投稿者:無冠 投稿日:2016年 7月27日(水)21時07分28秒   通報
全集未収録のスピーチ144編の各抜粋(聖教新聞 2006.5~2010.4)を掲示します。
2006-11-22 【全国合同協議会】

『たとえ、会長であっても、特別な存在ではないのだ。
民衆の真っただ中で広布に戦う人が一番偉い。
広布のため、同志のため、だれよりも真剣に祈り、戦う人が会長なのである。』

● 言行一致のりーダーたれ
一、新任のリーダーは、口でどんなに立派なことを言っても、行動が伴わなければ、勝利はない。同志から信頼もされない。
言行一致が名将の第1条件である。
ご存じのように、今回、創価学園・創価大学出身の最高幹部として、正木理事長が誕生した。
創大出身、学園出身の副会長も、全国で活躍している。
皆、草創期、建設期の学園・創大に集(つど)ってくれた若き先駆者であり、これほど、うれしいことはない。
私は、未来を託す人材群をつくらんと、もう何十年も奔走(ほんそう)し、全身全霊で育成してきた。そして、いよいよ、花を咲かせ、実をつけてきた。今こそ、平和と文化の永遠の大道を敢然と開いていく時であると、私は確信している。
〈席上、創大出身のリーダーの代表が次の通り紹介された(敬称略)。

《 金沢敏雄 梶岡誓  吉郷研滋 浜野秀明  本多正紀 高梨幹哉
芝田晴一朗 松本正 大久保肇 和田吉隆 野元弘 小川武志 森中理晃 》

●健康を祈る!
一、きょうは、懇談的にお話ししたい。
皆さんも家族の団らんのつもりで、リラックスして聞いていただきたい。
最初に、病気の方はいますか?  家族に具合の悪い方がいる人は?
私は、皆さん方一人一人のご健康を、またお父さん、お母さんはじめ、一家一族のご健康とご繁栄を毎日、真剣に祈らせていただいている。どうか、くれぐれもよろしくお伝えいただきたい。
また、皆さんからいただいている大切な報告は、すべてきちんと整理し、大事にとってある。
妻と二人で朝方までかかって、目を通すこともある。
はがき1枚、報告書1枚たりとも、おろそかにしない。真心には真心でお応えしたい。
それが私ども夫婦の信念である。
また、幹部の中で、いつも報告に誤差のある人もいた。そういう点も鋭く見極めていかねばならない。
真剣でなければ歴史は残せない。ましてや、世界広布という偉大なる大事業を遂行していくことはできない。

■ 恩師に尽くし、広布に尽くし抜く、不惜身命の戦いこそ、初代の牧口先生から、第2代の戸田先生へ、そして第3代の私へと受け継がれた、本当の学会精神である。
この三代の師弟の魂が根本である。
もしも将来、原理原則を踏み外すような幹部が現れたならば、断じて許してはいけない。
異体同心の革命児の弟子たちが、猛然と戦い抜いて、三代の正しい軌道へと戻していくのだ。

一、幹部が役職を笠に着て、威張る。大変なことは人にやらせて、自分は楽をする。そんな権威主義の学会になってしまったら、大変だ。一生懸命に戦ってくださる学会員に申し訳がない。
たとえ、会長であっても、特別な存在ではないのだ。
民衆の真っただ中で広布に戦う人が一番偉い。
広布のため、同志のため、だれよりも真剣に祈り、戦う人が会長なのである。
その意味で、全員が会長の自覚で進んでいけばいい。
私は、青年時代、「全員が戸田城聖たれ! 」と叫んだ。
この深き使命の自覚の中にこそ、本当の「勇猛精進(ゆうみょうしょうじん)」があり、未曾有(みぞう)の広宣流布の歴史が築かれるのである。

一、御聖訓に「法妙なるが故に人貴(とうと)し」 (御書1578ページ)と仰せである。
変わりやすい人に依(よ)るのではない。永遠に変わらぬ法が貴いのだ。その法に殉ずる人、信順する人が立派なのである。

一、戸田先生は、遺言のごとく、多くの同志の前で、こうおっしゃったことがある。自分のことになって恐縮だが、後世のためにあえて残させていただく。
「私は、何百人、何千人もの弟子を見てきた。本当に誠実に、私を支えてくれ、創価学会に尽くしてくれたのは、大作が一番だ。大作こそ、誠実の模範である」と。
皆さんも誠実のリーダーであっていただきたい。
役職でもない。立場でもない。ただ、行動である。信心である。
全員が師弟不二の本物の弟子となっていただきたいのである。
よろしく頼みます!(大拍手)

●「臆病は悪」
一、初代会長の牧口先生は「われわれは、これからのことを考えて生きていくのだ」と語っておられた。
日蓮仏法は「現当二世」である。未来が大事である。
いかなることがあっても、常に「きょうから明日へ」、未来を見つめて、前へ前へと向かっていく。
この精神で進んだから、今日の学会はできあがった。
個人の人生も方程式は同じである。 「常に前へ」「常に未来へ」 ―― この、すがすがしい心意気で進んでまいりたい。
また、「弱さに基づく臆病は、罪であり、悪である」とは、牧口先生の重大なご指導である。  威張る人間。ずるく立ち回り、最後は同志を裏切っていく入間。その本質は「臆病」である。じつは弱い人間なのである。
名誉、地位、お金。そんな今世限りの幻を追い求める人生は、常に、それを失う不安と背中合わせである。
反対に、信心とは「勇気」の異名である。
私たちには、信心という、「三世の勝利」への絶対の法則がある。
ゆえに、広宣流布を破壊する悪とは恐れなく戦い、打ち破っていくことだ。

