投稿者:無冠 投稿日:2016年 7月16日(土)22時36分16秒 通報
全集未収録のスピーチ144編の各抜粋(聖教新聞 2006.5~2010.4)を掲示します。
2006-9-7 【第63回 本部幹部会 第4回北海道栄光総会】
●仏を敬うが如く
一、海外の同志の皆さま方、本当にようこそ!
アメリカの皆さま!
ブラジルの皆さま!
フランスの皆さま!
香港・マカオの文化本部の皆さま!
そして、インドネシアの皆さま!
偉大な信心の歴史をつくる研修会、大変にご苦労さま!
ようこそ、ようこそ! (大拍手)
海外から来られた方を、日本の我々は最大に敬意を表して迎えたい。
「当(まさ)に起って遠く迎うべきこと、当に仏を敬うが如くすべし」法華経には、こう説かれている。
日本の中で「遠い、遠い」といっても、小さな国である。SGIの友は、アメリカやヨーロッパ、ブラジルなどから、はるばる来日してくださった。
また、大変な環境のなかで、広宣流布の推進をしてくださっている。本当に尊いことである。
仏法を求め、行動する ── 皆さまの功徳は計り知れない。これが仏法の方程式である。
私の体験に照らしても、絶対に間違いない。
●北海道は日本列島の“王冠”
一、心から愛する北海道の栄光総会、おめでとう!(大拍手)
遠いところ、まことにまことに、ご苦労さまです。
同志のいるところへ!
広布の息吹あふれるところへ! ── 距離や苦労をものともせず、求道心.を燃やし、勇んで駆けつけることが、どれほど尊いことか。
広布を目指す同志が集うところ、そこが“霊鷲山(りょうじゅせん)”なのである。〈霊鷲山は釈尊が法華経を説いたとされるところ。仏国土を意味する〉
日本列島の王冠のごとく輝く広大な大地を舞台に、北海道の同志は、折伏も、聖教新聞の拡大も、素晴らしい上げ潮の勢いで進んでいる。
全国の先頭に立つ北海道青年部の大前進も、ご苦労さま! (大拍手)
戸田先生は、私にこう言われた。
「北海道は、未来の新天地だ。大作、広布のために、多くの多くの友をつくってくれよ」
「おれの故郷である北海道を大切にしてくれ。発展させていってくれ」
現在の大発展を、北海道に縁(えにし)の深い牧口先生、戸田先生が、どれほど喜んでおられることだろうか。
●対話で道を開く
一、偉大な歴史学者のトインビー博士と対話したとき、私は40代だった。
1973年5月、トインビー博士との2年越しの対談を終えるに当たり、私は博士に聞いた。
「今、博士が最もなさりたいことは何でしょうか」
博士は力強く答えた。
「私とあなたが、今、この部屋でしていることを続けることです。
私たちの対話が意味するものは、人類全体を一つの家族として結束させる尊い努力です」と。
トインビー博士から託された「人間を結ぶ対話の道」を、私は今も世界に広げている。
偉大な友人であるトインビー博士が言われた通り、そして師匠の戸田先生が言われた通り、「対話」につぐ「対話」を実践している。
●「賢者の正道(せいどう)」「無上の幸福学」
一、私は、戸田先生の事業を支えるために、進学をあきらめた。
そのかわりに先生は、「全部、私が教える」と、「戸田大学」を開いてくださった。
先生は、若き日に著した『推理式指導算術』が100万部を超える大ベストセラーになった、数学の天才であられる。
戸田先生が“校長”。
私が“学生”。
そのなかで先生は、信心の意義についても教えてくださった。
人生の「根本」を学ばなければ、どんな知識も紙切れになってしまう。
信心について、学問的かつ普遍的、社会的に開いていく。その論調の持っていき方は、天才的であられた。
ある時は、次のように言われた。
「信心は宇宙の究極の法則」
