投稿者:赤胴鈴之助 投稿日:2017年 7月29日(土)16時54分32秒   通報
「21世紀への選択」
平和への「持続の挑戦」と「責任への挑戦」 p37

池田
私のことはともかく、一流の人は一流の次元=じげん で、見るべき点を見ることを実感しま
す。

自らの悩みや苦しみを乗り越えて、社会に人類に貢献=こうけん できる自分へと変革していく・・
・まさにそこに、私どもSGIのめざす「人間革命」運動の眼目=がんもく もあります。

テヘラニアン
その意味でも、私は「創価(価値創造)」という学会の名称に深い意義を感じます。

マハトマ・ガンジー、マーチン・ルーサー・キングなど、歴史に新たな「創造の道」を

開いた人々は皆、価値観の危機の時代に生まれ、生きてきました。

そうした危機の時代に・新たな「創造への知恵」を輝かせるためには、何よりも、

境遇負けない「自己規律の心」を強く育むことが肝要です。

一般に、「自己規律の心」が強い人ほど、権威に挑み、古い権威との戦いのなかで新た

な創造の道を切り開いています。

池田
危機の時代にあって価値創造の道を歩むためには、「自己規律の心」が欠かせない

・・・この博士の鋭い指摘は、胸に響きます。

この点、私の友人であるハーバード大学のヌール・ヤーマン教授も、「『持続の挑戦』
こそが、偉大なる価値創造のための源泉である」と述べておられた。

私が考える「持続の挑戦」とは、民衆が一人一人が賢明になり、強靱な連帯をつくりあ
げていくことだと思います。

「平和」という問題を考えても、民衆が権力の暴走を制御する力をもたなければ・戦争の
惨劇は決して止むことはないのです。

テヘラニアン 時代の趨勢として、グローバリゼーション(地毬一体化)にともなう世界
の相互依存性が強まっていますが、残念ながらそれに見合う”地球的視野”は、いまだ開
発途上にあるといえましょう。

私は、池田会長がそのパイオニアとして、世界的な規模で思索と行動を重ねてこられた
ことを、よく存じあげております。

池田
過分な評価をいただき恐縮です。

私はい「第三の千年」の基調となる、新たな世界ビジョンを模索し、打ち立てるための
一つの結集軸になればと願い、一九九六年二月、戸田平和研究所を創設し・博士に所長
に就いていただいたのです。

テヘラニアン
所長就任は、私にとって大変に光栄なことでした。

会長からの真情あふれる要請をお受けしたとき、この仕事は私自身が深く信じる大義
に沿うものであり、また平和を愛し求める人々とともに働く、千載一遇のチャンスである

、ということを即座に感じました。

創価学会の存在には以前から関心をもっており、私なりに研究を進めるなかで、”世界
平和を探求する不屈の団体”であるとの結論に達していたのです。

九二年七月に会長と初めて東京でお会いし、その考えは、はっきりとした確信へと変わり
ました。

池田
かつて博士は、私ども創価学会の歴史に触れて、「牧口初代会長が、宗教改革の名
において権威の宗教と戦い、平和の名において軍部の権力と戦い、自分自身の思想に殉じ
られた姿。

そこに『価値創造者』の至高の姿があると思う」と論じてくださったことがありました。

こうした深い理解を寄せてくださる博士に、所長を引き受けていただいたことは、私に
とって研究所の誕生とともに、二重の喜びとなりました。

テヘラニアン
ありがとうございます。

所長就任は、平和探求に生きてきた私にとっての、いうなれば「責任への挑戦」でもありました。

発足にあたって、スタッフとともに研究所の使命を討議していくうちに浮かび上がって
きたことがあります。

それは「新しい世界のための、まったく新しいタイプの研究所にならねばならない」という点です。

私がここでいう「新しい世界」とは、「コミニケーションの回路はどんどん拡大して
いるにもかかわらず、対話そのものは切実に不足している世界」のことです。

そこで戸田平和研究所では、モットーとして「地球市民のための文明間の対話」を掲げ、
戸田第二代会長の生誕100年である二000年を一つの目標に、研究を進めてきました。

池田
創立者として私も研究所に対し、できうるかぎりの応援をしていく決心です。