2015年11月25日 投稿者:大仏のグリグリのとこ 投稿日:2015年11月25日(水)14時20分57秒 通報 投稿者:白髪の元k 投稿日:2015年11月22日(日)10時37分50秒 減劫御書(智慧亡国書)p1465を講義して下さいませぬか? という要望がありましたので、グリグリの所感を述べさせていただきます。 減劫御書は、執筆の年代も誰に与えられたかも不明ですが、 当時の世相の本質を破折されている本文の内容から推察すると、 駿河国の高橋六郎兵衛入道が亡くなった後にその縁者に送られた御手紙であることから、 おそらくは近親の人か、縁戚筋の駿河の門下であったと考えられ、 蒙古襲来があった後の一二七六年(建治二年)頃と思われます。真筆は富士大石寺にあります。 この減劫御書に流れているテーマは二つあります。 一つは、末法という時代は貧瞋癡が強盛で、もはや釈尊の大善の智慧では衆生を救うことが出来ず、 かえって悪僧によって釈尊の法が悪用されて邪法となっていると語られ、これを回避する道が説かれています。 もう一つは「智人・智者」とはどういう人かを徹底的に解明し、 悪を見破って悪と戦う人が、真の「智人・智者」であるとの結論です。 「減劫」とは、人々の心のうちの貧瞋癡の三毒が盛んになるに従って、 人間の生命力が心身とともに衰えていく時代をいいます。 古代インドでは、人間の寿命が次第に増加していく時期と減少していく時期があり、 寿命は増減(増劫・減劫)を繰り返すという思想がありました。 今、私たちが直面している時代はこの「減劫」に当たるとされています。 本文では、なぜ人間の寿命が減少していくかについては、 生命内在の「貧・瞋・癡」の煩悩が次第に強くなり、善心は反対に弱まっていくからであると教えられています。 Tweet