「信心は智慧の宝蔵」
「信心は賢者の正道」
── 信仰は、最高の正義の人格をつくるのである。
「信心は英知の利剣」
── 信心とは、どんな政治権力者であろうが、大学者であろうが、かなわない、最強の利剣なのである。
「信心は不滅の大哲学」
「信心は平和の大道」
「信心は無上の幸福学」
「信心は勝利の軌道の法則」
── 信心のなかに、人生勝利のために必要な一切が含まれている。
このような指針を語っていただいたことも懐かしい。
約10年間、毎朝のように、また休日や夜遅くには先生のお宅で講義していただいたこともあった。戸田大学の卒業生として、その功徳として、私は、世界中の最高学府から名誉学術称号をいただいた(大拍手)。
これが本当の師弟の法則であると、私はとらえている。
師弟の正義を打ち立てる人を、私は探している。そういう人物を、つくりたい。そういう人間がいるか、いないか。出るか、出ないか。これで将来が決まる。
青年部、頼むね! 〈会場から「ハイ!」と返事が〉
年配の幹部も、生き生きと後輩を励まし、鼓舞していつていただきたい。先輩が元気でなければ、後輩はかわいそうである。
青年を、どんどん育て、使命の晴れ舞台に送り出していく。これこそ学会の大方針でなければならない。
●どんな宝石より貴重な財宝
マンデラ氏は語っている。
「わたしの国は、地下に眠る鉱物や宝石などの資源に恵まれているが、何より貴重な財産は、どんな純度の高いダイヤモンドにも増して誠実で強靱(きょうじん)な民衆なのだ」(東江一紀訳『自由への長い道』日本放送出版協会)
素晴らしい言葉である(大拍手)。
ひるがえって、創価学会の最極の宝は何か。
それは、誠実で強靱な同志、学会員の皆さまなのである(大拍手)。
この、何ものにも負けない「民衆の力」を、多くの心ある人々が研究している。
民衆がいる。哲学を持った民衆がいる ── これは、すごいことなのである。
学会員を大事にしなければならない。広布に戦う学会員を大事にしない幹部は、必ず罰を受ける。
戸田先生は「悪事をなした者には、自らの行動の報いを受けさせよ!」と訴えられた。この一言を、リーダーは肝に銘じるべきである。
●座談会は仏道修行の最前線
一、戸田先生は言われた。
「学会は座談会中心主義でいく」「誰も彼も、幹部は、座談会へどんどん出ていけ」
「初代・牧口先生は、民衆の中に入り、地道に座談会を重ね、一人一人の苦悩の解決に力を注がれた。これが、学会の誇り高き歴史である」
きょう、大座談会運動について発表があった通り、リーダーは、どんどん座談会に行き、同志の輪の中に分け入っていただきたい。
一番大事な活動は座談会である。座談会こそ、仏道修行の最前線である。
私も若き日から、各地の座談会に足を運んだ。座談会の場で、折伏をし、同志を励ましてきた。ある時など、あまりに人が集まりすぎて、会場の床が抜けてしまった。幸い、けがの方はいなかったものの、会場のお宅には、ご迷惑をおかけしてしまった。今となっては懐かしい思い出である。
戸田先生は「日蓮大聖人の仏法は、最高の民主主義である。座談会は、その究極の縮図である」とも指導されていた。
最前線の同志、また、友人の方々に最も会える場所が、座談会である。
リーダーでありながら、何かと理由をつけて、足が遠のくようでは、真面目な同志がかわいそうだ。
絶対に、座談会をおろそかにしてはならない。
御聖訓には「信心の志ある人たちは、一カ所に集まって聞かれるがよい」(御書951ページ、通解)とある。
皆で集まって、学び合い、たたえ合い、励まし合う座談会こそ、御本仏の仰せにかなった広宣流布の広場なのである。
●一人でも二人でも真剣に語れ!
