投稿者:寝たきりオジサン 投稿日:2017年 2月28日(火)18時26分52秒   通報 編集済
2007-1-24

寒風に
笑顔で勝ちゆく
梅の花

年頭より、尊き母であられる我が婦人部の総会が、日本全国の、あの地この地で
、明るく賑やかに開催された。「一華を見て春を推せよ」(御書222ページ)
とは、御聖訓の一節である。一輪また一輪、わが同志が咲かせゆく対話の華花は、
満開にならんと、清々しく「春遠からじ」の花風に吹かれてきた。
「私は、毎回の誕生日を、自分にとって『最初の誕生日』と思っております」と
は、世界的な大経済学者ガルブレイス博士の有名な言葉である。八十二歳になる
誕生日の直前に、博士は、わが聖教新聞社にお見えになった。長い時間、有意義
な語らいをした。そこには、「生まれ変わった息吹で新たな出発を!」との決意
が報っておられた。「人は年齢を重ねるほど、ますます学んでいくべきです」と
語られていた、あの長身の博士の姿が、私には懐かしい。

共に、深い友人となった。ハーバード大学の近くにある博士のご自宅にも、お招
きいただいた。対談集も発刊した。多くの思い出が回顧されるともあれ、イタリ
アの桂冠詩人ベトラルカの言葉を思い出した。「(私は)偽りのない友情を最も
切実に求め、その友情を絶対の信頼をもって暖めた」
夫婦して
真剣勝負の
唱題に
祈りは叶わん
諸天は護らむ

これは、ある年の元朝、妻と共に、大切な全同志の「健康長寿」と「栄光勝利」
を深く祈念したあとに、詠んだ一首である。そして私たち夫婦は、初日の出を
見つめた。光はあまりにも美しく輝いていた。人の心も、こうであらねばなら
ないと深く思った。戸田先生、そして、あの友、この友の顔を思い浮かべつつ、
「他人からうけた恩恵は絶対に忘れないことを率直に誇りとしている」と、ベ
トラルカの吉葉を引きながら、語らいが終わった。
あの文豪であるゲーテが、「ここから見るライン川が一番美しい」と賞讃した、
現在、世界遺産となっているライン河畔に立つ館がある。それが、私たちのドイ
ツの広宣流布の中心拠点である、ビラ・ザクセン総合文化センターである。この
センターは、今年も多くの近隣の友人たちを交えて、楽しく新年をスタートした。
これこそ人間だ!私は、ゲーテの言葉が胸に残っている。「祈りは心の希望を新
鮮にする」と。その通りだ。妙法蓮華経の音律は、無限の「希望」と「蘇生」の
源泉の法理であるからだ。

ある時、ゲーテは、親友シラーが会話の席で見せた堂々たる姿を讃えて、語った。
「(シラーは)何ものにもわずらわされず、何ものにも制約されず、あの思想の
翼をひきおろすようなものは何一つない。彼の心の中に生きている偉大な見識は
、遠慮会釈なくいつでも自由に口をついて出る」と。そしてゲーテは、側にいた
青年たちに強く促した。「これこそ本当の人間だったのだ、みんなもあのように
ならなければだめだよ!」まったく、その通りだ。真実を叫び、正義に生き抜く
のに、何の制約があるものか。何の遠慮がいるものか。私の師匠・戸田先生は、
常に私たち青年に、厳然と、「勇気を持って、勇敢に戦え!痛烈に叫べ!」と指
導なされた。

戸田先生の言葉は続いた。「人を引っ張っていくには、名誉欲と金欲を、かなぐ
り捨てることだ。これらを捨てた人間ほど、強く、いい意味で、手のつけられぬ
ものはない」このありのままの生命を最大に光り輝かせていく力が、「無作三身」
の信仰である。ここに、学会の強さがある。いささかも気取らず、つくろわず、た
だ誠実一路で広宣流布の信念を貫き適してきたからこそ、学会はあらゆる民衆を糾
合し、痛快に勝ってきたのだ。「本門の時代」──それは汝自身の生命に具わる「
如来秘密神通之力」という究極の「仏の力」を発揮する時代である。真の広宣流布
の使命を持つ偉大なる「地涌の菩薩」の大陣列が立ち上がる時が来た。

我ら創価の師弟が──共に永遠に連なる、深く尊き師弟が、いよいよ仏法の真髄の
仏力・仏力を無限に、そして思う存分に出し切っていく時代が到来した。新しき太
陽の仏法が昇ったのだ。

荒海の鯱の如く

戸田先生は、青年たちのために詠まれた。

荒海の
鯱にも似たる
若人の
広布の集い
頼もしくぞある

空飛ぶものの王は「鷲」。
地走るものの王は「獅子」。
そして──
海征くものの王は「鯱」である。

泳ぐ速度は、イルカやサメよりも速いといわれ、生存を賭けた戦いに臨んでの仲
間同士の連係も巧みである。むやみな攻撃はしないが、ひとたび狙った獲物は、
絶対に、そして確実に倒す。先生は、この”海の大王”に譬えて、「破邪顕正」の
広宣流布の先頭に立ちゆく青年部への、それはそれは全幅の信頼を放って、謳わ
れたのだ。師匠が安心して弟子に戦いを任せてくださる。これほどの誇りはない。
これほどの各誉はない。これほどの深遠なる人生はない。