人材の育成①
投稿者:河内平野 投稿日:2014年 9月24日(水)10時45分54秒 返信・引用

「人」を育てることほど楽しく、またむずかしいものはない。これほど意義ある、また労多き仕事もない。
しかし一切は「人」で決まる。育てねばならない。育たねばならない。

きょうは少し雰囲気を変えて、まず日本の古都・京都のお話をしたい。
京都は、三年後の一九九四年、平安建都――すなわち平安京が建設されてから、千二百年という大きな節を迎える。

千二百年。決して短い歴史ではない。転変常なき人の世である。
栄枯盛衰の波に洗われながら、今なお繁栄していくことは容易ではない。

学会は六十年。まだ、これからである。
そしてわれらが正法を根本に建設しているのは、万年にわたる「民衆勝利の都」「人間文化の城」である。
その大いなる戦いの前途も、むろん平坦ではない。

しかし、確かなる未来に一念を定め、祈り、動いていく時、小賢しい策動も、悪人の野合による迫害も、風の前の塵のようなものである。やがて吹き飛ばされ消えていこう。
まして現代は、激しい変化の時代である。
この京都でも、伝統を大切にし、生かしていくことは当然として、いかに新しい栄えの道を開いていくか――この一点に、真剣に英知を結集している。

どこの世界であれ、伝統の上に安易にアグラをかいているだけでは、時代に取り残されていくばかりである。
京都では《市民レベルでの国際交流》を重視し、とくに留学生を大切にしていくことが取り組まれているという。
留学生は、各国の未来の指導者である。
留学生を大事にすることは、その国の未来を大事にすることである。
留学生と友情を結ぶことは、世界に友情を広げることである。
その意味でも、わが創価学会の海外交流への期待も、ますます大きいといえよう。

【婦人部・青年部合同協議会 平成三年九月二十一日(大作全集七十八巻)】