一、エマソンと言えば、戸田先生も好きで、私もよく読まされた、アメリカの思想家である。
偉大な人物には、仏法に深く通じる哲学がある。菩薩や諸天の働きをする人々がいる。
エマソンは言う。
「真面目で楽しい語らいが、私たちの力を2倍にすることは、まちがいない」
愉快で有意義な座談。それが広宣流布の前進の原動力である。
一方通行の壇上からの話だけで、広宣流布が進むと思ったら大間違いである。ましてや、前にも聞いたような話ばかり繰り返すようでは、しようがない。会合での話には、新鮮味、心からすがすがしいと思える喜びがなければならない。
さらにエマソンは「一度(ひとた)び正しい仲間の内に入れば、新たな広大なる価値が必らず顕われて来る」(戸川秋骨訳『エマアソン全集4』国民文庫刊行会、現代表記に改めた)と言っている。
ゆえに「正しい仲間」の集う座談会に、友人とともに集って、新しい価値を広げていくことだ。
また、「座談」というのだから、二人集まれば、立派な座談会である。
たとえ相手が一人でも、「よく来ましたね」「ゆっくりお話ししましょう」と声をかけ、じっくりと悩みや意見を聞いていただきたい。
「学会の会合は、たとえ一人でも、二人でも、その人を大切にし、その人のために仏法を説き、感激をもって、真剣に語り合っていくことだ」
そう戸田先生も言われていた。
先生は、座談会の重要性を知り抜いていたがゆえに、そのあり方について、細かく指導された。特に、幹部が座談会に臨む姿勢を、厳しく教えられた。
私が書きとどめたご指導の中から、さらにいくつか紹介しておきたい。
「座談会で、同じ人が、同じ話を繰り返す。
これでは、惰性になり、新しい人を救うという精神を失った座談会になってしまう。
座談会に、新しい人を連れてくることを忘れてはいけない」
「座談会は、会員を集めて、偉い幹部が何かをしゃべる場ではない。
座談会は、信心のぶつかりあいをする場所だ。一対一から始まるんだ」
「座談会にせよ講義にせよ、指導者は学会精神を鼓舞しゆくことだ」
「中心者の信心が確かならば、座談会も、仏界、菩薩界を現すことができる」
「話し上手になれ! 聞き上手になれ! 話し方ひとつで、喜んでやってくれるものだ。
叱って押しつけたり、命令なんかでは、人は動かんよ」
全部、大事なご指導である。しっかり心にとどめて、実践していただきたい。
●崇高な学会を断じて守れ!
一、未来のために、さらに戸田先生のご指導をとどめておきたい。
学会の同志から支援を受け、そのおかげで議員になりながら、慢心を起こして堕落する ── そうした人間に対し、先生は非常に厳しかった。
「不知恩の輩だ。政治よりも、学会よりも、自分のこと、個人のことを大事にする連中だ。厳重に注意せよ!」
悪に対しては絶対に黙っていてはならない。猛然と声をあげるのだ。容赦なく責めるのだ。
「不知恩の政治家どもに、崇高な学会を断じて乱されてはならない。
我らの世界]の和合僧の学会から、そうした輩を叩き出すのだ。真っ向から教訓し、断固として増上慢を打ち破れ!」
これが戸田先生の厳たる遺言であった。
増上慢の人間が出たならば、断固、青年部が立ち上がってもらいたい。しっかり団結して、尊き民衆の城を守り抜いていただきたいのだ。
戸田先生は、支援する候補者について、「私利私欲に目もくれない、高潔な人材がいればよいのだ」と語っておられた。
まったく、その通りである。
ある時、先生は、怒りを込めて言われた。
「国民の幸福を願っているような顔をしている政治家などのなかに、その地位を利用して、一身の繁栄と私財の蓄積のみに汲々(きゅうきゅう)としている者のなんと多いことか」
権力は必ず腐敗する。だからこそ、民衆が、もっと強く、もっと賢明にならねばならない。
先生は喝破された。
「権力の魔性という怪物は、信心の利剣でしか打ち破ることができない。それは、深く人間の生命の魔性に発しているからだ。この見えざる『魔』に勝つものは『仏』しかない」
ここに永遠の指標がある。
■ 最後に、皆で題目を唱えたい。
全員が「勝利者」になるために!
全員が「幸福者」になるために!
季節の変わり目であり、体調を崩すことも多い。よく睡眠をとり、しっかりと勤行・唱題をして、健康を祈っていきたい。
海外の方々、どうか楽しく、元気でお帰りになってください。
全国の皆さん、ありがとう!(大拍手)