池田先生の指導③1-2
投稿者:河内平野 投稿日:2014年 9月 8日(月)13時27分23秒 返信・引用

有名な御書に、「賢人は八風と申して八のかぜにをかされぬを賢人と申すなり、利(うるおい)・衰(おとろえ)・毀(やぶれ)・誉(ほまれ)・称(たたえ)・譏(そしり)・苦(くるしみ)・楽(たのしみ)なり、をを心(むね)は利あるに・よろこばず・をとろうるになげかず等の事なり、此の八風にをかされぬ人をば必ず天はまほらせ給うなり」(御書一一五一頁)と。
――賢人は八風といって八種の風に侵されないのを賢人というのである。八風ちは、利・衰・毀・誉・称・譏・苦・楽である。そのおおよその意味するところは、世間的利益があっても喜ばず、それを失っても嘆かないなどということである。この八風に侵されない人を、必ず諸天善神は守られるのである――と。

要は、八風に侵されない、八風に微動だにしない「自分自身」であればよい。それが、「賢人」である。

現代は、あまりにも虚栄、誘惑が多い。
刹那主義、享楽主義が、社会を覆っている。しかも、日本人は、世間体や格好、形式ばかりを気にして、内実をおろそかにする傾向がある。

風評に動かされて、事実を冷静に確認しようとしない弱さもある。
それでは、状況の変化のまま、風向きのままに動かされる。
あまりにも不安定な人生であろう。大きな嵐、時代の変動の前には。ひとたまりもない――。

そうしたなか私どもは、何ものにも左右されることのない、信仰という、不動の支柱をもっている。
八風に断じて侵されることなく、堂々とまた仲良く、この最高の「人類貢献の道」「永遠の幸福の道」を歩んでまいりたい。

【霧ヶ峰・第三回研修会 平成三年七月二十七日(全集七十七巻)】