投稿者:赤胴鈴之助 投稿日:2017年 8月 3日(木)01時19分6秒   通報
21世紀への選択 「他者性の尊重」に基づく「開かれた対話」 p46

テヘラニアン
さきほども紹介しましたが、戸田平和研究所では「地球市民のための文明間の対話」を

モットーに掲げ、研究を進めております。

その有様を模索するなかで、「対話のルール」ともいうべき、一つのガイドラインをま

とめました。網羅的ではなく、あくまで試案的なものですが、ここで紹介させていただい

てよろしいでしょうか。

池田
どうぞ、ぜひお願いします。

テヘラニアン
全部で十項目あります。

一、他者を尊重し、心情と精神のすべてをもって他者の意見に深く耳を傾ける。

二、総意への共通の基盤を探求するが、意見の多様さを認め、重んじて、グループ思

考は避ける。

三、不適切な干渉も、節度のない干渉もしない。

四、討論に自身が貢献する前に、他者の貢献を認める。

五、沈黙も言葉であることを忘れない。発言は、適切な問いを提起するか、事実を述べるか、

主張するか、主張を明確にするか、討論をより具体的な点へ、またはより大きな総意へ進める

ことによってなすべき寄与があるときに限る。

六、重大な意見の相違があるときは、相違を認めたうえでさらに討議する。

七、自身の意見を通すため他者の意見を歪めることは決してしない。自身の異論を述べ

る前に、他者の立場に他者が満足するまで言い及ぶように努める。

八、いかなる討議事項にも一致点を形成したあと、次の議題に移る。

九、グループの方針と行動のため、一致点に含まれる意味合いを引き出す。

十、自身の同僚たちにその貢献を感謝する。

・・・以上です。

池田
いずれも重要なポイントですね。

すべての項目を通じて、「他者性の尊重」に根ざした「開かれた対話」という視点が貫かれて

います。

人類がめざすべき対話のモデルを提示した試みとして、高く評価されてしかるべきでしょう。

また、後世に残る試みだと信じます。

テヘラニアン
ありがとうございます。

今後も、さまざまな角度からさらに検討を加えながら、研究を進めていきたいと思います。