投稿者:大仏のグリグリのとこ 投稿日:2015年 2月 2日(月)11時47分27秒  

ちなみに、この「価値創造」第九号には、
『実験証明』の第七章にある「法罰観」をそのまま全文掲載し、その中で

「日蓮宗中の邪法信者のみならず、吾々、日蓮正宗の信者であっても、
純真に大善生活を行しているものを
怨嫉するものは『法華経を信ずれども信ずる功徳なしかへりて罰をかほる』こととなるのである」
(牧口常三郎全集十巻四九頁)と付け加えています。
牧口先生は、日蓮正宗内部における反対にもかかわらず「法罰」を主張しました。

「価値創造」が廃刊となったため、それに代わるものとして、不定期刊行という形で、
同年八月十日発行の「第四回総会報告」と、同年十二月三十一日発行の
「第五回総会報告」を発行します。

そして「価値創造」廃刊直後に第四回総会が五月十七日に開催され、
約四百名の会員が一橋の会館に集まり「価値創造」復刊のための請願書を
提出中であることが述べられていますが、
それが認められなかったために「大善生活実証録」を出版しました。

この第四回総会での牧口先生の講演の内容は、
まず会員が大善生活実証の体験談を数多く発表したのをねぎらい、その実験証明の意義を強調し、
次いで、せっかく入信しながら退転して地獄の生活に落ちるものも居ると語り

「そこで退転しない様にと座談会があるのです。
あるいは又、体験談を実際に持ってきて始めて論より証拠を示しあうので、
お寺だけでは出来ない事を、我々が演じているのであり、ここに本会の大切なる価値があります」
(牧口常三郎全集十巻一四五頁)と創価教育学会の存在意義を明かしています。

そのうえで
「同じ正宗信者でも自分だけがよいと云う独善主義の従来の信仰者は、個人主義の信仰であります」(同一四六頁)

と訴え、日蓮正宗旧法華講を批判し

「我々は菩薩行をなし、人のために骨を折り、大慈悲を施さねばならぬ」(同一四七頁)

と、会員に自覚を促しています。

さらに
「我々は国家を大善に導かねばならない。敵前上陸も同じである。
数千人の説教中に一人も残らないような従来の教化運動とは異なり、十年前はただ一人だった同志が、
このように、繁栄したのは、全く信仰の基礎に立ち、現証を示し合えばこそである。

ここまで来たのを以て察するに、今後とも、家庭を救ひ社会を救い、
そうして広宣流布に到るまでのご奉公の一端も出来ると信ずるのであります。

お互はこの大事な使命を帯びていれば、自分本位ではなく、利用するのでなく、如何なる時にも、
この選ばれた大善人である事を自覚して精進せんことを誓わねばならぬ」(同一四七頁~八頁)

と訴え、当時の国家権力を相手に、広宣流布の実現のための使命をはたすことを
初めて打ち明けました。