投稿者:平和の弾丸 投稿日:2016年 7月31日(日)13時29分20秒   通報 編集済
アジアに侵略した「近代日本の蛮性」

さて、旅順といえば、春になると、黄色い「槐の花」をはじめ、 花々が咲き誇り、街それ自体が「大きな花園」といわれる。その美しさは、よく知られている。

またいにしえより「文化」と「交通」の要衝であった。旅順という名前にも、「旅途平順」、つまり「旅の平安・順調」という意義が込められている。

その旅順に、近代日本は、蛮行を繰り返し、蹂躙の限りを尽くした。旅順の近代史は日本の侵略の歴史である。

1894年、日清戦争のとき、日本軍が旅順大虐殺を行った。少なくとも四日三晩にわたった大殺戮 ー 一説には、二万人もの人々が命を奪われたとされている。

家々には火が放たれ、一面、火の海となった。この大虐殺を逃れた人は、わずか36人だけだったという記述もある。その36人は死体を処理させるために日本軍があえて残したのだという。旅順の人々は、この歴史を忘れず、日本帝国主義と戦いぬいた先人たちの精神を、胸に深く刻んでいる。

その後、ロシアの占領を経て、日露戦争後の1905年、ふたたび日本の占領下に入る。何の罪もない人々を次々と投獄して、虐殺していったとされる。

日本の支配は1932年、いわゆる「満州国」が建国されるとさらに強まり、1945年、日本の降伏まで続いた。

支配は、残虐をきわめた。人々から財産を奪い、土地を奪った。苦役を強いて少しでも病弱になるや、生きたまま棺に入れて埋めた。旅順の街には死体がいつも転がっていたという。何千何万という人々が、飢えたや病気で亡くなったのである。

この非人間性が近代日本の体質である。だから私は、その魔性と戦っている。諸君も戦っていただきたい。歴史を見れば見るほど、日本は本当に悪い。しかも、いまだに誠実な謝罪をしていない。それどころか、平和の道を進む人を迫害している。

ふたたびの右傾化を危惧する声は強い。だからこそ、平和の教育が必要であり、慈悲の仏法が必要なのである。
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知性こそ「人間主義者の武器」
創大第27回・女子短大第13回入学式
中国・旅順博物館「名誉館員」称号授与式 1997年4月7日 池田大作全集142 より一部紹介