投稿者:無冠 投稿日:2016年 9月11日(日)13時52分10秒   通報
全集未収録のスピーチ144編の各抜粋(聖教新聞 2006.5~2010.4)を掲示します。

2008-7-16 【新時代第20回本部幹部会 広布第2幕第10回全国青年部幹部会】

■ 一、ブラジルの著名な音楽家ヴィラ=ロボスは言った。
「”歌”を歌える民衆は、あと一歩で幸福を勝ち得るのだ」
わが恩師の戸田先生もまた、「学会は、歌とともに戦い、歌とともに進もう」と呼びかけられた。
こうした先哲の言葉の通り、わが学会には歌声が響きわたっている。真実の団結と勝利の姿が、ここにある。
きょう歌ってくれた皆さん、ご苦労さま!
万歳だ! 本当に、上手であった。皆で、もう一度、賞讃の大拍手を贈りたい。ありがとう(大拍手)。

■ 一、20世紀ブラジルの文豪ギマランエス・ローザは綴っている。
「人生が私たちに要求するのは勇気である」「勇気とは、心をはずませるものなのである」(中川敏訳「大いなる奥地」、『筑摩世界文学大系83』所収、筑摩書房)
人生の勝利の第一条件は「勇気」である。
勇気の人は、どんな試練があろうとも、前へ前へ進む。ゆえに、必ず道が開かれる。
戸田先生は、指導された。
「信心とは、金剛の勇気である」「力ある人生を生きるのだ」「一緒に連戦連勝の人生を生き抜こう!」と。この通りに、金剛の勇気で連戦連勝の人生を楽しく前進しよう!(大拍手)

一、全国の同志の皆様方、そしてまた海外の同志の皆様方、毎日の広宣流布の大闘争、本当にご苦労さま!
いよいよ、わが学会も、本格的な総仕上げの段階に入った。
これまで懸命に広布に励み、学会に尽くしてくださった同志を大きく宣揚させていただきながら、私は、世界の人たちが仰ぎ見る堂々たる「平和と文化の大牙城」を盤石に築いてまいる決心である。
皆様の子孫末代までもが誇りに思える素晴らしい創価学会を、後世に残して差し上げたいのである。

●菩薩とは誰か
一、約1200年前、像法時代に「法華経」を弘めた日本の伝教(電業)大師(最澄(さいちょう))は記している。
「国の宝といわれ、国を利するものといわれるものは菩薩でなくして誰であろうか」(勝又俊教訳「山家学生式」、『古典日本又学全集15』所収、筑摩書房)
国の宝といわれ、国に真に利益をもたらすものは、だれなのか。
それは、(法華経に説かれている通り)菩薩であるとの大宣言である。
それでは、末法の今、大聖人の仰せ通りに、妙法を唱え弘め、人々のため、社会のため、国家のため、そして世界平和のために、地涌の菩薩の行動をしているのは、一体、だれなのか。
それは、わが創価学会の同志以外にはいないと断言したい。
私たちは、その誇りを持つべきなのである(大拍手)。

一、権力者だから、偉いのか。大富豪だから、偉いのか。
人間の価値が、そんなことで決まると思うならば、とんでもない間違いだ。
いわんや、三世を貫く、大宇宙の法則である仏法から見るならば、人間の権力の世界など、まったく、とるにたりない存在にすぎない。恐れることなど何もない。
この偉大なる仏法を実践する私たちこそ、法華経に説かれた「菩薩」であり、最高に尊い「国の宝」「世界の宝」なのである。
諸天も諸仏も、私どもを護らないはずがない。それを確信していただきたいのである。
遥かな境涯の高みから、一切を悠然と見おろしながら、真実の幸福の大道を、勇敢に、また朗らかに進んでまいりたい(大拍手)。

