投稿者:寝たきりオジサン 投稿日:2016年11月20日(日)08時57分56秒   通報
◎モスクワ大学.総長室専門分析局のユーリー・カンツール副局長の喜びの声をお届けします。
私は長年、旧ソ連の外務省に勤めた後、モスクワ大学で働くようになりました。
そこで、思いがけなくも、私の旧友であるモスクワ大学総長室専門分析局のイリチェンコ局長と共に、

モスクワ大学・サドーヴニチィ総長と池田大作博士の対談集のロシア語版の編集作業に
携わることになりました。

そして2006年、池田博士とトインビー博士の対談集をロシア語へ訳するというお話を
いただきました。

すでにロシア語で出版されている池田博士の多くの対談集や著作――同大学・ログノフ前総長との対談集『第三の虹の橋』をはじめ、

セレブロフ対談、アイトマートフ対談、リハーノフ対談、ゴルバチョフ対談、

また、御書講義録『人間を信じて――日蓮大聖人の御書より』等にも目を通しながら、すっかり夢中で翻訳に取り組みました。

それは、まず何よりも、池田博士の全ての著作が、深い人間愛と、人間の精神的尊厳を勝ち取るための闘い、人間革命の哲理、

そして、戦争や紛争ではなく対話を通じた諸問題の解決や、人類が抱える現代社会の問題解決への方途に関する深い理解に貫かれているからです。

まさに、これらの点が、多くの読者の心にも感動を呼び起こしているのです。

私は完成後のトインビー対談(2007年に発刊)を60人以上の友人・知人に贈呈しましたが、その反響は大変興味深いものでした。

職業などに関係なく彼らの全員が、対談集の内容に深く共感するとともに、

この対談集で語り合われている問題の多くが、現在においても重要性を失ってはいないと
いう事実を指摘しました。

また、対談集の中で語り合われている、教育や人間の内面世界、無意識、心理、意識の操作、科学と宗教、環境問題、政治・経済、戦争と平和の問題、人口増加、都市化といった多くの問題は、現代世界において、より一層深刻化しているという点です。

この対談が特別な価値を持つのは、池田博士とトインビー博士が率直に、かつ極めて分かりやすく、人類の過去、現在、未来について、自らの見解を述べている点にあります。

こうした意見は、私の友人・知人からも聞きましたし、今も耳にしています。
先日も、私の友人・知人の助言により、国際政治・経済関係の講座が行われているいくつかの大学の図書館に、この対談集が置かれたことをうかがいました。

また、私の知人が、ロシア語に翻訳された文章の質の高さと優れた表現を評価してくれ
ました。

これはあくまでも、対談の内容が正確かつ分かりやすいことによるものです。それによってロシア語への翻訳がスムーズに行えたのです。

こうして私が携わらせていただいたトインビー対談の全体的な評価をするならば、それは、対話芸術の珠玉であると言えましょう。私自身、この対談集に携わるなかで、生命の永遠性というものを考えるきっかけを得ました。

この本が、ロシアの読者の高い評価を得たことを心から嬉しく思います。
しかし、もっと重要であり、私が心から誇りに思うのは、翻訳というささやかな事業が、
小さな貢献であるにせよ、両国民の相互理解と友好関係の強化に寄与出来たことです。

今後も、池田博士の著作の翻訳に尽力できることを念願しています。