投稿者:寝たきりオジサン 投稿日:2017年 2月 6日(月)19時53分59秒   通報
今、始まる!!
創価教育の大航海が!!

躍り出よ!!世界平和の大指導者

タゴール教育の理想は師弟の交流に

艱難を突き抜け学べ!!勝て!!

創立者メッセージ(聖教新聞2001.8.27付)
「栄光」と「勝利」の第一期生の皆さん、ご入学、本当におめでとう!私の創立
した大学に、ようこそ集ってくださいました。私は、キャンパスの光となり、風
となって、皆さんを包み、祝福したい思いでいっぱいです。共に「建学の精神」
を掲げながら、アメリカ創価大学の建設に勇んで取り組んでくださる教員の先生
方、ならびに職員の皆さま方。どうか、私たちの「生命」であり、「希望」であ
り、「未来」である第一期生を何とぞ、よろしくお願いいたします。

尊敬するアルン・ガンジーご夫妻をはじめ、ご来賓の先生方。また、ご家族やご
友人をはじめ、ご列席の皆さま方。若き俊英たちの晴れの出発をば、温かく見守
ってくださり、創立者として、心より厚く厚く感謝申し上げます。

千年先の未来へ

中国の英知の言葉に、「十年樹木、百年樹人」とあります。木を樹えるには十年
を尺度に、そして人を育てるには百年単位で、未来を見つめゆけ、との箴言であ
ります。百年、二百年先、さらには五百年、千年先の人類の未来のために、天を
突く大樹のごとき、堂々たる世界平和の指導者群を、断固として育成したい。私
は、その燃え上がる思いで、アメリカ創価大学を創立いたしました。

第一期生の皆さん方は人間主義の壮大なる「人材の林立」の〝原点″となる、あ
まりにも尊き、また、あまりにも深き使命の方々であります。カリフォルニアの
若い木々は、太陽の光を浴びて大きく成長し、やがて、一面の大地を鮮やかな緑
で包んでいきます。これと同じように、アリソビエホの光眩きこの丘から、「創
価の大樹」が陸続と育ち、必ずや、世界に〝希望の緑野″を広げゆくにちがいあ
りません。

その頼もしき未来の晴れ姿を思うと、私の胸は高鳴ります。きょうは、「世界市
民の教育の新しき挑戦」の開始にあたり、インドの詩聖タゴールの足跡等を通し
ながら、皆さんと一緒に、四つのことを思索し、確認しておきたい。それは、第
1に「艱難(かんなん)との闘争」、第2に「正義の友情」、第3に「師弟の交流」
、第4に「使命の開花」であります。ここに、21世紀の人間教育の大きな指標があ
ると考えるからであります。

100年前の学舎

今からちょうど1世紀前の1901年、インドに人間主義の教育を志向した、一つの学
舎が誕生しました。ベンガル州・シャンティニケタン(平和の郷)の〝森の学園

であります。創立者は、マハトマ・ガンジーの盟友であり、世界的な詩人である
タゴールです。最初の学生は、わずか5人で、教師も5人という出発でありました。
しかし、この学園こそが、幾多の逸材を輩出してきた世界的な学府であるタゴー
ル国際大学の源流なのであります。当時の帝国主義の支配下にあって、〝型には
める″教育ではなく、学生たちが〝自分で考え体得していく″創造的な教育を目
指しての精神闘争が始まりました。

とともに、創立者タゴールは、虐げられてきた民衆を護り抜かんと、自ら先頭に
立って勇敢なる行動を続けていったのであります。それゆえに、権力からは、さ
まざまな迫害が加えられました。誤解や悪意の誹謗も浴びせられました。加えて、
相次ぐ家族の病死などの悲劇も打ち続いております。しかしタゴールは、獅子で
ありました。喜々として学ぶ、わが学生たちの姿を、自分自身の励ましとしなが
ら、教育に、創作活動にと、いやまして、全身全霊を打ち込んでいったのであり
ます。彼が、自由と希望の天地・アメリカの各都市を訪れたのは、この時であり

ました。講演の要請を受けて、ボストンヘ、シカゴへと足跡を残しております。
このアメリカで、彼がインドについて、人間精神の崇高さについて、絞り出すよ
うな思いで語った言葉が著作となり、世界中の人々の心を揺り動かしていきまし
た。東洋人として初のノーベル文学賞が贈られたのは、まさに、このような苦闘
の最中であったのであります。タゴールにとって、幾重にも意義深き〝アメリカ
との対話″でありました。思えば、タゴールとほぼ同時代を生きた、わが創価教
育の創始者・牧口常三郎先生も、先見の地理学者として、「未来の文明の統合と
結合の天地はアメリカ合衆国なり」と展望していたのであります。

ともあれ、若き皆さんにとっても、「艱難にまさる教育なし」であります。人間
の生命は、いかなる艱難をも「創造の飛躍」へと変えゆく力を持っている。いな、
艱難こそが、その巨大な力を引き出していくのであります。先哲の至言にも「鉄
(くろがね)炎(きたい)打てば剣(つるぎ)となる。賢聖(けんしょう)は罵
言(めり)して試(こころ)みるなるべし」と説かれている通りであります。ゆ
えに、試練にぶつかったその時こそ「よし!自身の可能性を広げるチャンスだ」
と決めて、青年らしく、粘り強く、前へ前へと突き進んでいただきたい。

その強き不撓不屈(ふとうふくつ)の意志あるかぎり、必ず「道」は、開けてい
くものであります。私は、皆さん方が一人ももれなく、「我、勝てり!」という
勝利の青春を完走されゆくことを、祈りに祈り抜いていく決心であります。黄金
の友情を戦うタゴールにとって何よりの収穫は、理想を共有する世界の良識と、
終生にわたる友情を結べたことでした。その一人が、わがアメリカ創価大学が、
教室棟に、その名前を掲げたマハトマ・ガンジーです。終生の盟友となった二人
でしたが、すべての考え方が一致していたわけではありません。時に激しく論争
しました。