■ きょうは、北陸出身の方はおられるだろうか?〈会場から「ハイ! 」の声〉
北陸に縁の深い曾谷殿(そやどの)に、日蓮大聖人は、こう厳しく教えておられる。〈曾谷教信(きょうしん)は今の千葉県に住み、今の富山県にも所領を持っていた〉
「法華経の敵を見ながら、放置して責めなければ、師匠も弟子もともに無間地獄に堕ちることは疑いない」(御書1056ページ、通解)
「弟子よ、広宣流布の敵とは断固戦え」との厳命であられる。厳しい御言葉であるが、まったく仰せの通りだ。
そして、広宣流布の敵とは、外だけにいるのではない。
いかなる組織も、大きくなり、根幹の精神を忘れると、いつしか、冷たい官僚(かんりょう)主義、事なかれ主義がはびこっていく。要領よく、戦っている格好だけ見せる。派閥をつくって気に入らない人間をいじめる。陰でこそこそ悪事を働く ―― そういう人間が、のさばりだすものである。
少しでもこうした兆候があれば、それは、広布を破壊する魔の働きであると、鋭く見破っていかなければならない。幹部になるほど、十分に戒めていくべきである。

●見栄を張るな
一、フランスの哲学者ベルクソンは言った。
「本質的に笑うべき欠点は虚栄心である」〔林達夫訳『笑い』岩波文庫)
虚栄心とは、わかりやすく言えば、 「見栄っぱり」の心である。
信心の世界に見栄は必要ない。自分自身の成長を妨げる害悪ともなる。
真心から後輩に尽くしていけない人の心の奥底には、見栄がある。
三国志の英雄・諸葛孔明は、指導者が持つべき必要条件の一つとして、「信義を重んじること」(守屋洋編訳『諸葛孔明の兵法』徳間書店)を挙げている。
信義をもって友と交わるべきである、と。
広布のリーダーの皆さんも、この一点を深く銘記していただきたい。
学会の役職は、責任職である。現実に広布を進めていく上で、人によって役割の違いはある。役職も違う。しかしそこに、位の上下は一切ない。学会は、全員が平等の世界である。
役職が上だといって威張るなど、言語道断である。また、命令で人を動かそうなどとしてはならない。
誠実な行動と信義によって人は動いてくれる。また、信義によって結ばれた絆(きずな)ほど、強固なものはない。

一、スイスの哲学者アミエルは「苦しんだことのない者は軽い」(河野与一訳『アミエルの日記』岩波文庫)という言葉を残している。
含蓄(がんちく)のある一節である。
人は、苦しんでこそ本物になれる。何の苦労もしないで偉くなろう、成功しようというのは、あまりに浅はかな考えである。
努力しない人、忍耐強く苦難を突破したことがない人 ―― そういう人は信用できない。
また、役職をもつと自分が苦労することを避けて、うまく人を操ってやらせようとする人間もいる。自他ともに、厳しく戒めていってほしい。

●「傲慢(ごうまん)は罪悪」
一、ここで、日興上人が認(したた)められた御手紙の一節を拝したい。
日興上人は「美作房御返事(みまさかぼうごへんじ)」で、五老僧について、このように述べておられる。
「『師を捨ててはいけない』という法門を立てながら、たちまちに本師(日蓮大聖人)を捨て奉ることは、およそ世間の人々の非難に対しても、言い逃れのしようがないと思われる」 (編年体御書1729ページ、通解)
大聖人が御入滅された後、高弟だった五老僧は大聖人の御遺言に背き、師の墓所への定期的な参詣と守護を行わなかった。
「師を捨ててはいけない」という重大な戒めを知りながら、師匠である大聖人がいなくなると、手のひらを返したように師を捨ててしまう。その傲慢で、浅ましい姿を厳しく破折しておられるのである。
近代日本の思想家・内村鑑三(かんぞう)は述べている。
「傲慢は罪悪の首(かしら)であって其(その)極である」(『内村鑑三著作集第6巻』岩波書店)
傲慢から転落が始まる。かつて大恩ある学会に反逆した人間の多くも、「自分が一番偉い」と傲(おご)り高ぶっていた。
そうした人間が、最後は哀れな末路をたどっていることは、皆さんがご存じの通りだ。

■ 長時間、ご苦労さま!
どうか、お元気で!
風邪などひかれませんように。お父さん、お母さんを大切に。
私も、皆さんのために題目を送っています。後世のために、次々と手を打っています。
各方面にお帰りになりましたら、同志の皆さまに、くれぐれもよろしくお伝えください。
どうか、リーダーの皆さんは、友の心がパッと広がるように、明るく、伸び伸びと、勝利の指揮をお願いします。
親しみにあふれ、家族のように、大きな心で抱擁してあげていただきたい。
すべての活動は、自分自身のため、学会の発展のため、広布の地盤を広げるためにある。
胸を張って前進しよう!.
一緒に頑張ろう! また、お会いしましょう!(大拍手)