投稿者:寝たきりオジサン 投稿日:2017年 2月 5日(日)19時35分2秒   通報 編集済
2009年4月10日

「世界市民を育成する人間教育の城――創価学園で入学式」と報じた4/9付け本紙
1面、感動的でした。4/8、関西創価高校に入学した新入生親子の絆を綴った「名
字の言」に心打たれた読者も数多くいたに違いない。

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……親子の強い絆に結ばれた麗しい家族に、先哲(吉田松陰)ゆかりの山口県萩
市でお会いした。「一生、歩けないでしょう」。少年を診(み)た医師は、そう
告げたという。難病の筋ジストロフィー。しかし、両親は「私たちを強くするた
めに、この子は生まれたはず」と、懸命に祈り、リハビリに付き添った。小学校
に入る時、ランドセルを背負って歩くわが子を見て、信心の功力を確信した▼随
分、つらいこともあったろう。だが、少年は、どんな時も、広布のため、友のた
めに尽くす両親の姿から、しっかり信心を吸収していた。そして、「池田先生の
もとへ!」と昨日、関西創価高校に入学した▼仏法では、「親子一体の成仏」を
説く。親の信心で子は伸び、この信心で親は輝く。冬を耐えて咲き薫る、春の花
のような“笑顔の家族”に触れ、つくづくそう感じた。

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「名字の言」で紹介された「麗しい家族」、山口県萩市川上の黒川さん一家の体
験。この春、念願の関西創価高校に入学した黒川和輝君。父・清人さん(副支部
長)、母・敏江さん(地区副婦人部長)の長男として生まれ、育った。黒川家に
は3代続けて、ずっと病魔と闘ってきた歴史がある。母・敏江さんの祖父母は昔か
ら、萩市内で老舗の仕出し屋さんを開き、草創期から純真な信心を貫いてきた。

その祖母が筋ジストロフィーを患った。子や孫に遺伝する罹病率の非常に高い難
病である。案の定、娘の敏江さんも発病した。だが、女子部で地道に活動する敏
江さんは、懸命な治療とリハビリで、日常生活に支障を来さないまでに強い体に
回復。男子部で戦っていた清人さんと縁あって結婚した。敏江さんの一番の悩み
は出産だった。

ある時、心配する敏江さんに夫の清人さんがこう告げた。「どんな身体で生まれ
てきたって、世の中で一人でも勇気づけることができるのなら、その子は使命の
人だろ」「池田先生がお元気で広布の指揮を執られる時代に、弟子として生きら
れる。これ以上の幸せはないよ。後継者をつくろう!」夫妻の心が決まった。そ
して、誕生したのが和輝君。喜びはつかの間だった。敏江さんの不安が的中した。

いつまでたっても、ハイハイどころか、首も据わらない。「進行性の筋ジストロ
フィーです。一生、歩けないと思ってください」。夫妻の心を凍らせるほど、医
師の診断は残酷だった。それでも、夫妻はくじけなかった。「この子は私たちを
強くするために生まれてきたはず」「よし、歩けるようになって、あのお医者さ
んを蹴飛ばしてやろうね!」夫妻は来る日も来る日も懸命に祈り、きついリハビ
リに付き添った。

そして、どんなことがあっても学会活動に真剣に取り組んだ。数年後、和輝君の
病気の進行がおさまった。奇跡的に歩けるまでに回復した。小学校に上がる時だ
った。ランドセルを背負って歩き始めた和輝君を見て、夫妻でクシャクシャに泣
いた。残酷な診断を告げたあの医師は「うれしい診断はずれでした」と、目を赤
らめて喜んでくれた。昨年、筋ジストロフィーを患っていた祖母が亡くなった。

和輝君に師匠の偉大さを語り続けた“学会の宝”のような優しい祖母。家族みん
なで食事する時、孫に何度もつぶやいた。「和輝君、大きくなって広布のお役に
立つんだよ」「先生が作られた創価学園に行こうね」広布一筋に走る両親と、師
匠の偉大さを語り続けた祖父母の熱き思いをまっすぐに受け止めた和輝君は「必
ず、広布の人材になってみせる」と心を定めた。人知れず、厳しいリハビリを続
けながら、勉学にも挑戦。小学校ではトップクラスの成績を収めるまでに成長した。

3年前、関西創価中学を受験したが、失敗。しかし、ますます闘志を燃やして高校
受験に挑戦。今春、見事に「関西創価高校合格」の栄冠を手にした。黒川和輝君は
今、こう誓っている。「世界一の家族と素晴らしい同志の皆さんに励まされて、こ
こまで強く生きてこられました。今度は、僕が人を励ましていけるよう、教師を目
指して頑張ります。“負けじ魂ここにあり”(学園愛唱歌)です!」4/8、東西の創
価学園で行われた入学式。最後に創立者が新たに5番の歌詞を綴り贈られた学園愛
唱歌「負けじ魂ここにあり」を大合唱した。

「正義の誇りに/胸を張れ/君に託さん/この大城(しろ)を/学べ勝ち抜け/
世界まで/負けじ魂/朗らかに」

“創立者との絆は永遠なり”――師弟の歌声が天高く轟きわたるフィナーレ。
愛唱歌「負けじ魂ここにあり」を声を限りに歌い上げた黒川和輝君や東西の創価
学園に晴れて入学した新入生全員の胸に、生涯忘れ得ぬ思い出として刻み込まれ
たに違いない。