● 「狼狽(うろた)えない当惑もしない」
一、「下から上を動かせ」──これが牧口先生の指導であった。
先生は、強大な国家権力に対して、堂々と正義を主張された。
「下から上へ」変革の波を起こす。これが民主主義である。妙法の世界である。
皆、同じ人間だ。生命は平等に尊い。正義に生きる庶民こそ、真の王者なのである。
戦時中、牧口先生は「今こそ国家諌暁の秋(とき)ではないか」と叫ばれた。臆病な幹部たちは動揺した。
しかし、戸田先生だけは違った。こう言われていた。
「私は狼狽えもしなければ、当惑もしなかった。それは、牧口先生が、私にとって大恩人であり、慈悲深い師匠であり、同じ血の流れを感ずる親でもあったからである」
学会が弾圧されるなか、戸田先生は師弟の道をまっすぐに歩まれた。牧口先生とともに牢獄に入り、最後まで戦い抜いていかれたのである。
戸田先生の牧口先生に対する姿勢。それは、あまりにも厳粛であられた。

一、戸田先生は門下に、こう語られた。
「折伏は、戸田が師匠である。
師弟の縁が決まった以上、皆さんは、幸福になりなさい。信心と折伏によって、戸田の一門として貫き通していきなさい」
こう戸田先生が言われた通り、私は、先生の弟子として生き抜いた。
先生の偉大な思想を、厳然と継承し、世界中に広めてきた。
そのことを、心ある識者は正視眼で評価してくださっている。

● 青年が成長せよ
一、晴れ晴れと大勝利の「広布第2幕 第10回全国青年部幹部会」、本当におめでとう!(大拍手)
青年だ。青年の時代である。
戸田先生も、青年に最大に期待し、こう語っておられた。
「学会は、実践の団体だ。青年たちが早く立派に成長せよ! なんといっても、これからの学会を背負っていくのは青年である」
私は19歳で戸田先生の弟子となった。ずっと先生のお側でお仕えした。
先生は「大作! 大作!」と、いつでも、どこに行かれても私を離そうとしなかった。
夜中に電話で呼ばれて、タクシーで急いで先生のもとへ向かったこともあった。ありとあらゆる訓練をしていただいた。
当時、私よりも年上の、年配の幹部は大勢いた。しかし、先生が本当に信頼し、未来を託そうとされていたのは私だった。青年だった。
人間は、年を取ると、どうしてもずるくなる場合がある。要領に走り、自分が威張る。
そうした傾向があることを、先生は鋭く見破っておられた。
私も、戸田先生と同じく、ずっと青年の育成に力を注いできた。
次の時代を担いゆく指導者を訓練し、育ててきたのである。

● リーダー革命を
一、格好主義では発展はない。どうしたら現実に広宣流布を進めていけるか。この一点を、一生懸命、祈りに祈り、苦労し抜いていくのがリーダーだ。
同志と接する時も、心から讃え、励まし、感謝していくことだ。皆、広布を進めてくださっている大事な方々である。
皆の奮闘を、決して当たり前と思ってはならない。まして、上から見おろして、苦労を押しつけるなど、もってのほかである。
師のために! 同志のために!──まず自分が立ち上がる。
この魂が燃えたぎっているのが関西だ。頼むよ!
リーダー自らが、求めて信心を錬磨するのだ。自分を革命するのだ。そこからしか、新しい時代は開けない。

■ 一、きょうは、台湾から二人の女性リーダーが来てくださった。陳蓁蓁(ちんしんしん)婦人部長と、呉安?(ごあんじ)副学術部長である。ありがとう!(大拍手)
戸田先生は女性に対して、こう指導された。
「形だけの幸福に憧れるのではなく、永遠に続く、決して崩れることのない絶対的幸福の確立のために信心をしていくのです。目的観を高く持ちなさい」
創価の女性は、この恩師の言葉通りに、各地で生き生きと進んでおられる。
尊き台湾の同志が、どれほど苦労を重ねながら、社会に貢献し、信頼を広げてこられたことか。台湾は見事に大勝利しました!(大拍手)

