投稿者:赤胴鈴之助 投稿日:2017年 3月 7日(火)03時24分25秒   通報
桜の城 嵐の「4・24」5/5

やがて、暗き四月二十四日を迎えた。火曜日であった。
全国の代表幹部が、元気に、新宿文化会館に集って来た。

しかし、”七つの鐘”を打ち鳴らし、新たな出発となるべき、意義ある会合は、
私の「会長勇退」と、新会長の誕生の発表の場となってしまったのである。
大半の幹部にとって、まったく寝耳に水の衝撃であった。

私は途中から会場に入った。
「先生、辞めないでください!」「先生、また会長になってください!」
「多くの同志が、先生をお待ちしております!」などの声があがった。

皆、不安な顔であった。
「あんなに暗く、希望のない会合はなかった」と、当時の参加者は、皆、後に、
怒り狂っていた。

私は、厳然として言った。
「私は何も変わらない。恐れるな!

私は戸田先生の直弟子である!正義は必ず勝つ!」
と。
あまりにも 悔しき この日を 忘れまじ
夕闇せまりて 一人歩むを

これは、四月二十四日に記された日記帳の一首である。

わが家に帰り、妻に、会長を辞めたことを伝えると、妻は、何も聞かずに「あ
あ、そうですか……。
ご苦労様でした」と、いつもと変わらず、微笑みながら、迎えてくれた。