しかし二人は、「民衆のために戦う」との一点では、深く一致していました。し
たがって、どんなに論争しても、互いの敬愛の念は変わらなかったのです。タゴ
ールは、80年の生涯の最後まで、国際大学の資金繰りのために、舞踊劇を書き、
演出・監督し、公演旅行を続けました。衰弱した体で、自ら舞台にも立ちました。
ある時、それを知ったガンジーは創立者の戦いとは、これほどまでに壮絶なもの
なのかと愕然とします。そして、真心の小切手を同封した手紙を送り、タゴール
の健康を気遣い、いたわったというのであります。

苦境の最中にあって、友の励ましほど、勇気づけてくれるものはありません。な
かんずく、正義で結ばれた「友情」ほど強いものはない。「悪人の敵となりうる
勇者でなければ善人の友となり得ぬ」とは、牧口常三郎先生の箴言であります。
18カ国から勇み集ってくださった、誇りも高き一期生の皆さんは、どうか、この
キャンパスで、大いに議論もし、切磋琢摩し、生涯にわたる「黄金の友情」を育
んでいってください。よき友を尊敬し、聡明に協調し合いながら、仲良く調和し
ていこうという、その心それ自体が、自分の周囲から平和の世界を広げていく源
泉なのであります。

師と同じ責任感

ところで、タゴールが取り組んだ〝教育の理想″とは何であったか。それは「師
弟の交流」でありました。タゴールは言います。インドの伝統では、「師の魂の
成長に伴って、弟子の魂が育っていった」。私の心を捉えたたのは、「高い憧れ
と望みの生活を、師と弟子が、共に分け合う教育」であると。〝教師が上で生徒
は下″ではない。師と弟子が、共に学び、共に成長する。その、みずみずしい全
人格的な触発こそ、教育の理想の姿だというのであります。

これは、洋の東西を問わず、人間教育の究極の姿といってよいでありましょう。
アメリカ・ルネサンスの哲人エマソンが、名著『代表的人間像』の中で、「ソク
ラテスとプラトンとは、どんなに強力な機械をつかっても、完全には引きはなす
ことができない二重星である」(酒本雅之訳)とつづっていたことを、私は思い
起こすのであります。大乗仏教の精髄である「法華経」には、師の弟子に対する
願いが、次のように語られます。

「如我等無異」――我が如く等しくして異ること無からしめん、と。すなわち、
すべての人に、無量の智慧と勇気と福徳にあふれる生命が具わっている。その生
命を、自分と同じように、等しく弟子にも聞かせたいのだという「師弟不二」の
宣言です。師匠は弟子を〝自分以上の人材に育てよう!″と尊敬し、心血を注い
でいく。弟子は師に応え〝師と同じ境涯、同じ責任感に立とう!″と、どこまで
も成長していく。この最も崇高な人間性の交流こそが、「創価教育」に脈打つ「
師弟」なのであります。

〝21世紀のガンジー″が続々と

きょう8月24日は、ご存じのように、私が19歳の時、戸田城聖先生を人生の師と
定め、一青年として、世界平和への闘争を開始した日です。ちょうど、一期生の
皆さんと同じ年代でした。そして、先師・牧口先生が、日本の軍国主義と戦い抜
いて、獄中に殉じたのは、73歳。病弱で、30歳までもつかどうかと言われた私が、
今、その先生の殉教の年齢を超えようとしております。きょうの第一期生の皆さ
んの出発を、牧口先生も、戸田先生も、どれほど、お喜びになっていることか。

まことに不思議な縁の皆さん方であり、その「使命」は限りなく大きい。いな、
「天命」であり、「宿命」といえるかもしれません。ともあれ、すべての人に、
その人でなければ果たせない使命がある。それを、断固、果たし抜いた人が勝
利者であり、幸福者です。皆さんの中から、21世紀のガンジーが、タゴールが
続々と出てほしい。また、21世紀のポーリング博士やキング博士、ローザ・パー
クス女史も育ちゆくであろうことを、私は確信しております。そうでなければ、
万年への平和構築の作業は間に合わない。創立の精神を分かち合う「世界市民」
が、躍り出なければならないのです。大学の勝利は「学生」で決まります。

アメリカ創価大学の「勝利」は、皆さんにかかっている。私と一緒に、教職員
の方々と一緒に、さらにまた、アメリカの最良の知性と共に、全世界の心ある民
衆と共に、断じて勝ちましょう。

「君よ、我が道を一人往け!」

牧口先生は、「羊千匹よりも獅子一匹たれ」と叫ばれました。私も「正義によっ
て立て!汝の力二倍せん」との信念で、いかなる迫害にも耐え、すべてを捧げて、
皆さんの舞台を切り開いてきたつもりです。大事なのは、何ものにも負けない、
「正義の大城」たる自分自身を築き上げることです。その新たな世紀の、新たな
価値創造の遠大なる戦いが、きょうより始まりました。結びに、マハトマ・ガン
ジーが、民衆の中へ、悩める人々のもとへと歩いていくなかで口ずさんだ、タゴ
ールの詩を贈ります。

「君の呼びかけに、だれも答えないならば君よ、我が道を一人往け皆が恐れを抱
いて沈黙するならば君よ、開いた心と恐れなき声をもって、ただ真実のみを語れ」
きょうは、本当におめでとう!お会いできる日を楽しみにしております。歴史的な
第1回入学式に、ご出席してくださった、すべての皆さま方に、重ねて心より感謝
申し上げます。

サンキュー・ベリー・マッチ!

(2001.8.24)