投稿者:河内平野   投稿日:2015年 3月 2日(月)10時39分32秒     通報 編集済
思えば、私が戸田先生からいただいた、「追撃の手をゆるめるな!」
との最後の指示を皆に伝えたのも、ご逝去翌日の本部幹部会であった。

3月の末、総本山で、所化頭が、年少者をいじめていた。
常々、学会を悪口している恩知らずであった。

この人物と、青年部は敢然と戦った。
悪を糾弾し、猛省を迫ったのである。

その報告を戸田先生に申し上げたところ、先生は毅然と厳命されたのだ。

「いいか、一歩も退いてはならんぞ、追撃の手をゆるめるな!」

将来の先の先まで見通され、宗門内部に巣食う腐敗堕落とは断固戦えとの、甚深の指導であった。

私は声を奮って訴えた。

「この先生のご指示を、広宣流布の日まで、わが青年部の闘争の源泉としていくことを決意としたい」
師の精神を叫んで

この人生

師匠と共に

幸福抄
「恩師の精神を、ただ叫び続けて、この生涯を送ろう」
──師の正義を叫び抜き、偉大な青年の大城を築き上げることが、私の人生のすべてとなった。

恩師が亡くなり、厳しく注意する人がいないのをよいことに、私利私欲のために学会を意のままにしようとした悪人も出た。

広布の大願を忘れ、臆病、怠惰になり、保身に汲々とする古参幹部もいた。

横柄な態度で君臨し、新しい力の芽を摘み、前進の足を引っ張る者もいた。

聡明な庶民は、そうした増上慢の輩を鋭く見破り、私と共に戦ってくれた。

熱血の青年が、私の後に敢然と続いてくれた。

新生の創価学会は、この若々しき正義の熱と力で築かれてきたのだ!

恩師逝いた直後の「大白蓮華」に、私は“戸田先生と青年部”の宿縁を記した一文を寄せ、その末尾に誓いを込めて綴った。

「大樹一度《ひとたび》倒れたが、大樹の根に連なる、若き青年部の樹木がすくすくと育ち、やがて大空を覆う日も間近であろう」
──この誓いは、間断なき50年の大闘争を経て、今や全地球を包む、壮大な地涌の青年の森となった。

わが後継の青年部は、恩師の「立正安国」の大願を受け継ぎ、平和と正義の人材の林立を、さらに?剌と広げてくれている。
創立80周年、第3代会長就任50周年の春、人類の希望と光りながら、創価桜は爛漫と咲き誇った。

「花は根にかへり真味《しんみ》は土にとどまる」(三二九頁)とは、「報恩抄」の結びの御金言である。

わが心の大地であられる戸田先生へ報恩を果たしゆく誇りに、弟子の生命は歓喜踊躍する。
師弟不二

生死不二なる

君なれば

断固と勝ち抜け

創価のためにと
【二〇一〇年四月十五日 随筆「誓い燃ゆる四月」】