2014年11月28日 投稿者:河内平野 投稿日:2014年11月28日(金)08時48分52秒 通報 こうした「上昇する力」は、何によって決まるか。 さまざまな要素があるが、一つの決め手は「スピード」である。 スピードが二倍になれば、「上昇する力」は四倍になる。 四倍のスピードだと、十六倍の力で上昇する。(「揚力」はスピードの二乗に比例する) つまり、飛行機は、なぜ安定して飛ぶことができるのか――それは、すごいスピードで前進しているからである。 少しむずかしくいうと、飛行機は、重力を振り切る、上向きの角度をもって飛び続けてこそ、水平に飛ぶことができる。 (ゆえにプロペラ機よりも、むしろジェット機のほうが安定している) 組織もまた、絶えずスピードを下げずに飛び続けてこそ「安定」する。 「飛行の原理」が十九世紀からわかっていながら、現実にはなかなか成功しなかった理由の一つは、この「スピード」を出すための効率の良いエンジンがなかったからである。 「理屈」がわかっただけでは、十分ではない。 うなりをあげて驀進する生命の「エンジン」が必要である。 その偉大なる生命力があってこそ、すべての「理論」が、幸福という「事実」へと、人生の上昇を支える。 その「生命力」を得るカギが、広宣流布への「無二の信心」である。 重い機体でも、スピードが速ければ、飛んでいられる。また大きな、重い期待であるほど、スピードが必要になってくる。 学会のこれまでの勝利も、一つには、この「スピードの勝利」であった。 停滞することなく、逡巡することなく、すべてをスピーディーに進めてきたゆえに、時代を先取りすることもできた。 この原理は未来も同様である。 「上昇する力」を増す、もう一つの決め手は、「翼の大きさ」である。 翼が大きいほど、比例して「空気の力」を多く受けられる。 組織でいえば、風を切って進む「幹部」「リーダー」の幅の広さ、層の厚さ、信仰者として、人間としての成長によって、飛行機(組織)の全体が上昇しやすくなる。 ただし、翼が大きい分、機体が重くなり、より大きな「持ち上げる力」が必要となる。 そこで飛行機では「ムダのない(重さと抵抗が少ない)機体」と「軽くて強力なエンジン」「軽くて丈夫な翼」の組み合わせが大切になってくる。 「飛ぶ」ことは人知の限りを尽くした《英知の結晶》であり、《知恵の芸術》ともいえる。 私どもの前進においても、一切、ムダがあってはならない。 すべてが最大に生きていなければならない。ムダはゼロではない。マイナスである。悪である。 【日米記念合同研修会 平成三年八月七日(大作全集七十八巻)】 Tweet