投稿者:無冠 投稿日:2016年 9月 8日(木)16時03分31秒   通報
全集未収録のスピーチ144編の各抜粋(聖教新聞 2006.5~2010.4)を掲示します。

2008-5-21 【新時代第18回本部幹部会】

■ 一、海外の皆さん、ようこそ!
ありがとう! ありがとう!(大拍手)
きょうは、懇談的に話をさせていただきたい。
本日の会合には、海外の25カ国・地域から、わがSGI(創価学会インタナショナル)のメンバーが参加してくださった。遠路はるばる、ありがとう!(大拍手)
特に研修にいらした南米ペルーの皆さん!
太平洋に広がるオセアニアの皆さん!
ヨーロッパの皆さん!
フィリピンの皆さん!
そして、ネパールとスリランカの皆さん!
ようこそ! ようこそ! 本当にご苦労さまです!(大拍手)

●「巌窟王」の如く
一、学会精神の真髄とは何か──戸田先生は、私たち青年に厳しく教えてくださった。
「ただただ『誠実』の二字で『師匠にお仕えする』『会員を護る』。そして、『師子王の心』で『敵と戦う』」のだ、と。
きょうは、戸田先生のご指導を中心に紹介したい。先生がおっしゃったことは、きちんと克明に残してある。
先生は婦人部に対して述べられた。
「皆さんは幸せになるに決まっている。心田(=心)に、仏の種を植えたからである。宝の玉のなる木を植えたのである。あとは、木が育つにも時間がかかる。忍耐が大事である」と。
この信心を貫く人は、絶対に幸せになる。そう決まっているのだ ──深い意味のある指導であり、仏法の真髄が含まれている。どうか頑張っていただきたい。
また青年部には、「創価学会には世界をリードする大哲理がある。それを、私は全部知っている。師匠についてきなさい。そうすれば、すべてわかっていく」とおっしゃった。
この言葉通りの、すごい先生だった。天才であられた。朝から晩まで戸田先生に鍛えられる、あまりにも厳しい日々であり、「大変なところに来てしまった」(大笑い)と思ったこともあった。
戸田先生は、破邪顕正の戦いについて、「生命力の勝負である。腹を決めて戦うほうが勝つ」と訴えられた。
「広宣流布は大闘争である。巌窟王のごとく、何ごとも貫き通す、強い巌の精神でいけ」とも言われた。
私はこの信念で進んできた。そして勝った。よくぞ、ここまで立派な学会になった。だれも予想すらしなかった。
これまで、さまざまな問題が起こった。戸田先生が逝去された際は、多くの学者や宗教家が「学会は空中分解する」などと予想していた。
宗門にも、”学会は利用するだけ利用して、捨てればいい”と考える者がいた。そうしたなか、学会は世界一の大哲学の教団となったのである。おめでとう!(大拍手)
悠々と進もう! 私たちの活動は、すべて広宣流布のため、大聖人のため、不幸な人々のために行っているのである。

●「凡夫こそ尊極」
一、さらに戸田先生の言葉を紹介したい。
「生活といい、信仰といい、最も必要なものは何か。それは確信である。我々は、大聖人の絶対の御確信こそを、最高にして最大のものとしていくのだ」
フラフラしていてはいけない。広宣流布に生き抜くのだ。職場においても、夫婦の間も、家庭においても、確信が重要である。
また、こうも仰せであった。
「(学会員は)『仏の使い』であります。如来につかわされた身であります。大聖人の分身であります。凡夫のすがたこそしておれ、われら学会員の身分こそ、最尊、最高ではありませんか」
皆様は、その存在自体が尊いのである。
さらに先生の指導を拝したい。
「あなたの信心が強いと、信心していない者でも、あなたを助けます。『魔及び魔民有りと雖も皆仏法を護る』。これは仏法の方程式です」
法華経にある通りだ。信心強盛の人は、周囲の動きをすべて味方にしていけるのである。

●「信心でぶつかってきなさい!」
一、さらに、戸田先生の指導に学びたい。
先生は言われていた。
「指導者に、新鮮な息吹がなくなってくると、学会の組織は弱体化する」
リーダーは生まれ変わったように、毎日、生き生きと、快活に戦っていくことだ。壮年も、青年も、海外の友も!
皆に疲れた顔を見せたり、年を取ったからといって、心が退いてしまってはいけない。
一人一人を全魂込めて励ましていくのだ。その人を支える家族にも、心からの感謝を捧げていくのである。
「大聖人の説得力は、単なる説得力ではない。よく御書を拝してみなさい。根本が慈悲から発している説得力である。だから偉大なのである」
これも戸田先生の指導である。
大事なのは「根本」が何かだ。
ただ自分が偉くなりたい。皆を思うように動かしたい。そんなことを考える人間が指導者になったら大変だ。
どこまでも尊き学会員のため、そして広宣流布のため──これがリーダーの根本でなければならない。
また、戸田先生は語られた。先生の言葉を、そのまま伝えたい。
「君たちは、私との間に、何か一枚置いている。形式張った感じがする。それは、いけない。大作のように、信心でぶつかってきなさい」
先生はよく「大作のように」と言われた。
自分は偉いんだという傲慢や、叱られないようにうまくやろうという要領があってはならない。また、臆病であってもならない。
信心で、まっすぐにぶつかっていく。これが弟子の姿勢である。