■ 一、私が対談したトインビー博士は最高峰の歴史学者であった。対談のきっかけは、博士からの手紙である。
──私は仏法を深く知りたい。仏法者である池田会長と語り合いたい──こういう思いでおられた。博士とは、歴史に残る語らいを残すことができた。
戸田先生はおっしゃっている。
「われわれの目的は、日本一国を目標とするような小さなものではない。
日蓮大聖人は、東洋にとどまることなく、全世界の果てまで、この大白法を伝えよと仰せなのである。
なぜならば、大聖人の仏法の五字七字は、実に宇宙に遍満し、宇宙をも動かす大生命哲学であるからだ」
私がこれまで重ねてきた、世界の知性との対話は、この先生の思いを具現化するためのものでもある。
これからは、青年部の皆が、立派に成長することだ。青年部は、同志が信頼できる指導者になってもらいたい。柱になってもらいたい。人がどうあれ、自分が真実の弟子になるのだ。役職の上下など関係ない。

■ 一、今、私が対談を進めているアメリカ実践哲学協会会長のルー・マリノフ博士は語ってくださっている。
「現代の宗教運動の中で、創価学会ほど対話に焦点を当てて、活動を推進されている団体はありません」と。
世界の知性と私の対談集は、現在、進行中のものを含めると、60点を超える。
ゴルバチョフ元ソ連大統領からも、もう一度対談したいとの強い要請があり、第2の対談集の準備が進んでいる。
さらに今回、光栄なことに、インドネシアのワヒド元大統領からも、新たな対談集のご提案をいただいた。イスラムと仏法を結ぶ歴史的な対話となる。
「人間の尊厳」「生命の尊厳」を守りゆく知性との連帯は、今や地球を包む広がりとなった。我らの友好の舞台は限りなく大きい。
世界の平和のため、人類を結ぶ対話の大潮流を、仏法者である私たちは、さらに強めてまいりたい(大拍手)。

● 立正安国の精神を世界へ未来へ
一、この7月は、日蓮大聖人が、「立正安国諭」を、世界へ、未来へ宣言された月である。〈文応元年(1260年)7月16日〉
先ほども申し上げた通り、「立正安国論」では、主人と客の「対話」が展開される。
民衆の幸福のため、国士の安穏のために、「屡(しばしば) 談話を致さん」(御書17ページ)と。
それは、「蘭室の友」の交わり──すなわち、高貴な蘭の花が咲き誇るように、最極の信念と人間性が香る対話の世界である。
この「立正安国」の真髄の対話を、獄中にあっても、厳として貫き通されたのが、殉教の先師・牧口先生であられた。
看守や取り調べの検事に対して、正々堂々と破邪顕正の仏法対話を展開されたのである。
敵さえも、味方に変える。いな、だれ人たりとも救わずにはおかない──その深き祈りが脈打つ対話であった。

■ 戸田先生は、日本の軍部政府によって獄死させられた牧口先生の仇を必ず討つと誓い、日本の広宣流布の基盤を築かれた。
私は、全世界に妙法という平和の大哲理を弘めることで、戸田先生の仇を討った。──これが、創価の正義の血脈である。
焦点は青年である。青年の時代である。
頑張ろう!〈会場から「ハイ!」と力強い返事が〉
戸田先生のもと、私は数々の重要な戦いの指揮を託された。そして敢然と勝利した。
私は、学会を、戸田先生を厳然と守った。
諸君も、麗しき創価の師弟の世界を、守り抜いていただきたい。
私は、本当の戸田先生の弟子である。本当の師弟を知っている。ゆえに学会は、ここまで大きくなったのだ。
戸田先生も、牧口先生も、どれほど喜んでおられることか。諸天も我らを護り、世界的な学会になった。
師弟を見失えば、広宣流布の前進はない。これだけは、はっきりと言い残しておきたい。
これが根幹だ。ほかは枝葉にすぎない。
婦人部の皆さん、よろしく頼みます!
青年部、頑張れ!
愚かであってはならない。

