投稿者:大仏のグリグリのとこ 投稿日:2017年 3月12日(日)09時05分16秒   通報
一度、整理します。

十界の生命は、具体的には五陰(色心)の活動をもち、その五陰が和合(不二)して
一個の統一した生命体(衆生)として現れます。

そして、その生命体(衆生)は
個々に違いがあり、それぞれの衆生に住む国土があります。

これらの三世間を解き明かして、
初めて十界の生命の存在が明確になり、一念三千が成立するのです。

一念三千を構成する哲理は「十界・十界互具・十如是・三世間」ですが、

これらの関係性を簡単に説明すると、

大聖人は

「実相は必ず諸法、諸法は必ず十如、十如は必ず十界、十界は必ず身土」(一三五八頁)

との経文を引いてその意義を述べています。

つまり、実相――生命は架空の世界にあるのでもなければ、
特別な姿であるのでもなく、必ず諸法――森羅万象として現れる。

そして森羅万象は、必ず「相・性・体」の三如是を体とし
「力・作・因・縁・果・報・本末究竟等」の七如是の働きを備えています。

さらにこの十如是を備えた生命は、必ず十界に収まり、
十界の生命は必ず環境をもった主体として現れます。

だから「十界・十界互具・十如是・三世間」は、決して十界も
十界互具も十如是も三世間も〝ある〟というような並列的な存在ではなく、

一界が十界をもち、十界おのおのが十如是をもち、
しかも厳然と三世間の相を備えている――という、奥行きのある体系なのです。

この立体的な〝生命の実体〟を完璧に解き明かしたのが「一念三千論」です。