投稿者:まなこ 投稿日:2015年10月 8日(木)12時18分41秒   通報 編集済
■ 十神力 —- 「広宣流布の世界」を象徴

須田: 神力品の続きですが、冒頭の「誓い」に応えて、仏が、集っている文殊菩薩はじめ無量の菩薩などの前で、神通力による不思議な現象を現します。これが、いわゆる「十神力」です。

名誉会長: 十神力の説法を聞くと、あまりにも荒唐無稽な感じがするかもしれない。しかし、あくまでも「生命の世界」の真実を象徴的に示そうとしたものです。

須田: はい。まず「(1)仏が広く長い舌を出すと、天まで届いた」。
これは古代インドでは、舌を出すことは「うそを言ってません」という意味だったことをふまえています。法華経がすべて真実だという意味です。

名誉会長: 大聖人は、舌が「広い」のは十界のすべての衆生を広く救えるという意味であり、舌が「長い」のは久遠以来の妙法であるという意味を和すと言われているね。
<「御義口伝」では、「神力品八箇の大事」のうち「第二 出広長舌の事」、御書p770>

斉藤: 続いて「(2)釈尊の全身の毛穴から光が出て、あらゆる色の光を放ち、十方世界を照らした。諸仏も、同じように『広く長い舌を出し』『無量の光を放った』」とあります。

名誉会長: 宇宙中に、光と光が燦爛として、あまねく満ちていった。壮麗です。
広宣流布の世界です。
我らも光っていくのです。「信心」の心を本当に燃やせば、全生命が光るのです。
人格が光るのです。智慧が光るのです。そして、人をも照らせるのです。

遠藤: 次は、釈尊と諸仏が舌を収めて、「(3)一斉に咳払いし、(4)一斉に指を弾いて鳴らした」です。指を丸めて弾き、鳴らすのは、やはりインドの風習で「真実の証(あかし)」とされています。

須田: 諸仏の「声」と「指の音」が全宇宙に響きわたります。
するとその音で「(5)十方の諸仏の世界の大地が六種に震動」します。

名誉会長: 大宇宙が歓喜に打ち震えたのです。国土までも成仏するということです。一念三千です。広宣流布の大いなるドラマを象徴している。