●勝利の魂を君に
一、1867年(慶応3年)4月。師(吉田松陰)との出会いから10年後に、高杉晋作は病死する。享年29歳。明治が始まる前年であった。
戸田先生は、晋作と同じように体の弱い私を心配し、「大作が死んだら、学会はどうなるのか」と嘆かれていた。医師から「30歳まで生きられない」と言われていたからだ。
しかし、私は、勝った。すべてに勝ちました!(大拍手)
あらゆる障魔を打ち破り、社会を変え、平和と幸福の大連帯を世界に広げた。
この師弟勝利の魂を今、私は、真の後継の青年部に託したい。
皆さんが一番の頼りである。青年こそ、学会の宝であるからだ。
頼むよ!〈「ハイ!」と力強い返事が〉

■ アインシュタイン博士は述べている。
「破滅への道にはつねに理想に対する口先だけの奉仕が伴っていました」(湯川秀樹監修、井上健・中村誠太郎編訳『アインシュタイン選集3』共立出版)
大事なのは実践だ。行動することだ。
また、博士は次のように語っている。
「真に価値あるものは多数の人々の個人を超えた協同作業によってのみ達成しうるのです」(同)
平和への価値を創造する我らも、異体同心の団結が要である。
さらに博士は、ガンジーの非暴力の闘争について述べている。
「強固な信念によって支配されている意志というものが、一見無敵と思われる物質的な力よりも強い」(同)
信心こそ、最強無敵の信念なのである。
「背信の徒にほまれなし」
「中世の大詩人であるショタ・ルスタヴェリは叫んだ。
「敵の中で一番恐ろしい敵は、友のふりをする敵である」(袋一平訳『虎皮の騎士』理論社)
〈ルスタヴェリは12、13世紀に、黒海沿岸のグルジアで活躍した詩人。グルジアの首都トビリシは、シルクロードの都市として知られる〉
弟子のふり、同志のふりをする敵に、惑わされてはならない。
また、ルスタヴェリは鋭く悪を糾弾する。
「背信の徒にほまれのあったためしはない」(同)
「人間にとって友を裏切るよりも悪いことがあろうか?」(同)
いわんや、師匠を裏切り、同志を裏切る人間は、一番悪い。口先や肩書ではなく、実際に何をしたかが大事なのである。

●師匠直結で進め
一、戸田先生は、ある会合の席上、学会歌の指揮を執る青年部をご覧になりながら、こう大宣言された。
「皆さん、この青年部の諸君に、どうか期待をしてください。この若者たちが、大法戦をやり遂げる人たちです。この青年部がいる限り、創価学会は、絶対に盤石である」
青年部、頼むよ!
青年部が師の心をわが心として進めば、何も恐れるものはない。いかなる障魔も、打ち砕くことができる。
青年部は、師匠直結で進むのだ。
牧口先生には、戸田先生という、師の心を知る弟子がいた。そして戸田先生には私がいた。私には信頼する君たちがいる。頼むよ!〈会場から「ハイ」と力強い返事が〉
また、ある時、戸田先生はこう語られた。
「途中に何があろうが、最後に勝て! 断じて勝て! 最後に勝てば、全部、勝利なのだ」
これを忘れずに頑張ろう!
一、どうか、お元気で! 張り切って生きよう! 張り切って進もう!
〈ここで名誉会長の導師で唱題した〉
長時間、ご苦労さま! これから、さらに暑くなる。健康こそ、すべての土台である。どうか体に気をつけて、楽しい夏を迎えてください。
また、元気にお会いしよう!
楽しく戦って、楽しく生きて、楽しく勝利していきましょう!
海外の皆さんも、ありがと!(大拍手)

※編集部として、名誉会長の了承のもと、時間の都合で省略された内容を加えて掲載しました。