●師弟ありて発展
一、ここで御聖訓を拝したい。日蓮大聖人は仰せである。
「法華経の大海のような智慧の水を受けた根源の師を忘れて、よそへ心を移すならば、必ず地獄等の六道の迷苦の生死を経巡るという災いにあうこととなろう」(御幸1055ページ、通解)
師弟こそ仏法の魂である。
当然、根源の師は日蓮大聖人であられる。
しかし、現代の社会において、大聖人の教えをどう実践し、世界へと弘めていくか。一つ一つを具体的に、大聖人にうかがうことはできない。
だからこそ、大聖人に直結して、不惜身命で広宣流布を進めゆく師匠の存在が大事なのだ。創価の師弟が重要なのである。
かつて日淳上人も、大聖人の遺命を現実のものとした創価学会の偉業を、最大に讃え、学会の師弟の精神を賞讃しておられた。
〈日淳上人は、創価学会第2回九州総会の講演(昭和33年6月)で述べている。
「創価学会が何がその信仰の基盤をなすかといいますと、この師匠と弟子という関係において、この関係をはっきりと確認し、そこから信仰を掘下げてゆく、これが一番肝心なことだと思う。
今日の創価学会の強い信仰は一切そこから出てくる。
戸田先生が教えられたことはこれが要であろうと思っております。
師を信じ、弟子を導く、この関係、これに徹すれば、ここに仏法を得ることは間違いないのであります」〉
こうした先師の教えに違背し、仏意仏勅の学会の破壊を企てたのが日顕宗である。

●「邪師を捨てよ」
一、きょうは、この日顕宗と戦う真実の同志が参加しておられる。ようこそ! よくいらっしゃいました!(大拍手)〈青年僧侶改革同盟のメンバーが紹介された〉
同じ人間として、気取らないで、一緒に御本尊の功徳を受けながら、人生の深さを味わっていきましょう!
誠実に、清らかな信心の風に接しながら、楽しく進みましょう!
つくられた、形だけの坊主の集まりなど、大聖人の本義とは関係ない。
皆さんは、今、こうして学会とともに進んでいる。幸せなことです。
皆さんの戦いは、大聖人が見てくださっている。大聖人の仰せ通りに、新しい時代を切り開いているのです。
頑張ってください!(大拍手)
「五老僧の邪義を破折した「五人所破抄」には、日興上人の訴えが記されている。
「(身延などの大聖人の門下は)宿習のゆえに正しい師匠に会えたというのに、法を正しく持ち伝えているのがだれなのかを、わきまえられないでいる」(御書1616ページ、通解)
大聖人亡き後、日興上人だけが、大聖人の教えを厳格に貫いた。五老僧は自分が中心となり、慢心を起こして大聖人の仏法を破壊した。今でいえば日顕宗である。
日興上人は述べておられる。
「日蓮大聖人の正義に違背する師匠たちを捨てないことが、かえって罪になるというのが、この法門である」(編年体御書1734ページ、通解)
大聖人に背く邪師は捨てねばならない。これが日興上人の仰せである。
堕落した日顕宗の坊主と戦ってきた学会は、絶対に正しい。
遊興と贅沢の限りを尽くした坊主が、大聖人の正統であるわけがない。
民衆と一体となって戦う。それが本当の仏法者なのである。

●いざという時にビクビクするな
一、最後に、戸田先生のご指導を、もう一つ紹介したい。
戦時中、多くの幹部は、軍部権力の弾圧に恐れおののいた。口では、うまいことを言っていた人間が、ビクビクしていた。
そのことを先生は小説『人間革命』に、明確に書き残しておられる。
「日頃の大言壮語が、いざという場合に、どんなものであるか」「それをいやというほど見せられてきている」
「権力の前には、塩を振りかけられた蛞蝓(なめくじ)よりもだらしがない」
そう言われないように戦おう! 頼むよ!
「いざ」という時が大事だ。
その時にはじめて人間の真価が分かる。
意気地なしであってはならない。圧迫が強ければ強いほど、朗らかに、堂々と正義を語り抜く──これが学会精神である。創価の師弟に流れる魂である。
戸田先生は、牧口先生を一人お守りし、ともに獄中闘争を貫かれた。
私もまた、戸田先生のために、一人、戦った。どんな時も、そして、ありとあらゆる点で、先生をお守りしてきた。
命をかけた闘争の真実を知れば、心ある人は膝を折って、慟哭するであろう。その戦いは、だれも想像できないだろう。
「まさかが実現」と大新聞が報じた、昭和31年(1956年)の「大阪の戦い」の勝利。
私は、死に物狂いで戦った。味方をつくるために、頭を下げて回った。
戦ってくださる学会員の方々を大事にした。仏のごとくにお迎えし、お送りした。
そんな私を笑う人間もいたが、結果は、だれも想像できなかった大勝利であった。
私は「誠実」で勝った。
反対に、幹部が威張り、いい気になっていたところは負けてしまった。
諸君は絶対に、そういう愚か者になってはならない。
会合での話も、うまく話すことは大事だが、それ以上に、同志を思う真心が大事である。
私には体験があるから、申し上げるのである。
大阪の勝利に、先生は「大作、よく勝ったな」と感激しておられた。
二人きりの時、「大作、ありがたいよ」とも言ってくださった。
先生との思い出は、話せば尽きない。それはそれは、峻厳な師弟であった。
今日まで、私は「師弟の道」を歩んできた。「師弟の道」ありて、学会はここまで発展してきたのである。
戸田先生は書き残された(小説『人間革命』)。
「牧口先生は信仰を指導して下さるだけでなく、人生の学問も教えて下さる」
「先生の言動は、巌(=私)の言動でもある」
まさに師弟一体であられた。
この師弟不二の大精神を忘れずに進んでまいりたいと申し上げ、記念の幹部会を終わります。
来月、またお会いしよう!
戦おう! 楽しく戦おう!
海外の同志、万歳!
長時間、本当にご苦労さま。ありがとう! お元気で!(大拍手)

※編集部として、名誉会長の了承のもと、時間の都合で省略された内容を加えて掲載しました。