った。
日本は小さい。嫉妬の国である。すでに、牧口先生も、戸田先生もおられない。日本を去って、世界へ行こう──。
また、心に描いた。
将来、アメリカに長く滞在し、平和と文化と教育の、世界への指揮をとろう。これが、私の人生の構想だ──と。
今、アメリカをはじゆ世界中に、私の”分身”の創価同窓の友がいる。
私のもとには、毎日毎日、各国各地から、うれしい活躍の便りが届く。
かけがえのない私の宝であり、私の命である創価後継の友の健康と幸福と勝利を、私は妻とともに懸命に祈り続けている(大拍手)。
ここで、青春の誓いに生きゆくわが友に、世界の蔵言を贈りたい。
まず、アメリカの”人権の母”エレノア・ルーズベルトの言葉である。
「自分自身に負けない限り、それは敗北とは言えないのです」
その通りである。負けじ魂こそ、創価同窓の誇りである。
インド独立の父マハトマ・ガンジーは叫んだ。
「逆境を乗り越えることは人間の特権である」
また、インドの詩聖タゴールは謳った。
「わたしは嵐を友とし/その渋面をも 怖れはしない。/行こう、いざ行こう。わたしは/風雨に耐えて 生きていこう」(森本達雄訳「初期詩抄」、『タゴール著作集第1巻』所収、第三文明社)
労苦があるからこそ、成長がある。勝利の喜びも大きい。
そして、アルゼンチンの著名な思想家・医学者であるホセ・インヘニエロス博士は言う。
「今以上に知ろう、もっとできる、もっとよくなれる、という望みが、人間を絶えず新しくする」
日々、新たに生まれ変わって、みずみずしい決意で、わが栄光の最高峰を断じて登り切っていただきたい(大拍手)。

●教育・文化の力が平和の推進力
一、さて、東京富士美術館では、明年の創立25周年を目指し、現在の建物に連結する新館(地上3階・地下1階)の建設が順調に進んでいる。
いつもお世話になっている皆様方に、この席をお借りして心から御礼を申し上げたい。
世界の平和を実現するために、肝要なことは何か──。
このテーマをめぐって、かつて私は、アカデミー・フランセーズ会員である美術史家ルネ・ユイグ氏と語り合った。
東京富士美術館の発展に尽力してくださった、忘れ得ぬ宝の友である。
氏は鋭く論じた。
平和に到達するには、人間は動物性を超えて、より高い精神の次元へ向かわねばならない、と。
そして、こう語られた。
「あすの第一の仕事は、人間の本性に働きかけ、それを内面的ゆたかさへ導くことでなくてはならない」──
その推進力こそ「文化の力」であり、「芸術の力」である。そしてまた「教育の力」である。
なかんずく、伸びゆく青春時代に、第一級の美の名品に触れることは、かけがえのない精神の滋養となる。
フランスの大芸術家ドラクロワは強調した。
「美しい行為、美しい作品というものは、魂のある種の能力、おそらくは最も高貴な能力にそのまま結び付くのだ」(高橋明也編訳『色彩の饗宴』二玄社)

●文化の大交流を
一、郭沫若氏は述べている。
「文化交流の促進によって、必然に強化される全世界人民の大団結こそ人類の前途に無限の光明を約束している」(平野義太郎編訳『日本国民に訴える』三一書房)
文化の交流は、心と心の交流である。
これからも、私どもは「平和の光明」「友好の光明」を赫々と広げゆく、世界との「文化の大交流」を有意義に進めてまいりたい。
さらに、郭沫若氏は史劇に綴った。
「やろうとすれば方法は見つかる。路というものは人があるけばできるもの、あるこうとさえすれば路はおのずからひらける」(須田禎一訳『則天武后・筑』平凡社)
まったく、その道りだ。郭沫若氏は、こういう言葉も残している。
「『不義を行なう者は必ず自ら仆(たおれ)る』というのが、有史いらいの筋道である」(同)
人間として、善と悪を身をもって教える。勇気をもって正す。これが教育者の責務である。
郭沫若氏は叫ばれた。
「いちばん大切なことは人民大衆と一体になることだ。人民大衆の喜びと苦しみとを体得し、人民大衆の幸福のために骨を折るのだ」(同)
これこそ、永遠に変わらざる創価の魂である。
我らは「民衆立」の学府であるからだ。
どうか、鉄の団結で、創価教育の大城を、守り抜いていただきたい。
きょうは、ありがとう!(大拍手)